11月11日の週:米国企業決算16社への心構え
11月11日の週に決算を迎える注目企業について、IBD(Investor's Business Daily)のYoutubeビデオから、チャートやファンダメンタルズを参考にした決算の事前準備のためのIBDのアレクシス・ガルシア(Alexis Garcia)氏とエド・カーソン(Ed Carson)氏の2名による会話を紹介します。
なにか投資アイデアの気づきが得られるかもしれませんのでご参考下さい。
01. Cava Group(CAVA)
[アレクシス・ガルシア]
まずCavaから始めましょう。Cavaは11月12日(火)にQ3決算を発表予定で、EPS予想は前年同期比83%増の11セントと予想されています。売上も33%増の2億3,310万ドルに達する見込みです。注目点は、同店舗売上の成長が、顧客の増加によるものか、価格引き上げによるものかが焦点です。Cavaは、次のChipotleになるかもしれないと注目されていて、2023年のIPO以来、毎四半期アナリストの予想を上回ってきました。ただ、Q2では、過去6四半期ぶりに初の利益減少があり、同店舗売上の成長も鈍化しました。今年はとても好調なパフォーマンスを見せていますが、このあたり、いかがでしょうか?
[エド・カーソン]
そうですね、昨年11月か12月あたりから株価が急上昇し、今も勢いが続いています。現在のレストラン業界でのリーダーといえる存在です。業界全体では他に好調なレストランもありますが、Cavaは特に注目されているレストランです。この成長が続くかどうかは重要で、店舗の増加や店舗売上の成長が再び加速できるかがポイントで、株価の勢いを維持するにはこれら要素が重要です。Cavaの話題は絶えず、顧客の評判も高く、これがレストラン業界全体にとっても重要な指標になると思われます。
[アレクシス・ガルシア]
それではエド、Cavaの株価チャートを少し詳しく見てみましょう。最近の高値に続いてリバウンド、21日移動平均線を試してきた形です。11月7日には新たに141ドル62セントの高値をつけました。このテクニカルな動きについてどう見ていますか?買い増しのタイミングだったでしょうか?投資家はどんなポイントを注視すべきでしょうか?
[エド・カーソン]
21日移動平均線まで下がった時期がありましたが、週単位で見ると10週移動平均線にもかなり接近していました。ギリギリ到達はしなかったものの、その付近で買っていた場合、今のところ良い動きが見られたでしょう。とはいえ、今はもう一度小休止が必要かもしれません。もし50日移動平均線まで下がったとしても大きな下落ではありませんが、幾分かは調整されるでしょう。過去にも、7月や8月に50日線を下回った時期があり、そこから持ち直してきました。現在保有している投資家にとっては、すでに大きな利益が出ているはずですから、そのまま様子を見ていけば良いでしょう。ただ、新規での買い場を探すのは少し難しいタイミングかもしれません。
[アレクシス・ガルシア]
素晴らしい業績や売上成長、優れたRSレーティング(Relative Strength Rating)が見られますが、出来高がやや低調です。この点について不安材料とは見ていますか?
[エド・カーソン]
Cavaは以前も同じような動きを見せてきました。7月から8月にかけての回復期も、出来高が大きく増えた日がいくつかあったものの、高出来高が連続したわけではありませんでした。大きな出来高の日は一日だけで、その後はやや弱含みな時期もありました。また、9月の決算発表後には株価が上昇して一度下がり、そこからゆっくり持ち直していくという動きも見られました。つまり、出来高が軽い中でも力強い値動きを見せているのは注目に値します。
02. Spotify(SPOT)
[アレクシス・ガルシア]
次はSpotifyです。Spotifyも11月12日(火)にQ3の決算を発表予定で、EPS予想は前年同期比426%増の1ドル84セント、売上も23%増の43億9,000万ドルと予想されています。注目点は、加入者数の成長と最近のサービス価格引き上げが粗利益率にどのように影響を与えているかです。KeyBank Capitalのアナリストは、Spotifyが成長と収益性のバランスが取れたスイートスポットにいるとして、10月初めに目標株価を引き上げました。Spotifyが注目に値すると考えられる理由は何ですか?
[エド・カーソン]
好調ですよね。ご指摘の通り、これまで赤字が続いていましたが、着実に加入者を増やしてきました。確かに加入者一人あたりの粗利益が100%というわけではありませんが、それに近い状態です。これは、たとえばケチャップの瓶のようにパッケージングや材料費がかかるわけではなく、ソフトウェア企業であるSpotifyにとって、追加の加入者を獲得するコストはほぼゼロに近く、Netflixと同様のイメージで、ユーザー1人あたりのコストは非常に低いです。たまに一定の規模に達したときにサーバーを追加する必要はありますが、経費は最小限です。
そういった点で、今はまさに莫大な利益成長を生み出すタイミングにきています。市場もこの変化を予想しており、成長が本格的に加速する前から株価が動き始めていましたが、Spotifyが利益化に向かうポジションにいることは投資家にも明らかでした。その後も優位性を保ちながら成長を続けています。音楽もジョー・ローガンも含め、たくさんの独占コンテンツを有しており、他に肩を並べる存在がいない状態です。まさに音楽やオーディオの分野での必須アイテム、音楽業界のNetflixのような立ち位置と言えます。
[アレクシス・ガルシア]
Spotifyは9月に6週間の持ち合いパターンを突破し、それ以降、買いゾーンの上で推移しています。そして、11月7日には2.2%の上昇が見られ、本格的に上に動いたようです。テクニカルな動きについてどう見ていますか?今後、どのような展開が理想的でしょうか?
[エド・カーソン]
もしSpotifyの株を持っているようであれば、今はかなり良い状況です。以前のベースで購入した方も、現時点で約10%の含み益があるので、多少の安心材料となるでしょう。株価は非常に強く、RSラインも高値近くにあり、ここ数日間の取引量も増加しています。選挙後の勢いもプラスに働いていると考えられます。ただ、注意すべき点として、間もなく決算発表があるため、少し慎重になるべきかもしれません。この勢いでさらに上昇した場合、少し行き過ぎ感もあるので、現時点では買いのタイミングが少し難しいところです。
また、過去のトレンドを見ても、昨年末から数か月間は大きな上昇が見られたものの、最近は階段状の動きで、ブレイクアウトしてもベースに戻る動きが続いています。このため、ブレイクアウトでの買いが難しい展開になっています。もし大きな上昇相場に入ればこのパターンも変わるかもしれませんが、今のところは押し目買いの方が良いかもしれません。市場の現状を反映している動きかもしれませんが、押し目を待つのも一つの戦略と考えておくべきでしょう。
03. Shopify(SHOP)
[アレクシス・ガルシア]
次はShopifyです。この会社も11月12日(火)に決算発表を予定しており、Q3の利益は12.5%増の1株当たり27セントになると予想されています。また、売上高は22%増の20億9,700万ドルと見込まれています。注目ポイントは、GMV(流通取引総額)やコスト管理の状況です。
ここ数年、Shopifyの動きはやや不安定でした。2021年には大きな下落がありましたが、その後、回復を試みています。キーワードは「合理化」で、彼らはオペレーションの合理化に取り組んでおり、物流事業の一部を売却したことも成長の要因と見られています。Shopifyについての見解をお願いします。
[エド・カーソン]
物流部門を売却したことが大きな転換点になりました。もともとAmazonと競合する形で物流サービスを構築していたため、多額のコストを抱えていましたが、その路線を見直すことで大幅なコスト削減に成功しました。その結果、AmazonもShopifyと協力する姿勢を見せるようになり、Shopifyは直接の競合から一歩引いた形になりました。現在、Shopifyは主に小規模事業者向けにeコマースサイトの構築を支援することに集中しています。物流業務には一時参入していましたが、今はその分野からは撤退しています。この銘柄は大きな値動きを見せる一方、急激な売りも入ることが多く、かなり上下が激しい特徴があります。
成長は堅調ですが、ややペースが鈍化してきているようです。物流部門を売却した際には大幅な利益を得て、コスト削減も進み見通しが改善しましたが、成長は少し落ち着くかもしれません。それでも、Shopifyは依然として堅実な成長を続けており、eコマースや小規模事業の経済状況を測る指標としても有用な銘柄です。
[アレクシス・ガルシア]
それではチャートを見てみましょう。現在、持ち合いの期間が続いているようですが、細かく見ると長いカップ・ウィズ・ハンドルにも見えます。最近、50日移動平均線まで下落しましたが、先週から大きく反発しており、11月7日には4.4%の上昇を見せました。この反発がエントリーポイントになる可能性はありますか?また、決算を控えてどのように見ていますか?
[エド・カーソン]
今回のベースは47%の深さがあるので、通常よりも急な値動きです。選挙後のトレンドラインをハンドルの部分で割り込んだ日に買うこともできたと思いますし、今日でも可能です。ただ、現状では50日線に対して少し拡張されているように見えます。さらに、まもなく決算発表もあるので、あまり時間はないかもしれません。この銘柄は比較的早く動くので、クッションが得られる可能性もありますが、そうならない可能性も高いです。そのため、今は買いポイント付近で落ち着くか、少し戻すのを待つ方がいいかもしれません。
もう一つの可能性としては、新たにベースを形成することです。例えば、ハンドルをつけたり、あるいは近くで新たなセットアップを作ることも考えられます。大きく不安定なベースの場合、最初はリスクが高めですが、以前のベースの近くや上部に、よりコンパクトなベースができることが多く、それによってより実行しやすいエントリーが可能になります。なので、今後6週間から2か月の間により安定したベースができるかもしれません。その場合、より良いセットアップになる可能性が高いですね。
[アレクシス・ガルシア]
こちらも同じ状況で、特に8月以降、過去数か月の間に取引量が落ち着いてきました。この点について、何か意見はありますか?
[エド・カーソン]
少なくとも、安値からの大きな力強い上昇が見られたのは良かったですね。下値をつけたときでも、強い日がいくつか見られたのはプラス材料です。最近、少し取引量が増えていますが、平均取引量が減少傾向にあるため、目立ちやすくなっています。ただ、ここまで大きな下落日は見られていないのは良い傾向ですね。少しずつの増加は嬉しいのですが、やはり上昇時にもっと力強い取引量が欲しいところです。
04. Sea Limited(SE)
[アレクシス・ガルシア]
さらにいくつか見ていきましょう。まず、Sea Limitedからです。シンガポール拠点の企業で、Amazonと競合するようなeコマースプラットフォームを展開しています。現在、利益圏内で推移しているように見えますが、このチャートについての見解を教えてください。
[エド・カーソン]
最近は持ち合いが続いています。10週移動平均線でのサポートが見られれば、良い兆候かもしれませんね。動きが比較的狭くなっていて、3週間にわたる狭いレンジでの推移が見られたので、10週線から反発する可能性もあります。ただ、このエリアは新規の買いというよりは、追加買いのゾーンに近いかもしれませんね。これまでの動きは堅調で、青いボリュームスパイクも見られます。取引量が少し減っているのは通常のことですが、特に決算発表時期にはよく見られます。
過去数回の決算ではポジティブな反応が続いているので、それが今回も続くか注目です。2021年と2022年の大規模な売りでできた上値抵抗もまだ多少残っていますが、現在は2年ぶりの高値水準に達しています。そのため、初期の買い手による抵抗も少なくなってきていると思います。数週間ここで安定してくれると良いのですが、大きく上下する可能性もあり、新規ポジションの開始が難しい局面ではありますね。
[アレクシス・ガルシア]
もしここで利益が少し出ている場合、10週線を割り込んだら売りの検討ポイントになりますか?
[エド・カーソン]
そうですね、購入価格次第ですが、最近の80ドル付近で買った場合、週末に10週線を2%以上明確に下回るようなら、部分的に利益を確保することも検討すべきかもしれません。
05. On Holding(ONON)
[アレクシス・ガルシア]
次はOn Holdingを見ていきましょう。ご存知の通り、さまざまなフットウェアを手がける企業で、最近10週移動平均線を再度上回りました。ただ、業界の他企業の決算報告が少し投資家心理に影響を与えたかもしれませんね。このチャートの動きを解説してください。
[エド・カーソン]
最近On Holdingにはプラス材料も出てきています。Deckersは数週間前に決算発表を行い、11月7日にブレイクアウトを試みてその後少し戻しましたが、その日はDeckersやOn、さらには出遅れ気味だったUnder Armourまでもが動き始めました。このことでポジティブなセンチメントが生まれていますが、逆の否定的な報告もいくつか出ています。
On Holdingについて言うと、私自身もこの銘柄にポジションを持っています。現在、新たな持ち合い形成の可能性があり、51.50ドルが一つの買いポイントと考えられます。また、ベースの上部から降りてくるトレンドラインが買いシグナルとして使えるかもしれません。トレンドライン近くまで上昇しましたが、完全には突破していない状況です。
ただし、決算発表が近づいているため、慎重に判断する必要があります。この銘柄は決算発表前後に大きな値動きやリバーサルが見られることが多いので、十分なクッションがない場合は新規ポジションを控え、決算後の動きを見極めるのが良いでしょう。これは全銘柄に言えることですが、とりわけボラティリティが高い銘柄の場合は尚更です。
06. Maplebear(CART) (Instacart)
[アレクシス・ガルシア]
次はInstacartの親会社、Maple Bearを見ていきましょう。
今日は約1.9%の大幅上昇を見せました。9月に買っていれば利益圏内で、かなり上昇しています。このチャートはいかがですか?
[エド・カーソン]
いくつかの買い機会があり、取引量も増えてきました。反転を狙った動きが見えているようです。今年は良い利益成長が期待されていますが、それが完全に実現したとは言えません。年末に向けて大きな転機になるかもしれません。収益は増加傾向にありますが、現在はかなり延び切った状態です。パフォーマンスは非常に好調で、初期の買いの機会はあまり目立たなかったかもしれませんが、結局良い動きになりました。今は利益確定ゾーンに入っているので、しばらく様子を見る時期だと思います。
利益確定ゾーンにある銘柄はさらに上昇することもありますが、多くの場合、ここで一旦調整に入ることが多いです。ブレイクアウト時に買った投資家は、部分的に利益を確保することも考えられるでしょう。あとは、その人の信念やポジションサイズ、戦略に依りますが、多くの銘柄で同じことが言えますね。
07. CyberArk Software(CYBR)
[アレクシス・ガルシア]
次はCyberArk Softwareを見てみましょう。こちらは11月6日に50日線を再び上回り、約5%の上昇で反発し、11月7日も上昇を続けました。このチャートについてどうお考えですか?
[エド・カーソン]
少し荒っぽい動きが続いていますね。時折しっかり支えられることもありますが、むしろいったん下落してから、明確に反発するのを見たいような状態です。何度も押し戻されているのが見て取れますし、283ドル付近のレベルには長らく抵抗が見られています。現在50日線の上に戻っていますが、以前も一度上抜けしては押し戻されています。決算発表次第でどちらにも動く可能性があるため、不確実性がありますね。また、イスラエルのサイバーセキュリティ企業で、他のイスラエル企業と同様、地政学的リスクも抱えているため、状況次第で影響を受ける可能性がある点も考慮が必要です。
08. Shift4 Payments(FOUR)
[アレクシス・ガルシア]
次はShift4 Paymentsを見ていきましょう。この銘柄は11月6日に21日線で推移してから反転し、約8.8%の上昇を見せました。このチャートについて教えてください。
[エド・カーソン]
21日線を上抜けた動きは10週線からの反発をさらに伸ばした形になっていて、長い調整の中での「ハンドル高値」としても見られる可能性がありました。選挙の翌日には多くの決済関連銘柄が動きましたが、これは若干暗号通貨関連の影響もあるかもしれません。暗号通貨関連の業務を行っている決済会社もありますが、Shift4は暗号通貨に特化しているわけではありません。
現時点で、なかなか良い動きを見せていますが、短期的な調整や高値での推移からはまだ離れていません。まもなく決算も控えているため、まずはその結果を見てから判断するのが良いでしょう。少しずつ上昇しており、決済関連銘柄の多くが今好調な動きを見せています。
09. ZEEKR Intelligent(ZK)
[アレクシス・ガルシア]
さて、ZEEKRを見てみましょう。これは中国のEV企業で、Amazonと自動運転車の分野でパートナーシップを結んでいます。この週足チャートから何が見えますか?
[エド・カーソン]
ZEEKRはGreelyの子会社で、Greelyは中国の大手自動車メーカーであり、Volvoの大株主でもあります。Greelyは中国のEV市場でも大きな存在感を持ち、その中でZEEKRも良いパフォーマンスを見せています。ただ、IPO直後に大幅に売り込まれ、中国株全体が苦しい時期にデビューしたのはタイミングが悪かったです。しかし、最近は中国株全体が刺激策や他のポジティブな要因で回復しています。
チャートを見ると、やや複雑なハンドル・パターンが形成されつつあります。ZEEKRは今も復活を試みている段階で、赤字ですが売上成長が堅調でこれからも続いて行きそうです。Q3のユニット販売も好調だったので、この傾向がどのように推移するか注目したいところです。29ドルから31ドル、あるいはその少し下で落ち着けばおもしろいかもしれません。まだ知名度が低い銘柄ですが、注目しておきたい銘柄です。
10. Alibaba Group(BABA)
[アレクシス・ガルシア]
他の中国株も見てみましょう。まずはAlibabaです。おっしゃる通り、中国株は大きなラリーを見せましたが、この銘柄はかなり押し戻されました。50日線を試し、現在は100ドル付近まで戻しています。この銘柄にはどのような動きを見ていますか?
[エド・カーソン]
Alibabaは、少し一息つくか、上昇してからハンドルを形成し、新しいベースを作ってくれると理想的です。今は大きな調整タイミングにあり、このエリアでベースができれば良いです。中国から新たな景気刺激策の発表も近いかもしれませんが、曖昧な内容や期待外れになる可能性もあり、その点は決算前の株価に影響するかもしれません。
さらに、11月11日までの長期間にわたる大イベント「独身の日」がもうすぐ始まります。規模ではAmazonのプライムデーよりも大きく、ほぼすべての中国系eコマース企業が参加するので、決算でも注目したいところです。全体的に見て、Alibabaは再度のベース形成が必要でしょう。ボラティリティが高くなっていますからね。
11. JD.com(JD)
[アレクシス・ガルシア]
次に中国のeコマース大手であるJD.comを見てみましょう。こちらも同様で、中国株が回復した際に上昇したものの、調整が入り41ドル付近で落ち着いているようです。
[エド・カーソン]
この水準でしばらく推移してくれるのが理想ですが、なかなか予測は難しいですね。これまで大きく動いた割に安全なエントリーポイントがあまり見られませんでした。また、中国株の場合、政策の変動や予期せぬイベントによって個別銘柄の動きが大きく左右されやすい点も留意しておきたいですね。
12. Nu Holdings(NU)
[アレクシス・ガルシア]
それでは、Nu Holdingsに移りましょう。10月28日にブレイクアウトした後に買いポイントを下回り、50日線を試す動きとなりました。しかし、ここ数日で反発し、再び買いゾーンに戻っています。ここではどのような点に注目すべきでしょうか?
[エド・カーソン]
まず、私もこの銘柄にポジションを持っていますが、今はクッションが十分かどうかギリギリのラインにあります。今後の対応を考える必要がありそうです。50日線での動きは良かったものの、先が読みにくいところです。特徴的なのは、ウォーレン・バフェットとキャシー・ウッドが共に保有している数少ない銘柄のひとつである点で、興味深い存在です。高い成長が期待される銘柄で、これまでに成長も見られますが、強い成長がどこまで継続できるかが焦点です。ただ、この銘柄は、時々大きな下落も見せることがあります。ブレイクアウトの動きが安定せず、買いポイントを超えたり下回ったりの繰り返しで、取引が難しい面があります。ここ数ヶ月の上昇は見られますが、慎重に行きたいところです。50日線がブレイクアウトよりも安全な水準だと思います。
13. monday.com(MNDY)
[アレクシス・ガルシア]
さて、monday.comを見てみましょう。この会社も来週決算を控えており、現在かなり延びていますね。チャートについて教えてください。
[エド・カーソン]
パフォーマンスの良いソフトウェア銘柄のひとつです。確かに延びすぎている感がありますが、決算発表が月曜日に行われるのは興味深いですね。
14. Cisco Systems(CSCO)
[アレクシス・ガルシア]
次にCiscoを見ていきましょう。この銘柄は11月6日にブレイクアウトして買いゾーンにありますが、何を期待できるでしょうか?
[エド・カーソン]
Ciscoついては、週足や月足のチャートで確認すると良いかもしれません。以前、マイクロソフトやオラクル、IBMなどが似たような動きをしたことがありますが、この銘柄はまだ利益の減少傾向にあります。もしかすると、今後回復するかもしれませんが、RSラインは依然として低迷しています。月足チャートを確認すると、ここ数か月で持ち直してきていますが、1998年や2018年にピークを迎えてから、RSラインの下落トレンドを破れていません。現在は他の銘柄のほうが期待されており、この銘柄に関しては、実力証明することが求められている状況にある、といえます。今後上昇して新たなベースを形成するなら良いですが、依然として大企業で支出に関する発表にも注目されます。ただ、長期的には出遅れている状態です。
15. Home Depot(HD)
[アレクシス・ガルシア]
次に、Home Depotを見てみましょう。主要小売業者の中でも、いち早く決算を発表する銘柄です。デイリーチャートに戻してみますが、この銘柄は9月にブレイクアウトし、好調に上昇した後、一度調整が入りました。そして11月7日に50日移動平均線を再び上抜けして、現在その買いゾーンのすぐ上にあります。ホームデポはどうでしょうか? またブレイクアウト時に買っていた場合、どう考えれば良いですか?
[エド・カーソン]
ブレイクアウトについては、含み益はわずか6%程度です。しかし、注目すべきは金利が大幅に上昇している中で、比較的堅調に株価を保っている点です。住宅関連株が軒並み下落している中でも、この銘柄は頑張っています。もし決算発表後に400ドルを超えて前回の持ち合いの上限や21日移動平均線を上抜けることができれば、新たな買いのタイミングと捉えられるかもしれません。ただ、成長性がそれほど強いわけではないので、大きな上昇は期待しにくいかもしれません。私もある程度の距離は走れますが、30フィートか30ヤードくらい走ると、それ以上は厳しいという感じです。同様に成長が遅い銘柄も短期的な上昇は見込めても、息切れしやすい点を考慮する必要があります。こうした銘柄をポートフォリオに組み入れるのは良いですが、自分が何を保有しているかを理解しておくことが大切です。
16. Zeta Global Holdings(ZETA)
[アレクシス・ガルシア]
最後にZeta Global Holdingsを見てみましょう。この銘柄は、11月6日に9.8%、11月7日にはさらに7%の上昇を見せ、ここ数日で大きく伸びています。このチャートについてどう思いますか?
[エド・カーソン]
確かにこの銘柄はリーダー的な存在です。6月、7月に上昇を始めてからは、ほとんど10日線や21日線をサポートに上昇し続けてきました。市場が少し調整した際には売られましたが、すぐに持ち直しました。ただ、現在は50日線から15〜20%ほど離れており、少し行き過ぎています。このあたりで1~2週間ほど小休止してくれると良いのですが、今のところは移動平均線付近までの押し目や新たなベースの形成を待ったほうが良いでしょう。
[アレクシス・ガルシア]
エド、本日はありがとうございました、。
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IBD
(Original Published Data : 2024/11/08 EST)
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