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真夏の京都旅!魔界ツアーへようこそ!①

京都が好きなみなさま、こんにちは、です。

「真夏に京都へ行く」と話すと、
たいていの方は「えええー?!」と驚かれます。

日本人なら一度は、
「夏の京都は暑い!」というお話を聞いたことがあるからだと思います。

理由も同時にご存じで、
「京都は盆地」だから、ですよね。

私も行く前は「失敗したか?!」と思っていましたが、
今回はお盆を少し過ぎた日ということもあってか、
朝晩は少し涼しめで、
小雨が降った後は、
風もどこか秋色をしていました。

さて、最近の私の遠方の旅は、
寺社仏閣(+御朱印)をメインに行先を選んでいることが多いので、
途中で、ガイドさんがついてくれる旅程が入っていること多々。

ただ、今回の決め手のひとつ、
「フルガイド」というのは、
昨今そういうツアー自体が珍しい上に、
しかも現地・京都在住の、
京都検定一級を取得されたホテルマンの方のガイドという贅沢さ。

さらにさらに、
ツアーの特徴が「京都の魔界を回る」ツアー。
面白くないわけがありません!
京都を愛するガイドさんが選ぶ「京都の魔界観光」、
はじまりはじまり~!


<初日の行程>

京都到着は11:21、
バスに乗ったら最初の目的地、「御辰稲荷神社(おたついなりじんじゃ)」に向かいます。

①御辰稲荷神社

御辰稲荷神社のご祭神は、
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
猿田彦神(さるたひこのかみ)
天宇受売神(あまのうずめのかみ)です。

稲荷神社なので、
お稲荷さんの宇迦之御魂神さまがいらっしゃいますね。

ここは、
琴の上手な白きつねの夢のお告げで建てられた、
との言い伝えがあり、
芸事の上達を祈願する舞妓さんたちがよくお参りに来られるそうです。
(ガイドさんによると、
霊感のある方はここに来ると、
琴の音が聴こえることもあるのだとか)

②積善院準堤堂

次は聖護院の準堤堂
こちらは行程になかった場所でした。

ここには「人食い地蔵」と呼ばれるお地蔵様があります。

「呪術廻戦」でおなじみ、
日本三大怨霊といえば、
平将門、崇徳上皇、菅原道真ですが、
こちらは崇徳上皇の怨念を鎮めるために作られたと言われています。

名前が恐ろしいので、
そういう逸話があるのかと思ってしまうのですが、
「崇徳院(すとくいん)」が変遷して「人食い(ひとくい)」になっただけで、
実際に当時、このお地蔵さまが世間を恐怖に陥れた訳ではないそうです。

次は、崇徳天皇御廟です。

③崇徳天皇御廟

崇徳上皇が怨霊と言われるようになったきっかけは、
戦死者の供養のために写経した、
五部大乗経(ごぶのだいじょうきょう)の写本を、
京のお寺に納めてほしいとお願いしたのに、
「呪詛がかかっているのではないか」と疑われて拒否され、
その後、怒りで自分の舌を噛み切って流れる血で、
その写本に呪いの言葉を書いたこと、と言われています。

その後の姿かたちの変わりようが夜叉のようだったことから、
天狗になったとも伝えられています。

こちらの御廟には、
その崇徳上皇の御遺髪が納められています。
小さい御廟ではありますが、
警備員の方が近くに立ち、
平穏を守っておられるのが印象的でした。

次は安井金毘羅宮です。

④安井金毘羅宮(通称「縁切り神社」)

「えんむすび」をご利益とする神社はたくさんありますが、
「縁切り」のご利益を主とされる神社はめずらしいですよね。
こちらはその「縁切り」をかなえてくださる神社です。

緑に囲まれた拝殿と、
それを取り囲むような大量の絵馬…。
書かれた内容を見てみると、
それはそれは恐怖の願い事がいっぱい…。
実名をそのまま書かれているものもあって、
あなおそろしや、人の世とは…。
いつの世も、
一番恐ろしいのは人の念でございます。

絵馬だけでは心許ない方(!)には、
こちらの岩くぐりもお試しください。
こちらは「縁切り縁結び碑(いし)」。
ご祈願の方法はこちらから。
岩全面が形代に覆われていて怖いよーう…。

閑話休題 「ぎおんおはぎ 小多福」さん

休憩も兼ねて、
参拝時間を多く取ってくださっていたので、
ガイドさんおススメのおはぎやさんの「小多福」さんへ。

お持ち帰りももちろんできますが、
店先にちょっとした休憩スペースを作ってくださっているので、
おいしそうなおはぎとドリンクをいただくことに。

やさしい物腰のご主人に「おすすめは何ですか?」と尋ねると、
「この季節だと『とまと』かな?トマトが苦手だったら『ピスタチオ』もね、おススメだよ」と言われて、「とまと」を選びました。
「飲み物は『抹茶ラテ』でね、豆乳が大丈夫だったら、濃い味のものを使っているから豆乳がおススメ」とのことで、もちろん「豆乳抹茶ラテ」をお願いしました。
「今、抹茶を点ててるから待ってね」と言われて、え、今点ててるのか、とちょっとびっくり。
そして、「お待たせ」と出されたものがこちら。

「とまと」のおはぎは、
初めて食べましたが、
青くささゼロで、甘みもほんのり。
上のドライトマトもフルーツっぽくておいしかったです!

豆乳抹茶ラテは言わずもがな、
抹茶も豆乳も濃厚でまったりしているのに、
しつこくないので、
本当に本当においしかったです。

安井金毘羅宮にお参りする方は、
1台だけの駐車場のすぐ目の前にあるお店なので、
お参りの帰りに小休止されると幸せになれますよ…!

⑤六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)

次は六道珍皇寺です。
こちらは京都ではとても有名なお寺ですよね。
お盆の時期にご先祖様をお迎えする、
「六道まいり」をする際に参詣するお寺です。

また、門の手前に、
冥界への入り口とも言われる「六道の辻」もあります。

こちらではご住職から、
このお寺の開基・小野篁(おののたかむら)公についてのお話をうかがうことができました。
開基というのは、お寺を創立すること、あるいは創立された方のことです。
(写真撮影についてはご住職から、すべてご許可をいただいています)

このお寺の裏手に、
小野篁公が閻魔様のお手伝いをするために、
夜ごと冥界へ行き来をするのに使われたという井戸があります。
こちらは「冥土通いの井戸」。

のぞくと、はるか数十メートル先に、
水がありました。

そしてこちらは
「黄泉がえりの井戸」。

こちらは暗くて水が見えませんでした。

そしてこちらが地獄絵図。

さらには特別に扉を開けて撮影OKにしてくださった、
本堂の外に祀られている閻魔様。

さらに開基の小野篁公。

小野篁公は長身で、
180cm強の身長があったとか。
昼間は朝廷の官吏、
夜は閻魔様の隣りで死者の裁きのお手伝い、
そして文武両道の天才であられたそうです。

「そのうち大河ドラマの主役になってもおかしくないな!」と、
ご住職は笑顔でおっしゃっておられました。
ホント、観てみたい!

⑥みなとや幽霊子育飴

次の六波羅蜜寺へ向かう途中にある、
昔ながらの飴屋さんです。
その逸話が今回のツアーの主旨に合致しているのでお立ち寄りです。

逸話については3つ目の写真にありますので、
ご興味のある方はぜひ読んでいただければと思います。

こちらは試食があり、
食べてみたら、
べっこう飴みたいな昔ながらの甘じょっぱい味。
色もまさにべっこう飴!
おみやげに買ってきました。
ワンコインなので、
べっこう飴が好きな方にはオススメです。

⑦六波羅蜜寺

暑さと湿気でだいぶやられてきた初日終盤、
六波羅蜜寺に到着です。
この日は崇徳天皇御廟からここまでずっと歩き通しだったので、
疲れすぎて、
なんと六波羅蜜寺は写真をこれしか撮っていないという…。

空也上人立像が大好きなので、
ここは、京都に来ると必ずお参りするお寺です。
(個人的にはこのお寺の名前のフォントが気になる…)

このお寺の宝物館には、
上記の「空也上人立像」や、
「運慶・湛慶坐像」、
「平清盛坐像」など、
歴史の教科書に載っているような有名な木像がありますので、
まだ直接見たことがないという方はぜひ参詣なさってください。

⑧鉄輪(かなわ)の井戸

初日最後の訪問地は「鉄輪の井戸」、
鉄の輪、と書いて、
「かなわ」と読みます。

鉄輪、と聞いても、
ピンと来ない方もいるかと思いますが、
丑の刻参りで頭にろうそくをつける際に、
縄ではなくて、
ろうそく立てがついた鉄の輪を使うことがありますが、
その鉄の輪のことを「かなわ」と言うそうです。
昔の映画「陰陽師」で、
源博雅の思い人、
祐姫が鬼になった時に頭につけていたのが「鉄輪」です。
(「硬いし、ろうそく溶けたら熱そう…」と当時思いました)

さて、この「鉄輪の井戸」、
入り口がなんと、普通の民家の間にありました。

いや、わかんないでしょ、これー💦

細路地を進むと、
奥が小さな神社のようになっていて、
鳥居の右手に井戸がありました。

由来についてはこちら。

現在は残念ながら、水は涸れているとのことです。
ですが現在、
そのご利益(デバフはご利益なのか…?)を得るには、
ペットボトルの水をここに置いておき、
後日取りに来て、
その水を縁切りしたい相手に飲ませる、
という手法を取るらしいです。
…安井金毘羅宮の縁切りの方がやりやすいかもしれません。

というわけで、
この後は産寧坂まで向かい、
清水順正おかべ家さんにて湯豆腐の夕食をいただき、
ホテルに行きました。
ちなみに、2丁くらい豆腐食べました…。

長くなったので、
ここらへんでいったん終了して、
2日目の別記事へ続きます。

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