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ワコールの下着試着対応が議論呼ぶ:多様性と消費者の意識


共同通信からワコールという女性下着販売会社がLGBTQへの配慮という記事が出てSNSでは多くの拒否反応を示しています。

というのも男性でも下着の試着ができるようにする対応ということで、女性としてはその気持ち悪さのようなもの、性被害的な危機感などを訴えているようです。
結論から言いますと、『僕』は現代社会における多様性への対応として、評価に値するものです。

配慮により誰でも下着を買うことができるということはいいことだとは思います。

また、企業としてもその反論のリスクや不買運動なども起きるかもしれないということはある程度の予測はできたでしょう。

そこでも、売上ではなく企業理念を貫き通そうとする態度は素晴らしいものであると考えます。しかしながら、こうした試みには利点と共に課題も伴っており、特に「快・不快」という個人の感情に関わる問題が深く横たわっています。

ワコールの決定は、単なる商業的戦略ではなく、ジェンダー平等や多様性の尊重という企業理念を強く表しています。今日、LGBTQコミュニティへの配慮や理解が求められる社会的な風潮の中で、このような対応は歓迎されるべきです。誰もが自分らしくいられる社会を目指すためには、商業的な場面においても柔軟な対応が必要不可欠です。
企業が自らの利益よりも理念を貫こうとする姿勢は、一つの倫理的な模範と言えるでしょう。

しかし、この取り組みがもたらす影響を考えると、必ずしも全ての消費者が快く受け入れるわけではないという現実も見えてきます。
下着という商品は、個人的かつプライベートなアイテムであるため、他者との距離感や安心感が非常に重要です。特に、下着売り場という空間は、従来の社会通念では女性専用の場として認識されがちです。こうした空間に、異なるジェンダーの人が試着や購入に関与することに対して、抵抗を感じる人も少なくないでしょう。

これを紳士下着売り場に女性が来たら気持ちが悪い、違和感を覚えるといったらどうなるのでしょうか?
女性の売り場に男性が行くことは駄目で、男性の下着売り場に女性が行くことは良いということになるのでしょうか?
また、シングルファザーで女の子のお子さんが下着を必要としたときにどうでしょうか?
途中までついていくくらいはいいのではないでしょうか?
もちろん、売り場には入らないで店舗の店員が接客をするなどの配慮もあるでしょう。
ここでなぜついてくるかというと、女性の下着、ましてやワコールなどは決して安いものではありません。
また、フィッティングも大事になりますからこういうものは配慮の場を一部の不快の声で機会を損失するのはいかがなものかと思います。

『僕』の友人の何人かは「いいおじさん」なのに女装をする人はいます。
心が女の人でゲイバーのママをやってる人もいますし、女性の洋服が好きで着ることで落ち着くという人もいます。
『僕』は友人だからそこに何も配慮はしませんし、それを当然として受け止めています。
もちろん、一緒にいると周囲から色々と言われることもありますが、そんなことよりも友人のほうが大切ですから気にしません。
そういう人たちの中には下着をほしいと言って買ってつけている人もいます。
そこに何か不快を感じるかというと友人には感じません。

他人だったらなおのことどうでもいいので気にしません。

しかし、その女装をするということを個性としてのアクセサリーとするような人間は『僕』は嫌いなのです。
こういう連中は「キモチワルい」の一言です。
この気持ちに賛同をしてくれる人は多いのではないかと思うのです。
こういった一部の自分の個性をアクセサリー化してジェンダーというものを見せびらかす人間には不快を感じるとだけ伝えておきます。

話は戻りますが、企業として、例えば、男性が女性用の下着を試着できるという事実が、特定の消費者に不安や不快感を与えることは容易に想像できます。
これは、性的な嗜好やジェンダーアイデンティティに基づく問題ではなく、単純にプライバシーや社会的な慣習に根差した感情的な反応であると言えます。
下着を購入する際に「他者の視線」を感じることが、不快感の根源となることは、若い頃に女性に連れられて下着店に足を踏み入れた際に感じた羞恥心からも理解できます。あの時の息苦しさは、自分が場違いであるという意識と、周囲の女性たちの目線に対する過敏な反応が交錯したものでした。

こうした消費者心理に配慮しない限り、企業としての挑戦が十分に受け入れられないリスクも高まります。実際に、不買運動や反論が生じる可能性も無視できません。人々が日常的に抱く「快・不快」の感情は、非常に個人的なものであり、必ずしも理性的に制御できるものではありません。加えて、このようなジェンダーに関わる問題は、単なるファッションや商品選びの枠を超えて、個々のアイデンティティに深く根ざしているため、軽々しく取り扱うことができないのです。

とはいえ、ワコールの対応には、時代の変化に対する誠実な姿勢が感じられます。
彼らは、売上減少のリスクを顧みず、多様な価値観を受け入れる社会を構築しようという意欲を示しているのです。この姿勢は、単なるビジネス的な合理性を超えた、ある種の「文化的な覚悟」にも似たものを感じさせます。企業が社会的な課題に対して真摯に向き合うことで、単なる製品提供者としての枠を超え、より深い信頼を得ることができるかもしれません。
ワコールにおいてはHPにはこの文章を書いてる時点では何も発表をしていませんから販売方法、接客などについてももちろん考慮しているところなのでしょう。

最終的に、この問題をどう評価するかは消費者一人ひとりの判断に委ねられます。私たちが下着売り場で感じる「快・不快」という感情は、時代の変遷や個人の経験によっても大きく変わるものです。ワコールの対応が、より多様な消費者のニーズに応えることができるかどうか、そしてそれが新たな市場を開拓する一助となるのか、今後の展開が注目されます。



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