I have a book hangover: "The Secret History"
Imagines Doragonsを聴いてたら、どんよりなお天気でも簡単に元気になる、来輝です。こんにちは。
すこーんと晴れてる日もいいけど、ちょっと薄暗い日もdark academia気分を味わうにはぴったり。
そもそもdark academia (ダークアカデミア)とはなんぞや。
パンデミックが始まったころくらいから、若者たちの間で流行り、
彼らがハマりはじめたサブカルチャーのことで。文学、歴史、語学をこよなく愛し、古典的なファッションに身を包む人たちはきっとdark academia好きだ。全体的に暗くて、茶色っぽいって感じだと認識頂ければ、大丈夫です。
映画でいうと「Harry Potter」, 「Dead poets society」, 「Kill your darling」, 「Rope」, 「The imitation game」, 「Another country」, 「The goldfinch]…というところでしょうか。
舞台がアカデミアに設定されているとも限らず、気だるさと狂気に満ちた世界が混在してる作品が多いのかなと個人的には思う。あとあと、同性愛者の登場人物がいたり、性的マイノリティが作品の中で取り上げられることも特徴のひとつかも。
そして。
今日語りたいのは、dark academia bookの金字塔。
Donna Tarttの「The Secret History」。
私が2022年最後に読んだ本。(大晦日の午後に読み終わり、
感動しすぎて紅白歌合戦の記憶がありませぬ。)
著者が10年近くかけて書き上げた力作で、1992年に出版。
邦訳も出ております。
物語の主な舞台はアメリカ東部、バーモント州にあるエリート学生が集まるHampden College。カリフォルニアからそのcollegeへ編入学してきた、Richard Papenが語り手となって、お話が進んでいく。そこでRichardが出会い、行動を共にするのは様々な言語をいとも簡単そうに操る、高身長のHenry Winter, ちょっと(いや、だいぶ)癖のある性格をお持ちの金髪Edmund "Bunny" Corcoran, エレガントな魅力を持つ同性愛者のFrancis Abernathy, そっくりな双子のCharlesとCamilla Macaulayの5人。
最初の100ページくらいは、世界観に慣れるまでちょっと辛抱。(私はそうでした。)でもその辺を超えるともう。ページをめくる手が止まりません。
何かがおかしい。
ん?自分の勘違いか。
いや、ちょと待てよ…
そんなことを繰り返してるうちに、なにが狂っていて、なにが正常なのか自分が意識しないうちに分からなくなっていく。まるで自分がRichardになったみたいに。抜け出せるようで、抜け出せない。
「The Secret History」は私の脳みそを変えてしまった。
特に期待してなかった本なんだけど、予想以上に良かった。こういう本との出会いが嬉しい。
dark academiaにハマってみたい、読み応えがある本が読みたいって方にはおすすめ。残酷な出来事も多々起きますが、グロさはあまりない。
Henryがどこかsexyなんですよね。ってボソッと呟いときます。
実際にいたら、絶対恋に落ちないほうがいい部類の人だけど。
dark acadmia系の本は他にも、「If we were villains」, 「Bunny」, 「Babel:an arcane history」, 「The Atlas six」, 「Ninth house」, 「The maidens」, 「The picture of Dorian Gray」…などなど。
「If we were villains」は演劇好き、Shakespeare好きにはぴったり。「The secret history」より、軽く読めます。
私もdark academiaにハマり始めたばかりなので、観てない映画、読んでない本がいっぱい。私の映画生活、本生活はありがたいことに安泰ですな。
最後に「The secret history」から私の好きな文章をいくつか。
dark academia aestheticってこういうことや。
大きくなったらCamilla Macaulayになりたい。
田舎暮らしに憧れるけど、やっぱり私は街が好き。
月1の頻度で訪れる、「誰も私のことを知らない場所に行きたい」欲求。
この2つの気持ちを表現してくれてありがとう。
Henryのセリフ。
彼も私もOverthinker。
私の心にグサリと刺さった言葉がたくさんあって、大変大変。
次回は何について語ろうかしら。
romcomの話でもする?
Have a lovely day :)
Laica
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