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正直に話した際には叱らないで
約束を破ったり、何かを壊したりしてしまった際、本人にいくら優しく確認しても、「やってない!」と言うことがあります。そんな時は、何度も根気よく「怒っていないからね」「大丈夫だよ」と伝えてみてください。本当に叱られないと分かると、素直にしてしまったことを話し始めることがあります。
そして、本人がしてしまったことを認めた後には、絶対に叱らないようにしてください。むしろ、正直に話したことに対して「話してくれてありがとう」「気持ちが聞けて嬉しいよ」と褒めてほしいです。正論を伝えるのは、もっと後にしましょう。ちなみにここで「ほら、したんじゃない」「こうすれば良かったじゃない」と問い詰めてしまうと、やっぱり話さなければ良かったと、信頼関係は崩れてしまいます。
明らかにやっているのに「やってない!」等の発言は、叱られたくないという気持ちからくる、自己を守るための防御反応だと考えられます。誰しも、叱られたり不安や恐怖を感じたりした経験が積み重なると、自己を防衛したい気持ちから、嘘をついたり隠したりして叱られることを回避する行動をとるようになります。つまり「やってない!」等と言う癖がついているということは、既に防御反応が強く出ているという状態と考えることもできるのです。
正直に話しても怒られないという経験をたくさん積むことで、素直に話す習慣が徐々に身に付いていくでしょう。