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意思形成支援
意思決定支援という言葉を聞いたことはありますか。これは、可能な限り自ら意思を決定することができるように促していくというもので、発達支援のテーマとしてよく語られます。
その前段階では、そもそも意思を形成するということが必要です。意思を決定できるかどうかの前に、自分の意思そのものが何か分からないのであれば、意味がありません。意思形成支援とは、大変重要なテーマですが、この言葉を耳にすることは実はそんなに多くありません。
小さい頃から自分で選択するという体験を積み上げていくことで、意思が形成されていきます。最初はよく分かっていなくても、様々な物事を自分で選択しているうちに、好みや得意なこと、嫌いなことや苦手なことが形作られていくのです。
まずはお菓子や昼食など、どれを選んでも支障のないものから、自分で選択するということを促してみましょう。たくさんある物の中から、好みやその日の気分で選べるようにしてみてください。本人が選んだものに対して、口出ししないことがルールです。このような日々のなにげないことで意思は形成されていきます。
生活の中に、自ら選択できる余白を無数に散りばめてみてください。日々の小さな積み上げが、将来大きな差として現れます。