【映画】夏へのトンネル、さよならの出口|「13年間で花城あんずが別の男を知らないはずがなかった。」
今更ながらこの作品を観たわけだけど、衝撃に震えが止まらず、急いでこの文章を書いてる。
まず観ていて思ったのは、
花城さん、一途過ぎない??
個人的にファンタジーは好きだけど、人間関係は現実的であってほしい。
花城あんずが塔野カオルを13年間も当たり前に待っているという展開が気になってしょうがない。
時代は移ろい、ガラケーからスマホになろうとも、当時の携帯を大切に充電・持参して、13年間塔野からの連絡をいつでもウェルカム状態。
この違和感。
好きな相手が突然いなくなったことの喪失感が大きさは想像できる。
にしても、だ。
その間に高校を卒業して、大学生活を送り、社会人として着実にキャリアを積み始めたわけで。
高校生の恋がその間ずっと持つもんかね?
どうか、
「いやそこはファンタジーだから」
「アニメだから」
で終わらせないでくれ。
花城のルックスなら言い寄る男なんてゴマンといる。
(実際、転校初日から男子同級生に喫茶店に誘われてる)
そんな中で、
健やかなるときも病めるときも苦しいときも寂しいときも、数ある出会いに目もくれず"高校時代の恋の相手"を好きでい続けられるもんかね?
なんだ、人間関係もファンタジーのやつか。
と思って観てたら
最後とんでもないドンデン返しが。
これ花城さん、一途じゃなくないか?
気になったのは、以下の2つのシーン。
1つ目が、花城がまだ高校生のときのお祭りデート。
ここでは花城が塔野の手を繋ごうするも、ぐっとためらい、改めてもう一度塔野の方に手を伸ばす仕草が美しく描かれてる。
ここから花城の塔野への好意、恥ずかしさや恋愛経験の少なさが見て取れる。
2つ目が、物語の終盤に27歳の花城がトンネルの中まで塔野を迎えに行くところ。
意識不明の塔野を見つけ、彼が目を覚ました直後にキスをする。
そこにはためらいや恥ずかしさ、ウブさは全く見られない。
まるで"大人のお姉さんが、高校生男子にするキス"って感じで、花城にはもはや余裕さえ伺える。
。。。
花城さん、恋愛レベル上がってませんかねこれ?
別の男知っちゃってない?
高校生から見た"大人のお姉さん"が"大人"に見えるのは、実際に高校生よりも多くの恋愛経験を積んでるからであって。
年齢を重ねたからといって、
好きな人にためらいなくキスできる理由にはならない。
そうか、そういうことだったのか。
じゃあつまりあれか。
塔野がトンネルの中で亡くなった妹のかりんと一緒にいるときに届いた、花城のメール。
「私はあの日から
ずっと進み続けている。」
ってそういう意味?
あんなこともこんなことも、
色々と経験しちゃってますよーってこと?
塔野はそれ見て慌ててトンネル引き返してたけど、「やべ、俺の女取られる!」っていう焦りだった?
亡くなった妹を忘れられずにトンネル入って、
好きな子の寝取られ不安で慌てて引き返す。
その期間、13年。
おい塔野、お前ずっと何してんだ。
いや塔野のことは良い。
それより花城だ。
色々恋愛経験したとしても、塔野を連れ戻しに行ったのは事実なわけで。
ここをどう考えるか。
やっぱり塔野がいいわ、ってなったんかな。
その方がしっくりくる。
色んな相手と付き合ってきたけど、やっぱあのときの恋って良かったよね、って思い出す瞬間は誰しもある。
そんなタイミングでちょうど塔野から告白メールがきて、今彼氏いないし迎えに行っちゃうか!みたいな。
そのくらいの"人間らしさ"や"ちゃっかりさ"が花城にあってもいい。
そうなってくると、
この作品は、むしろ"ファンタジーの中の超現実的な2人"を描いてたのかもしれない。
いやあ、これに気づいたときはしびれた。
誰が何と言おうと、
"花城、13年間で色々経験してる説"を信じたい。
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