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「似たもの同士惹かれ合う〜試し行動とSMの境界線〜」
高校2年のときに、なんとなく付き合っていた彼氏のボロい6畳1LDKアパートに、半ば強引に荷物を送りつけて住み始めた。
それ以降のことは、正直あんまり覚えてないけど、今こうして生きてるのは、あのとき彼が助けてくれたおかげだなって思う。
もしまた会うことがあったら、ちゃんとお礼を言いたいなっ。
今さら彼のことをあれこれ分析するのも気が引けるけど、自己肯定感が低かったのは確かだと思う。
私も、自己肯定感が低かったし、
「似たもの同士惹かれ合う」ってよく言うじゃん?
サッカー部のキャプテンだったけど、学校には彼よりカッコいい人も、勉強ができる人も、オシャレな人もたくさんいたし、そんな彼の恋愛相談に乗っているうちに、流れで付き合うことになった。
でも、結局別れるときも、その元々彼が好きだった女の子が関係していた気がする。
だから、私たちは結局、お互いの寂しさを埋めるための関係だったんだろうな。
彼との思い出で一番覚えてるのは、私が間違えて彼のパソコンを踏んで画面をバキバキにしたとき、泣きそうになりながらも怒らなかったこと。
彼は、大抵のことは許してくれた。
あと、私が彼のお尻に指を入れようとしたら「お前!変態だな!」って言われて、「あ、私の性癖って人に言っちゃダメなんだな」って悟ったこと...。笑
私、自分の顔がいわゆる“中レベル”っていうのは分かってた。
めっちゃ美人ではないけど、ブスでもない。
こういう顔って、現実的に手が届きやすい印象があるから一番モテるんだよね。
正直、私は女性として生まれて得してきた部分は多い。
例えば、好きな人とは大体付き合えたし、男ってチョロいし単純だなって思ってた。
だから援助交際でもリピーターがついたし、現にお金も稼げたわけですね。
最近フェミニズムの本を読むようになって、女性のフェミニストって大きく分けると8パターンあるなって思う。
1. 生まれつきのアウトサイダー型
幼少期から自己肯定感が低く、女性性を受け入れられなかったタイプ。
男の子っぽく育てられたり、逆に過度に「女らしさ」を求められたことで、性別に違和感を感じる。
フェミニズムに出会って初めて「自分の生きづらさの理由」に気づく。
「女性らしさ」の押し付けに強い違和感を覚え、ジェンダー論やフェミニズムに関心を持つ。
2. 後から気づく違和感型(ひなこのタイプ)
それなりに女性としての恩恵を受けて生きてきたけど、徐々に違和感を抱くようになる。
社会に出てから「女性だから」「女のくせに」と言われる機会が増え、フェミニズムに目覚める。
「今までは気づかなかったけど、私ってけっこう扱いに差を受けてたんだ」と後から気づくパターン。
社会的な不平等よりも、個人的な経験からフェミニズムに共鳴することが多い。
3. 美女ゆえの葛藤型
幼少期からずっと「かわいい」「美人」と言われて生きてきた。
仕事や学業で努力しても、最初に評価されるのは「顔」や「女性性」。
モテること自体がストレスで、「女性としてしか見てもらえないこと」に対して怒りを覚える。
「美人は得」だけど、「美しさのせいで見てもらえない部分がある」と感じ、フェミニズムに傾倒する。
4. LGBTQ葛藤型
性的マイノリティ(レズビアン、バイ、ノンバイナリーなど)で、自分の女性性に違和感がある。
「女だからこうあるべき」という価値観に苦しみ、フェミニズムに共感する。
特に、異性愛前提の社会(ヘテロノーマティビティ)に違和感を持ち、「女性」という枠組み自体を問い直す。
5. キャリアでぶつかる現実型
若い頃は女性扱いに恩恵を感じることもあったが、社会に出てから「女だから」と差別されることを経験する。
例えば、昇進の機会が減る、結婚や出産でキャリアを中断せざるを得なくなる、男性上司から軽視されるなど。
「社会は女性に優しい」と思っていたのに、仕事を通じて差別を実感し、フェミニズムに目覚める。
「結局、男性社会の中で女性は戦わなきゃいけない」と感じ、フェミニズムを意識するようになる。
6. ルッキズム批判型
女性は「見た目」で評価されることに強い抵抗を持つ。
化粧・ダイエット・脱毛などの「女性らしさの押し付け」に違和感がある。
「女なんだからこうするべき」という社会のルールに反発し、フェミニズムに傾倒する。
ナチュラルビューティー派や、ノーメイク運動をする人も多い。
7. 母親として目覚める型
自分が母親になって初めて、女性への負担が異常に大きいことに気づく。
仕事と育児の両立が難しく、男性と女性の負担の差を実感する。
「夫は家事を手伝うと言うけど、結局私が全部考えてる」といった"名もなき家事"問題に気づく。
母親としての立場から、フェミニズムの重要性を感じる。
8. 経済格差に気づく型
シングルマザーや非正規雇用で働く中で、「女性の貧困」に直面する。
同じ仕事をしているのに、男性よりも給料が低いことを知る。
「女性が自立しにくい社会」の問題点に気づき、フェミニズムを通じて経済的自立を目指す。
「女性は男性に頼ればいい」という考え方が、どれだけリスクを孕んでいるかを痛感する。
(今回はフェミニストについてでは無いのに、詳しく書き過ぎちゃった。細かく分けたらもっとあると思うけど、まだ勉強中なので何か抜けてたらごめんなさい。
女性蔑視、女性嫌悪、男性蔑視、男性嫌悪とフェミニスト、マスキュリズムは見えない糸みたいなのでみんな繋がってると思う。
もし仮に、自分自身が「男性蔑視」だと思い込んでいたら、その裏に「女性嫌悪」が隠れていて、女性として今現在不自由ないので、ただ今は自覚がないだけ、、、とか。フェミニズムについても、そのうち何か書きたいな。
私は主に2番目だったから、
当時の私は女性としての価値に全振りして生きていたので、彼も含め男性を無意識に雑に扱っていたし、自分の存在を確かめる為に
「本当に自分を愛してくれているのか?」
を確かめるために、相手に無理な要求をしたり、
わざと困らせるような行動を取り、
相手がそれでも自分を受け入れてくれるかどうかを試す「試し行動」も結構してた気がする。
これが男女逆だったらただのヤリチンチャラ男である笑。
でも、彼は私を捨てなかった。
でも、それは私を心から愛していたわけでは無く、
私が彼を無意識に雑に扱ってしまう事が、
自己肯定感の低い彼にとって魅力的に映っただけだろう。
(こんなクソみたいな自分を好きになる人間は「おかしい」って心の奥底で思っていて、本当に愛されることから無意識に逃げている。)
最終的に、私はあっさり彼の家を出て、丘の上のシェアハウスに引っ越したけど、その後すぐ新しい彼氏ができて、その彼とは、なんと結婚まですることになるのです!
元旦那とのお話は沢山ありすぎるので、
今回のタイトルに合わせて、彼からの日々の無理難題について書いていこう〜っ!(えいえいおーっ!)
付き合った当初、彼は私より年下の大学生(高学歴)。
とっても頭が良くって、とっても個性的な服装をしていた。
私も古着屋さんで働いていて、かなり個性的なファッションをしていたので、彼のファッションセンスが理由で初めは好きになった。
初めて会ったときの彼の服はアンダーカバーのハットにディオールオムの60万くらいするジャケット、シャツ、細いネクタイ、ナンバーナインの超ピッタリスキニーにヴィヴィアンのパイレーツブーツを履いてた!超かっこいい!っておもったんだよね。(ファッション興味ない人は何か呪文だと思って下さい。笑)
彼はファッションに目覚めるまではただのガリ勉だったので、私が初めての彼女だった。
彼は、自己肯定感がめちゃ低くて、
初めて出来た彼女を失う恐怖が凄かったのだろう。
私は試し行動を沢山された…。
男の電話番号は全部消去!
いつもバイトの後は迎えにきてくれたし、
携帯の連絡も少しでも返信が遅れるとブチギレ!
だんだん、出かける場所も制限したり
会う友達も限定してくるようになってきた。
超!超!束縛男子だったわけです。
(※結婚後は更に加速します。)
愛されることと依存の違いがわかっていない愛に飢えた若い私は、その強烈な愛の表現と言う名の束縛にどんどんハマっていってしまった…。
共依存関係まっしぐらー!!
(共依存と結婚生活については、また次回書きます。)
この、「試し行動」って
かなりSMプレイっぽいと当時から思っていて…
「試し行動」とSMの主従関係は、
確かに似た部分があると思う。
どちらも「相手がどこまで自分を受け入れるか」
「どこまで耐えられるか」
を試す行為だから、心理的な構造はかなり近い。
特に、試し行動をする側は
「本当に自分を愛してくれているのか?」
を確かめるために無理難題をふっかけたり、
相手の限界を試したりする。
一方、SMの主従関係も「どこまで従えるのか」
「どこまで耐えられるのか」
といったテストの要素が含まれることが多い。
ただ、決定的な違いは SMは合意の上で行われるプレイ であること。
お互いに「これはプレイだ」と理解したうえで役割を演じているし、ルールやセーフワードもある。
対して、試し行動は無意識のうちにやってしまうことが多く、相手にとっては理不尽な試練になりがち。
マゾ側(試される側)も、
「試されること=愛されること」
と思い込みやすい点は共通してる。
「この人が求めてるなら耐えなきゃ」
「試されることこそが自分の価値だ」
みたいに錯覚して、どんどん依存的な関係になってしまうこともある。
だから、SMが健全な関係で成り立つには
「試し行動」と「プレイの範囲」
をしっかり区別することが大事なんだと思う。
マゾを精神的に苦しめるのもSMプレイの醍醐味でもあるけど、、、
プレイ以外の時間にまで主従関係を引きずると、
単なる依存関係になっちゃう危険性が高まる。
そして、お互いに依存し合う関係には、
どこかで限界が来ると一気に崩れやすい。
でも、もしその試し行動が快感になっていたら…?
相手がどこまで許してくれるか試すことが楽しくなり、
支配することが当たり前になっていたら?
あなたのそのSMプレイ、
実は「試し行動」じゃないですか…?笑。
実際、プライベートでもSMプレイをしている人って、
試し行動とSMプレイがごっちゃになっていると思う。
個人的には、それでも全然いいと思う。
ドロドロして精神的に重いSMは、その時にしか味わえない特別な感覚があって、ぶっちゃけ楽しいし、とても気持ちがいいんだよね。
たとえ自傷行為的な側面があったとしても、飢餓状態の心と体が引き寄せられるようにそこに来てしまうわけだから、やってみるほかないよね。
やらなきゃ、ただモヤモヤするだけだし。
もちろん、相手の状況をちゃんと理解して、適度な距離を保ちながらプロとしてSMプレイしてくれる相手ならいいけど、実際は相手の女王様やS男性も似たような問題を抱えている可能性が高い。
「似たもの同士惹かれ合う」ってよく言うじゃん?
注)それを心から楽しんでいる人に文句があるわけではない!
ただ、心が疲弊して、辛くて悲しくて寂しくて、もう主従関係に耐えられなくなっちゃった人は
「もしかすると、私がやってるのはただの試し行動なのかもしれない……。本当の不安は別にあるのかもしれない」
と気づけたら、少しは早く辛いところから抜け出せるかもね。
それは、一人で抜け出してもいいし、二人で協力して抜け出してもいいし。
実際、マゾ側の方が精神的に辛くなるシチュエーションが多いため、自分のやっていることに早く気づき、試し行動ループから卒業するパターンが多い。
しかし、S側は「試し行動からくる支配欲」と
「SMプレイ上での調教」の違いは分かりづらい。
そして、心が痛くなるチャンスがなかなか無いので、一生気づかないこともあるかもしれない。
その場合、最後は一人ぼっちになっちゃうかも…。
私のこの文章を読んで、モヤっとしたり、少しでも嫌悪感があるなら、ちょっと立ち止まって考えてみるのもいいかもしれない。
精神的に対等で健康的なSMパートナーシップ以外は、結局長持ちしないんだよな〜。って、思うんだ。
追加:
私はパワーダイナミックのあるSMの主従関係は、女王様になった頃から「私はどうも苦手だな、なんか疲れる」と言う自覚があり、それもあってフェチプレイの方が好きだ。
私には、主従関係は精神的に疲れて、フェチプレイは体力的に疲れる。( もちろん楽しいこともあるよ!?笑
私はM嬢だった時「Mだけど下からSをコントロールする」と言うのをめっちゃやっていた。
だから、SMの上下関係と言うのは見た目ほど単純な構造にはなっていないのを知っている。
なので、プレイ中にめちゃくちゃ頭を使う。
ナチュラルボーン女王様はそんな事は気にしないのだろうけれど、元々M嬢上がりの私はスケスケに見えてしまうマゾの思考のいちいち裏を読むのに疲れてしまう。笑
その点、フェチプレイは必要な「物」がわかりやすい。
そんな事もあり、マゾにプライベート時は「女王様扱いさせない」と言うのを、ずっとやっている。
プレイ中以外は、私もマゾを「さん」付けで呼ぶし、わざと敬語で喋ったりするし、マゾが地べたに座ったら私も地べたに座る。笑
今でもなるべくプレイ時以外は対等になる様に、気をつけている。
もちろん、それで物足りないマゾも沢山いて、そういうマゾは別の女王様の所に行く。
別にそれで良い。
それでも、仲良くしてくる気の合うマゾやフェチの人々と、短期的な快楽中心の関係性より、長〜い友好関係を築いて、おじいちゃんおばあちゃんになった時に、過去のSMプレイの話とかして「わははっ」って笑い合いたいな。