漢方薬のススメ④〜夏バテに効く漢方薬〜
お盆に入りますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?コロナの後遺症もあるのか、私は、夏バテ気味です。夏は、汗で、体内からミネラルやビタミンB群などの水溶性ビタミンが出てしまったり、外気温との気温差で自律神経に影響が出たりするので、体調不良を訴える方も増えます。
先日、漢方薬のonline勉強会に参加したところ、テーマが「夏バテ&熱中症」でした。
漢方薬を構成する生薬の中に、人参と黄耆があります。カラダを元気にする最強コンビです。人参は胃腸(体の内部)、黄耆はそれ以外を元気にします。この2つを含む漢方薬を参耆剤(じんぎざい)といい、医療用漢方薬では10種類あります。夏バテや病中病後などで体力が低下したことによる不調については、この中からチョイスするとよいのではないでしょうか。
全身倦怠感に効果が期待できるのは、参耆剤の代表格、補中益気湯です。
こちらについては、過去記事を参照してください。
清暑益気湯は、補中益気湯がベースですが、カラダに水分を補う麦門冬、五味子、カラダを冷やす黄拍が含まれています。口が渇く暑気あたりや、暑さで食欲がない場合に、適しています。
この2剤とも、普段は健康だけれど、一時的に体力が低下した方に適しているとのこと。
持病がある方には十全大補湯。胃腸の働きを強めて生命活動の原動力である「気」と栄養素を全身に巡らせる「血」を補い、全身にいきわたるようにします。貧血や皮膚のカサつきを伴う疲れに、特に適していると言われています。
加味帰脾湯は、落ち込んだり、些細なことが気になったりする神経症状がある方に。睡眠が浅かったり、貧血がある方にも。慢性疾患があって、体調不良と隣り合わせなタイプに適しています。他の参耆剤同様、夏の疲労感に効果が期待できますが、特徴的なのは、心血(大脳、中枢神経、心拍などの循環機能の異常により、不眠、不安、動悸などの病態を起こす病態)を補うので、脳疲労(精神的な不安)を改善する作用があることです。更年期障害にも使用されている漢方薬なので、私にも効果があるかも。
その他にも、胃腸症状が強い方には、六君子湯など、いくつか、候補となる漢方薬があります。
私は、養命酒を欠かさず飲むようにしています。
夏真っ盛り。体調を崩さず、お盆を迎えられますように。
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