羊たちの交差点 sheep JCT 00013
葛の葉の山の者が迎えに下り
西から来た吉なる友がQPを携え
古き名の駅で落ち合う
地車の如く勢いで、笑いを巻き起こす。
高く早い道で南に向かい
日が高いうちから
一つの灯火に集う
西に愛が囁く場所から
蓮の根の使いも集い
宴が始まる
集う場所には
縁深い遠い人が目の前を横切る
彼女は南のオールスターズを流す
9民が新しい赤で颯爽とたどり着く
葛の葉の山の妻はニタニタ笑う
夫は「なんで言わんの?」と言わんばかりの目を見開く
一つの灯火を潜る際には
生物と無生物の脅しに屈した噴霧の洗礼を躱し
味を灯すため席につく
終始
食の距離が0に近い食材が集まり長い田を制した手仕事が驚異の舌鼓を生む
それは忘我への誘い
愛する国で醸された酒家たちが
舌を往復し
頭が揺らされる
餅米を発酵させた
杉の裏で作られたみりんは
甘露なお酒は
熱い熱を帯び
夢の中で語りかける
友たちはうなずき
我はうつらうつらと聞き流す
荷台に乗り込み家路を急ぎ
ドナドナと
ひきつられ
友を送る
煩雑な紙の塊を選り分け
手元に移し
愛と感謝の壺を満たすべく準備を整える
夕飯は
蓮の根尽くし
気管の弱さは二類補類が助け
甘美なる妻はそのシンプルな味に釘付けになる。
上の子ぶどうちゃんは皮に難色を示したが、蓮根サラダはお気に入り
妻のりんごさんは絶賛
みりんのソースはアイスの上を走る。
下の子のマンゴーちゃんは、液だけでもいけそう。
ぶどうちゃんは、ただのアイスがお好き
一人だけの静けさを整え
麗しの彼女との時間が始まる
ニュースフラッシュが
15分ごろから動き出す
焦らし焦らされた挙句
苦情なんて発生しない圧巻の演戯
ここ数年で純粋な趣味の中では一番の興奮
麗しの君との時間が駆け抜ける
煌めいた時間が永遠にも続き
一瞬で終わる
まさにフラッシュ
おかげさまでわたしも元気です。