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葬送のフリーレン

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『葬送のフリーレン』は、現在(いま)とても熱いマンガの一つだと思ってます。表面的には淡々と進んでいる雰囲気の時が多いですが、魂が熱く、奥が深い。原作マンガ、アニメいずれかを問わず…
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#マンガ

「葬送のフリーレン」118話ネタバレ感想:壮大な恋物語

この物語は究極の「すれ違いの恋の物語」とも言えるし、「時を超えて気持ちを通い合わせる恋の物語」とも言える。 第118話「フィアラトール」のネタバレ感想です。 未読の方はご注意ください。 魔族の幻影に飲み込まれ、まさかの(ヒンフリ・ファン狂喜の)状態になったヒンメルとフリーレン。 そのあとの展開に深く感動したので、勇者ヒンメルの境地を想像してみた。 出会い フリーレンと初めて出会ったのは、暗い夜の森。花畑を出す魔法を見せたときに、とても綺麗だと思った。(6巻) 大人

葬送のフリーレンにおける魔法

金曜ロードショーでの初回放送を控え盛り上がりを増している「葬送のフリーレン」。この作品を語る上で切っても切り離せないのが魔法です。今回はこの魔法について説明していきます。 魔法を使う種族本作には様々な種族が登場しますが主に魔法を使うのは、エルフ・人類・魔物・魔族の四種です。 中でも人類は魔法使いと僧侶の二職に分かれ、それぞれ使う魔法が大きく異なります。 人類の使う魔法人類が使う魔法は大きく分けて戦闘用の魔法・民間魔法・女神様の魔法の三種類です。 ・魔法使いが戦闘に用いる

【葬送のフリーレン】小ネタのリフレイン:リーダーとしてのフリーレン

漫画「葬送のフリーレン」では、同じ表現やストーリー展開などが繰り返し登場(リフレイン)することが多々あります。 本記事では、2~3回程度登場する、小ネタのリフレインを紹介したいと思います。 何度も繰り返し登場するリフレインについては、以下の過去記事にてまとめてありますので、興味があればご一読ください。 フリーレンはパーティーメンバー全員に対して、「偉いぞ」と褒めています。 元々は個人主義でマイペースだったフリーレンですが、何かをやり遂げたメンバーを褒めている姿を見ると

読者の声を集めた葬送のフリーレンレビュー

「葬送のフリーレン」は、多くの読者に愛されている作品です。 魔法使いのエルフ、フリーレンが仲間と共に旅をする姿を描いており、その感動的なストーリーと美しいイラストが特徴です。 この作品は、深いテーマや心に残るキャラクターたちが魅力で、多くの人々に支持されています。 「ストーリーが感動的で何度も読み返しています。」 「キャラクターの成長が描かれていて共感できる。」 「絵が綺麗で、見ているだけで癒されます。」 葬送のフリーレン【悪い口コミ・評判】「ストーリーが途中で中

【葬送のフリーレン】考えを整理する時間を静寂で満たす

TVアニメ『葬送のフリーレン』では、Evan Callさんが作曲した劇伴が、作品の雰囲気に合っていて、作品の価値を上げていると考えています。 ただ私自身が音楽初心者で、音楽が良いかどうかは評価できないです。 よって本記事では、劇伴の音量と、劇伴が始まるポイントのみに観点を絞って、その効果について考察したいと思います。 本記事では、TVアニメ『葬送のフリーレン』の他に、比較として『ぼっち・ざ・ろっく!』、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、『宇宙よりも遠い場所』の場面を

【葬送のフリーレン】構成のリフレイン:対比構造

漫画「葬送のフリーレン」には、様々なリフレイン(繰り返し)が組み込まれています。 それらを意識しながら読み進めるのも、この漫画の一つの楽しみだと考えています。 リフレインの種類についての概要はリンクを参照して頂き、以下では具体例について紹介します。 対象は単行本全11巻107話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。 本記事で紹介するのは、構成のリフレインの「対比構造」です。 「対比構造」とは漫画「葬送のフリーレン」に限る話ではないですが、ストーリ

【葬送のフリーレン】魔法について:結界魔法②

漫画「葬送のフリーレン」では、様々な魔法が登場します。 本記事では、本作品に登場する結界魔法について、関連する記述や描写を用いて考察していきたいと思います。 なお、議論は人類の魔法が中心であるため、女神様の魔法や魔物・魔族の魔法には、当てはまらない箇所もあることをご留意下さい。 本記事は以下リンクの続きになりますので、ぜひご確認下さい。 対象は単行本全13巻127話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。 包囲系の結界魔法結界魔法(魔法名) ちょ

【葬送のフリーレン】魔法について:結界魔法①

漫画「葬送のフリーレン」では、様々な魔法が登場します。 本記事では、本作品に登場する結界魔法について、関連する記述や描写を用いて考察していきたいと思います。 なお、議論は人類の魔法が中心であるため、女神様の魔法や魔物・魔族の魔法には、当てはまらない箇所もあることをご留意下さい。 対象は単行本全13巻127話までですので、ネタバレを避けたい方は読むのを止めて下さい。 結界魔法についてまず始めに、本記事では結界魔法をカテゴリとして扱います。 もし個別の魔法として表現する

葬送のフリーレン 13巻

おはこん世界の皆さん、まろんです。 待ちに待ったフリーレンの13巻読みましたので備忘録を書いていきます。以下ネタバレしか書かないので読んでない人は回れ右‼️ フィアラトール 勇者一行の戦闘シーンって回想が多くて割とすっ飛ばされがち。でも今回はちゃんと描いてくれた。 アイゼンは魔族の戦士と渡り合ってる、ちゃんと強い。ハイターもグラオザームの強力な精神魔法を跳ね返してる。こういうの見ると、ちゃんと伝説の勇者パーティーの一員なんだなって。 勇者パーティー大好きなんですよね。

葬送のフリーレンを全巻読んで考えさせられた話(今年一番推したい漫画)

Kindleのセールだったので、葬送のフリーレンをまるっと全巻買いました。 あまりに面白くて1日で全部読みました。 アニメの方はすでに4周ほど履修させていただいております。 そのうえでの感想を述べていこうかなと思います。 一部ネタバレも含まれるので、ご注意ください。 1.どこで連載しているかまず、葬送のフリーレンは、週刊少年サンデー(小学館)で連載しているらしく、アニメに出会うまで全く知らない作品でした。 何を隠そう私は少年ジャンプ民族なので、ONE PIECE、呪術廻戦

『葬送のフリーレン』は果たして「玄人向け」なのか?【#マンガの話がしたい】

めちゃくちゃ売れているんだから「玄人受け」なんていうことはない、――という結論でもいいのですが、「むずかしい」とか「わからない」というような声が聞こえてきたのも事実ですよね。 で、個人的にも「わかりづらい部分はあるな」と思っているし、今日はもう仕事したくないので勢いにまかせて、そのへんのことを書いておこうかと思います。超いまさらですけども。 わかりやすくないと言われている理由は主に4つだと思うんですよ。順にしゃべってきますね。 ①設定がわかりづらいこれは結構いわれてまし

変わり続けて世界は動いていくんだ。良くも悪くもな。|漫画『葬送のフリーレン』第13巻

これまでの感想はこちら。 ヒンメルとフリーレンは、奇跡のグラオザームの幻影の中にいた。 結婚式で向き合う2人。 僕は何をすればいい? と問うヒンメルに、フリーレンは、強力な精神魔法を扱う何者かとの戦闘中だったんだろう、と言いながらも そして、“ここ”を現実と思っている以上、自分にはどうすることも出来ない、とも言った。 でも。 フリーレンは、ヒンメルの手を取り、彼の腰の当たりに導いた。 ――そこは、剣の柄があるところ。 2人の重なる手は、見えない“それ”を掴んだ。

【葬送のフリーレン】フリーレンの認知に影響しそうな要素

漫画「葬送のフリーレン」では、エルフであるフリーレンが、旅を通じて人間を理解していくという、1つの大きなテーマがあります。 勇者ヒンメルの死をきっかけに、フリーレンは人間を知ろうと考え、その後の旅の仲間との出来事を通じて、徐々に人間を理解していきます。 その人間を理解する過程を追う前に、そもそもフリーレンがどのように人間と違う感覚を持っているかを整理するため、以下の「なぜ世界はそう見えるのか:主観と知覚の科学」という本を読みました。 本記事では、上記の本の内容を紹介する

『葬送のフリーレン』と『環世界』

(このnoteは3分で読めます。約2,100文字) 皆さんは『葬送のフリーレン』という漫画をご存じでしょうか。最近特に私がハマっている漫画の1つです。2020年から週刊少年サンデーにて連載されている漫画で、『このマンガがすごい!』2021年では『オトコ編』で第2位を獲得した漫画でもあります。 2022年10月現在は9巻まで出版されています。まだまだ、物語は序盤ですが『絶対、最終巻まで購入しよう。』と思うほど面白い漫画です。一巻目の表紙をご覧いただくと分かるように、『葬送のフ