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茶沼の沈み方 茶農家 西日本編

 茶沼に沈みお茶を飲んでいると、段々気になり出す茶農家。筆者は茨城や静岡、熊本、宮崎などで何度か茶農家を見学させていただく機会があったので、この機会に茶農家訪問についてまとめてみたいと思います。
 この記事では、茶畑スポットや、茶農家によるテラス・カフェ・売店、茶農家ツアー、茶農家民宿、茶畑オーナーなどを紹介します。
 少し気は早いですが、この記事を同人誌として出版する場合に備えて、表紙も作ってみました。

 えぇ!? 何かに似ている…? きっ、気のせいじゃないでしょうか… なお、表紙の写真は静岡の足久保ティーワークスさんの製茶工場と周囲の茶畑です。

※前半の注意点は東日本版と共通のため、既読の場合は読み飛ばしてください。 


訪問に際しての注意点

 訪問の受け入れは、茶農家にとってイレギュラー業務で、どこでも実施しているわけではなく、アポなしでの突撃は迷惑となる恐れがあります。事前に公式サイトやSNSなどを確認し、アポを取ってから訪問するようにしましょう。
 茶農家自体も売店を設けて自販するところから、自販しないところまで営業形態は様々です。

茶摘みの時期と繁忙期

 春の新茶(1番茶)の時期は特に繁忙期で、茶農家の方々も日中は茶を摘み、夕方以降は製茶といった感じで連日深夜までの作業が続いています。地域にもよりますが、春から夏にかけては忙しい場合が多いので、負担がかからないよう配慮が必要です。

伊藤園「お茶百科」(https://www.ocha.tv)より

虫除けスプレーと残留農薬

 虫除けスプレーの成分が残留農薬として検出される場合もあるので、茶摘みなどで茶畑に入る場合は、事前に確認をしておいた方が良いかもしれません。

初級:気軽に立ち寄れる茶畑スポット

稲荷山茶園公園(愛知県西尾市)

 稲荷山茶園(約100ha)の茶畑を一望できる高台の公園。抹茶の産地であるため、茶畑には被覆。5月上旬~下旬の茶摘シーズンには、作業風景も眺められる。 

宗円交遊庵やんたん(京都府宇治田原町)

 江戸時代に緑茶の製法を開発した「永谷宗円」にちなんだ施設で、茶摘み体験(5-6月)、抹茶の石臼挽き体験、京番茶づくり、茶香服等が可能。

福寿園CHA遊学パーク(京都府木津川市)

 予約制で茶道一服、茶道マナー、石臼、宇治茶作り、機械製茶、お茶のいれ方教室、茶摘み(期間限定)などが体験できる。

福寿園 山城館(京都府木津川市)

 2025年3月に開業予定のお茶文化を体験できるテーマパークで、茶葉を使った食事の茶寮や、茶葉の加工、庭園での茶摘みなどが体験可能とのこと。

石寺の茶畑(京都府和束町)

 和束町でいちばん有名な茶畑で、京都府の景観資産第1号。春には茶畑と桜が同時に楽しめる。

ロマントピア月ヶ瀬(奈良県奈良市)

 茶加工施設を備えるキャンプ場で、茶摘み・工場見学、手もみ茶づくり・紅茶づくりが、5月中旬 ~ 10月に可能。

八女中央大茶園(福岡県八女市)

 頂上に展望所とカフェのある丘陵地の大茶園(70ha)。茶摘みが行われる4月~5月中旬頃がベストシーズンで、GW頃には新茶の試飲会&販売も行われる。

うれしの茶交流館チャオシル(佐賀県嬉野市)

 お茶や嬉野茶の歴史、生産の流れなどを展示。時期により茶摘みや手揉みの体験、製茶工場の見学も可能。

茶ばっけん丘(鹿児島県南九州市)

 広大な茶畑と開聞岳を一望できる展望スポット。

中級:テラス・カフェ・売店

MARUIKE TEA WORKS(三重県四日市市)

 池田製茶直営で茶園の横にある予約制の日本茶カフェ。

かぶせ茶カフェ(三重県四日市市)

 マルシゲ清水製茶直営で築70年以上の古民家の日本茶カフェ。

新緑茶房 飯南本店(三重県松坂市)

 お店の前には茶畑が一面に広がる新緑茶房直営の日本茶カフェ。

和束茶カフェ(京都府和束町)

 こだわりの和束茶が飲める他、天空カフェやレンタサイクルの受付、MAPなども揃う、観光案内の拠点。

dan dan cafë(京都府和束町)

 和束町で最も有名な「石寺の茶畑」の景色を堪能できるカフェ。

d:matcha Kyoto(京都府和束町)

 茶畑散策、茶摘み、茶工場見学、お茶ランチ、煎茶・抹茶3品種飲み比べのツアーを開催中。

お茶村(福岡県八女市)

 八女茶専門店で、茶畑が一望できるカフェを併設。

ティーツーリズム(佐賀県嬉野市)

 茶畑に点在する茶空間で茶農家によるティーセレモニーを体験できる。

宮﨑茶房(宮崎県五ヶ瀬町)

 農薬や化学肥料を不使用のお茶作りの茶農家で、釜炒り茶や紅茶、烏龍茶などを生産。売店も併設で、事前予約でお茶のテイスティング体験も可能。

年輪堂(鹿児島県霧島市)

 大茶樹公園内にある霧島連山や茶畑が一望できる日本茶カフェ。

まるわかファーム(鹿児島県南九州市)

 予約制で、茶畑の散策とランチが可能な他、オプションで摘採機乗り体験、茶工場見学、ほうじ茶作り、お茶の淹れ方教室、新茶摘み取り体験(4月のみ)なども可能。

お茶の春一番(鹿児島県南九州市)

 茶畑から茶葉を摘み、手揉みと焙煎でオリジナルの煎茶やほうじ茶を作る体験が可能。

中級:ツアー

和束町活性化センター(京都府和束町)

 約1時間半のガイド付き茶畑景観ウォーキングの「茶源郷プライベートプチツアー」などのツアーが可能。

宇治茶巡りガイドツアー(京都府宇治市)

 地元ガイドによる宇治茶のルーツを巡る無料ツアーを実施。

中級:茶農家民宿

茶農家民宿 えぬとえぬ(京都府和束町)

 製茶体験、お茶摘み体験(5-7月、10-11月)、茶畑ウォーキング(約1時間)、お茶料理教室、美味しいお茶の淹れ方講座、お茶飲み比べ体験(3種)などが可能。

農家民宿 篤庵(京都府和束町)

 1日1組限定の茶畑に囲まれた完全貸切の宿で、茶摘み体験や茶香服(ちゃかぶき)、描き友禅体験、陶芸体験などが可能。

上級:茶畑オーナー

栗原製茶(福岡県八女市)

 茶畑のオーナーになれ、希望者は茶畑での農作業や田舎暮らし体験などの体験が可能。年5回茶葉の送付の特典も。

末吉製茶工房(鹿児島県曽於市)

 茶畑のオーナーになることで、「季節に合わせたお茶」や小物、便利な道具等が届き、特典としてオンラインショップのクーポンも発行。

スポットの選定基準

  • 敷地内か近くで茶畑が見られるスポットであること

  • 「気軽に立ち寄れる茶畑スポット」は可能な限り網羅していますが、それ以外はスペースの関係上、筆者の独断と偏見により取捨選択しています。

  • ご紹介した以外でおすすめのスポットがあれば、お知らせください。追加させていただく場合もあります。

注意事項

  • 2024年12月時点での情報です。

  • 営業時間や予約の要否などはURLの公式サイトなどをご確認ください。

  • 一般人が独断と偏見でまとめた資料であり、信憑性・正確性を保証するものではありません。

  • 利用者が当資料を用いて行う一切の行為について、何ら責任を負うものではありません。

参考情報

福井や愛知は東日本? 東西境界線の謎:日本経済新聞

 この記事では便宜上、東日本は静岡まで、西日本は愛知からということにしています。こんな記事もあったのでご参考。

 以上、「茶沼の沈み方 茶農家 東日本編」でした。茶農家や茶畑巡りのお役に立ちましたら幸いです。

 九州のお茶所の同人旅行ガイドもあるのでご参考。

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