【毎日読書感想⑥】お母さんの「敏感期」モンテッソーリ教育は子を育てる、親を育てる
昨日に引き続き相良敦子先生のモンテッソーリ教育についての本です。
文庫本で読みやすい本です。子どもの「敏感期」を中心に、子育てのヒントとなるモンテッソーリ教育の技術やヒントが紹介されています。
本のタイトルにもある「敏感期」については、以下のように紹介されています。
すべての生物は幼少期に、自分の将来に必要なことのために、あることへの感受性が非常に敏感になり、それを環境の中に見つけだし、強烈にかかわっていく特別の短い時期がある。そのことを獲得すると、その感受性は鈍感になり、また次のものへの感受性が高まるというのです。(P.56)
敏感期の例として、ある3歳の子どもの事例が紹介されています。ちょっとしたことにこだわったり、大泣きしたりすることがあり困っているというお母さんの相談です。反抗期ではないかと聞くお母さんに相良先生は以下のように答えています。
モンテッソーリは、子どもの不機嫌な反応は、敏感期にある子どもが何かに強い興味や関心をいだいたにもかかわらず、大人の鈍感さによってその興味が断ち切られたときにあらわれるのだと説明します。(P.66)
この敏感期を「秩序感の敏感期」と呼ぶそうです。生後数か月から2~3歳ごろをピークとし、6歳ごろにはほとんど消えてしまうこの敏感期。この時期に子どもは「順番・場所・所有物・習慣」などに非常にこだわりを見せるそうです。
いわゆる「イヤイヤ期」と重なる時期です。
私にもちょうどこの時期の子どもがいるのですが、急に火が付いたように怒り出したり、泣き出したり、言うことをきかなかったりとそばにいる親としては大変です。
でも、「今この子は敏感期にいるんだ」という視点を持つと、ちょっとだけですが心が楽になります。何に敏感になっているんだろうと行動の原因を探ろうする冷静で、客観的な見方をすることができます。
子育てに困ったなと思った時に相良先生の本を読み返すと、子どもの力を信じてみようとちょっと考え方を変えられる自分がいます。出会えてよかった1冊です。