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雪の日のラーメンと折れ芯と


ハヤシラーメン

最近、娘がMrs. GREEN APPLEの『ケセラセラ』を、かなりの大声で歌いまくっている。とても気持ち良さそうなうえに本人は至って真面目のだが、歌詞が全く合っていないので、つい笑ってしまう。

ケセラセラ
今日も答える
喧嘩上等 ハヤシラーメン

喧嘩上等ハヤシラーメン。
いくらなんでも酷い間違え。

ハヤシと言えばライスと昔から決まっているじゃないか、と思ったら今やハヤシラーメンもあるらしい。

そうと分かれば、歌詞の間違いなどそっちのけでハヤシラーメンのことばかりが気になってしまう。

久しぶりのチキンラーメン

まとまった雪が降った。子どもは雪遊びができるので喜び、私もコタツでぬくぬくとテレビを見たり本を読んだりする休日が苦ではない。こんな時、一番しょんぼりするのは夫だ。夫は半日だってジッとしていられない性分なのだ。

天気予報で“最強寒波”を知らせるニュースを見て、3日ほどの食料は既に調達してあるのに「買い物に行こう」「せっかくなら雪見珈琲を飲みにカフェに」「露天サウナで北欧気分を」と、駄々をこねる。しかし、駐車場の雪を見て静かに諦めたようで、いつの間にかドラクエの世界で冒険を始めていた。

昼。久しぶりに、身体がチキンラーメンを欲したので、防災棚にあったチキンラーメンを食べることにした。各自どんぶりに乾麺を出し、卵ポケットに生卵を割り入れていく。

湯を注ぎ、あとはそれぞれが好みの固さで食べる。子ども達はレアが好みのようで「ガリガリ、バリバリ」と音が部屋に響く。

生卵がチキンスープに薄く幕をはり、小口切りのネギがアクセントをきかせている。湯気と共に特有の匂いが部屋を満たして「久しぶりのチキンラーメンはやはり旨い」と満場一致の感想を持つ。


ひと癖ある収集家

消しカス、削りカス、鉛筆の折れ芯、いずれも娘の収集品である。うっかり捨てると大変だ。「人によって価値観は違う」とは思うものの、集めたい物の癖が強すぎる。

なかでも最近、鉛筆の芯の増えるペースが早いと感じていた。先日、そのことについて娘から驚きの事実を聞かされた。「折れ芯集めてるって言ったら、クラスの子たちが鉛筆の芯折れた時にくれるようになったの」と。

つづけて「他のクラスの子たちにも『折れ芯を集めてる子がいる』って宣伝してくれるんだって」と、“みんな優しい”と感激する娘の横で、私は今後の折れ芯増加スピードに怯えている。

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青空ちくわ
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