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二十四節気の養生法【2025大寒】


 冬の最後の節気1/20~2/2(立春の前日)までの約2週間が大寒です。こんなに寒い日が続くのにもう冬が終わり!?って感じですが、実際にはまだまだ寒い日が続きます。暦便覧には「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也 」とあるように「陰極まれば陽に転ず」の直前が最も寒いときです。風邪やインフルエンザも大流行していますので、しっかりと冬の養生をして風寒邪気に負けないようにお過ごしください。

今月の癒しの庭園 「妙蓮寺十六羅漢石庭

 今回の癒しの庭園は、妙蓮寺十六羅漢石庭をご案内します。
 このお寺は京都によく来られた方もあまりご存知ではないと思いますが、私もはじめて伺いました。前々回ご案内した「西陣興聖寺」のすぐ南側にありますが、とても広い境内でびっくりしました。一年中公開されているお寺ですが、観光寺院とは違って観光客は少なく…というかだれ一人おられずひっそりと佇んでいます。花のお寺とも言われるそうで春夏秋冬それぞれの花が咲き、趣があってゆっくり過ごせるとても良いお寺です。興聖寺さんは春秋期間限定の公開ですが、こちらは年中公開されており、堀川今出川を少し上がった街中で、地下鉄烏丸線の今出川駅からでも鞍馬口駅からでも徒歩20分弱ですので、京都に来られた際にはぜひ訪れて見てください。

立派な山門

 妙蓮寺は、鎌倉時代に創建された本門法華宗の大本山寺院です。寺ノ内通りという堀川通に抜ける細い東行きの一方通行の道路に面して、両袖番所付山門と呼ばれる立派な山門が建っています。この山門は、天明8年(1788年)の大火で消失した後、文政元年(1818年)に禁裏(御所)より拝領されたそうです。両袖(小門が両方についている)番所付きは、稀に見る格式高いものです。御所塀といわれる横5本の白漆喰の線が入った塀も、禁裏から許されないと、建造できなかったそうでこのお寺の格式の高さを物語っています。珍しく石畳の上を車に乗ったまま入って行き、山門をくぐると奥に無料の駐車場があります。ちょっとわかりにくいですが、駐車場も無料なんて近頃では有難い。

 車のまま山門をくぐって石畳を進むと右手に立派な鐘楼があります。これも様式から江戸時代初期に 建立されたものとされ、全国的にみても数少ない江戸時代を代表する本格的な袴腰鐘楼でとても立派な鐘楼です。
鐘楼の後ろ側に駐車場があるので、そちらに車を止めて山門や鐘楼を見に戻ります。

とても立派な袴腰鐘楼

 鐘楼の斜め前に見えるのが本堂です。本堂は通常非公開なので見られませんが、お寺の行事の際には門が開けられ中を見ることが出来るそうです。
本堂の前には「御会式櫻」(おえしきさくら)と呼ばれる桜が、もう咲いています。日蓮大聖人が御入滅された10/13前後から咲き始め翌年のお釈迦様の御誕生の4/8ごろに満開になるというとても珍しい桜だそうで、伺った1/14にはすでに可憐な花がたくさん咲いています。山門を入ったところにも同じ桜があり、こちらも可憐に咲いています。10月から咲くそうですが、麗らかな日だったのでなんとなく春の訪れを感じます。

「御会式櫻」
小さい可憐な花がたくさん咲いています

 石畳の正面に表書院に繋がるお寺の事務所入り口があります。こちらから入って受付をしますが、事務員さんが出てこられて、ここからいろいろと詳しい説明をしていただけます。

書院玄関

 事務所の入り口に「妙蓮寺椿」と呼ばれる椿が植えられています。室町時代連歌師 宗祇(1421~1502)がこの椿を見て「余乃花はみな末寺なり妙蓮寺」と賛じたそうです。樹齢500年以上だったそうですが残念ながら1962年に火災で焼失し、今の椿は1981年に新しく植えられた二世だそうです。

 寺の事務所に入ると、高い天井に大きな梁が通っているのが見えます。そして黒ずんだ古い駕籠が高い所に掲げられています。何年もこのままの状態で掲げられてあるそうです。真ん中の下の写真は1864年に起こった禁門の変(蛤御門の変)のあと長州藩士が隠れ住んでいないか探しに来た薩摩藩士が残した刀傷だそうです。
 境内には妙蓮寺を創建した日像聖人の像が建てられています。お寺の文様は三つ葉楓だそうで、瓦をはじめいたる所に三つ葉楓が飾られています。

 事務所に上がると目に入るのが龍の絵が描かれた衝立です。男衆が2~30人で動かさないと動かないそうで、飛騨の流木に染色蒔絵作家の島田えり茂氏筆の龍が描かれています。自然の流木だそうですが一番高い部分にちょうど朝陽が当たると富士山に雪が積もったように見えるそうです。太陽光の当たり具合で趣を変えるそうで、自然が作る芸術は素敵ですね。

 本来は長谷川等伯による障壁画「松桜図」が大小の襖42面に渡って飾られていたそうですが、現在では宝物殿の中に仕舞われているそうで、特別料金(+300円)で拝見できるそうです。

長谷川等伯『鉾杉の図』『松桜の図』

 現在ではそのあとに、京都画壇の重鎮で京都芸術大学を創立された幸野媒嶺画伯の孫にあたる幸野媒渓(豊一)画伯の筆による四季の襖絵が飾られています。

 ひと部屋目は、『春の野』と題され、朝から夕暮れにかけて、藤庭で遊ぶ鹿が描かれており、写真ではわかりにくいですが銀箔は太陽に輝く日光を表しているそうです。左手襖には6頭の鹿たち、正面は後ろを向いた3頭の鹿たち、そして右手の襖には太陽の方を向く1頭の鹿と藤の木が描かれています。

『春の野』
『春の野』
『春の野』

 ふた部屋目は、『夏の池』と題されてます。床の間の横の違い棚の天袋には、椿や菊などが描かれ、その横の面には睡蓮と葦、正面にはカキツバタとそして八つ橋が描かれています。この背景の銀箔は水を表しているそうで、これらの植物が涼し気なたたずまいで描かれている。真ん中の写真の一番左の襖には、水面を飛ぶ青いカワセミが一羽描かれています。

違い棚の天袋に描かれた花の絵
一番左の襖に青いカワセミが飛んでいます
『夏の池』

 三部屋目のテーマは『秋の山』、書院の奥にあり部屋の電気をつけないと薄暗い部屋で、左面の襖には飛び立つキジが描かれます。

『秋の山』

 正面には大きな満月に照らされる芒が描かれています。この部屋は奥行きが浅い部屋で正面の月の絵が大画面で迫って来ます。この絵の背景の銀箔は月の光を表していて、観る時間により外から射し込むひかりで絵の趣が変わるそうです。

外からの自然な光で月光が輝いています

 さらに右面にはこのお寺の寺紋の三つ葉楓が赤く紅葉した姿が描かれています。

『秋の山』

 四部屋目は秋と同じ広さの部屋で、テーマは「雪の川」。この背景の銀箔は水の流れを表しているとのこと。鳥は左向きに飛び立ち飛翔するそうで、その吉祥を表すためにすべて左向きに描かれています。寒々とした雪の中をサギが活き活きと美しく飛び立っていく姿が描かれていますね。

美しい姿で飛び立つ鷺

 正面の襖には雪の積もった柳とサギ。雪の積もった柳の上で身を寄せ合う鷺たち。一枚の襖の幅が広く、この部屋も奥行きが浅いため、4枚の襖絵がとても迫力を感じます。

『冬の川』

 長谷川等伯の絵に変わってはめられた襖絵に、穏やかな四季折々が繊細に描かれており、背景の銀箔が射し込む太陽の光りに輝いて絵の美しさを引き立てています。

 今回から、伺ったお寺やお庭をじっくりとご案内するため、2回にわたってご案内させていただきます。次回は、引き続き「妙蓮寺の十六羅漢石庭」をご案内します。ぜひお楽しみに。
まだ寒い日が続きますが、ぜひ地元の名園やほっこり癒されるところに出掛けて五感を癒してくださいね。

大寒の養生法

大寒の養生法

 1/20~2/2までの「大寒」は一年の最後の節気で最も寒い時期ですが、いよいよ冬最後の節気となってかすかに大地に春が戻ってきたと感じられるようになりはじめ、私たちも身体と心を節気の変化に合わせて少しずつ調整を行うべきであると考えます。
すでに1/16~『春土用』にも入っています。季節の変わり目になっていることが感じられます。しかし夜明け前が一番暗いように、春直前の大寒が一番寒い時期でもあるので、しっかり衛気を養ってくれぐれも風寒邪気に気をつけて過ごしましょう。
 『黄帝内経霊枢・本神』には「智者の養生法は、四季に応じて寒さ暑さに適応し、喜びや怒りといった感情を調和させて心穏やかに暮らし、陰陽を調え剛柔を整えることであり、そうすれば邪気が体内に侵入せず長生きすることができる」と書かれています。つまり自然の法則をよく理解して自ら積極的に従うことで、外邪に犯されることを防ぎ健康で長生き出来ると考えられています。
 
 冬の寒さは風邪や咳(せき)などの呼吸器疾患を引き起こしやすく、大寒ごろの気候的特徴は、寒いだけでなく、空気も非常に乾燥しています。日中の平均相対湿度は通常50%未満です。室内を暖房するので、室内の湿度は30%程度しかないことがよくあります。気温が30℃相対湿度50%だとすると、絶対湿度は15.2g/㎥ですが、相対湿度は50%のままでも気温が15℃に下がると、空気中に含まれる水蒸気の量、絶対湿度は6.4g/㎥にまで下がります。絶対湿度が7g/㎥以下になるとインフルエンザが流行しやすいとされます。この乾燥した気候は呼吸器疾患のリスクを増大します。そのため、保温と同時に周囲の湿度にも注意する必要があり、寒いですが朝晩は少し窓を開けて換気をしましょう(朝晩は屋外の湿度が比較的高いため)、室内で暖房をする場合は、室内の湿度にも注意が必要です。ボウルに水を入れて置いたり、濡れたタオルを干したりして、空気の湿度を上げます。

咳には湿度の管理が大切

咳嗽(がいそう)…痰が原因!?

 中医学では「咳嗽」(がいそう)という病名があります。古代の医師は「音があり痰がない」ものを「咳」(がい)、「痰があり音のないもの」を「嗽」と分けて対処していました。臨床的には同時に起こることが多く区別しにくいのでやがて合わせて「咳嗽」と呼ぶようになりました。
咳嗽は、軽い初期の感冒(カゼ)から、慢性病の合併症状まで幅広く起こり、その病因は外邪犯肺から臓腑内傷によるなどさまざまです。

 咳嗽が止まらないととても苦しくなりますが、3週間以内ぐらいの急性期で激しく止まらない咳嗽はウイルス感染が原因のことが多く、この場合は抗生物質や鎮咳去痰薬など西洋薬を飲む方が早く楽になります。感染症が収まった後も3週間以上続く場合は遷延性咳嗽と呼ばれ、冷気やタバコの煙などの煙を吸い込んだり、物を飲んだり食べたりして噎(む)せたり、しゃべってる途中でもふとしたはずみで誘引され咳が止まらなくなります。8週間以上たっても収まらない咳嗽は、喘息、慢性気管支炎や肺癌、肺胞上皮癌、肺結核、肺炎などの病気が考えられるので早めに医師の受診が必要です。

咳嗽の分類

咳嗽の元は肺の痰証…

 しつこい咳嗽は、中医学では肺の痰証が原因と考えます。とは巡りが悪くなり邪気に変わった湿邪が、さらに長く滞って粘着性を帯びたもので非常に厄介で質(たち)の悪い邪気でカラダに悪影響を与え「怪病多痰」と言い原因不明や難治性の病気はが原因と考えられるほどです。
 この痰にも、湿痰、寒痰、熱痰、燥痰、と呼ばれ、それぞれに性質が異なります。
湿痰:脾は津液を全身に運化する働きを担っていますが、暴飲暴食などで脾の働きが弱ると水液の輸送が出来ず停滞して痰を生みます。「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」と言い、脾が弱ると痰ができ、溢れると肺が捌ききれなくなり肺に痰が溜まりやすくなります。湿痰の特徴は、咳嗽、白く粘度の薄い多めの痰で、胸苦しい、悪心、手足がだるいなどの症状が伴います。
寒痰:カラダが冷えるとくしゃみや鼻水が出ます。咳、薄い痰、唾液や涎が多い、寒気、手足の冷えなどを伴うのが特徴です。
熱痰:ストレスやイライラ、怒りなどで気の巡りが滞り、肝鬱気滞が肝火に変わると肝火犯肺と言い肝の熱邪が肺を犯します。気道に炎症が起こり、粘液分泌が強まり粘り気の強い痰が生まれます。激しい咳、膿性痰、呼吸困難、咽頭痛、口渇、胸痛などを伴うのが特徴。
燥痰:肺陰虚や腎陰虚など陰虚体質になると体内の水分が失われ燥邪にやられて乾燥状態になり燥痰が生まれます。特に秋冬など空気が乾燥した季節や冬期の暖房などで湿度が低下して起こることが多いです。空咳、痰がとても粘稠で切れにくい、喉が乾燥してヒリヒリ、口や唇の乾燥などを伴います。

咳嗽は肺の痰証が関係する

咳嗽の病因病気と養生法…

風寒咳嗽:風寒の邪気に侵襲されたり脾気虚や肺気虚になると、肺の気が通らなくなり津液を宣散出来なくなって無色で稀薄な痰が生まれます。痰が絡むような重い咳が出て、透明の水っぽい痰が出て、頭痛やカラダがぞくぞくするなどの症状を伴います。動くと息切れしたり咳が出たりするので、体表の風寒邪気を発散させながら、気血を補い肺の宣発機能を回復することが先決です。

 常にカラダを冷やさないよう保温を心掛け、マフラーやタオルを首に巻いて気道を温め、咽喉を冷やすのを防ぎます。出来るだけ温かい飲み物を飲み喉を潤すことも大切です。適切な湿度調節をして部屋を加湿し、適度に換気をするのがおすすめです。マスクを着用してウイルスや細菌、アレルゲンの侵入を防ぎ、喉の保温、保湿をしましょう。外出から帰ったら必ず手洗い、うがいを行い、喉や口の中に入った邪気やウィルス、異物などを洗い流します。バランスの良い食事を心がけ、気血を補い、肺を潤し、陰を養う食材を多く取り入れることで陰平陽秘を心掛け免疫力を高めます。そして十分な睡眠は疲労回復だけでなく、免疫機能を保つ効果もあります。こまめな水分補給を心がけ喉の乾燥を防ぎ、ウイルスの侵入を防ぐことができます。

風熱咳嗽:風熱の邪気に肺が傷められたりストレスやイライラなどによる肝火が肺を犯すと発作的に噎せるような激しい咳が出て、咳き込むと顔が真っ赤になります。喉にへばりついたような痰があるように感じるのに、喀痰しようとしてもなかなか痰が出にくいのが特徴です。

 ストレスを溜めないように心がけましょう。イライラしたり怒りっぽい感情をコントロールし、咳が出て苦しい時は水を飲んだりして鎮め、意識して穏やかな気持ちで過ごすことを心掛けます。イライラしたりストレスが溜まってきたと感じたら、お香を焚いたり音楽を聴いたりしてリラックスする時間を設けて気を流すことが大切です。菊花茶などのハーブティーもおすすめです。刺激物を避け、就寝前の香辛料、ビール、タバコ、炭酸飲料など、喉に刺激の強いものを控えます。十分な睡眠やこまめな休息をとり、穏やかな気持ちで過ごすことを心がけましょう。激しい運動は避け、ヨガやウォーキングなど軽めの運動もおすすめです。

風燥咳嗽:風燥の邪気が肺を傷つけたり過労や夜更かし、房事過多、サウナなどムリに汗をかき過ぎたりして肺陰や腎陰が失われると、乾いた咳が出るようになります。燥熱が津液を蒸発させるので痰が少なく空(から)咳が出て長引きます。痰に血が混じることもあります。

 カラダの外からも中からも潤いを補うことを積極的に行いましょう。加湿器やボウルに水を入れて置いたり濡れたタオルを干すなどして適切な湿度管理を行い、部屋の湿度を40~60%に保ちましょう。小まめに温かい飲み物を摂り、うがいを習慣化したり糖分の少ない飴などで咽喉の乾燥を防ぎます。マフラーやネックウォーマーで首元を温め、マスクを着用して咽喉の保湿や冷気、ウィルスなどの侵入を防ぎます。このタイプも熱はカラダを乾燥させるので就寝前の香辛料、ビール、タバコ、炭酸飲料など、咽喉に刺激の強いものを控えましょう。季節の食材を取り入れ、栄養バランスを整えます。
ストレッチやヨガ、ウォーキングなど軽めの運動を取り入れ、十分な睡眠をとります。睡眠不足や夜更かしは体内の陰液を消耗するので、用事がある場合は夜は早めに寝て、早く起きて行うようにしましょう。早寝は免疫機能を強化するのにも効果的です。

咳嗽になる原因やきっかけ

咳嗽におすすめの経絡とツボ

 衛気を補ったり風寒感冒の養生などと同じく肺経や膀胱経にある肺に関連する風門、肺兪などがおすすめです。特にしつこい咳嗽の時はちょっと痛いですが、鎖骨と鎖骨の間のくぼみにある天突というツボを、人差し指や中指の先で一指禅推法という手技でマッサージします。やり方が分からなければ軽く指圧するだけでも効果的です。基本的には「不通則痛、通則不痛」なので、押さえていたいと感じるところがあれば、気持ち良い強さで押し揉みし続けているとだんだん痛みが消えていきます。痛みが消えれば気血が通ったということなので症状が改善します。

咳嗽におすすめの食材

風寒咳嗽:ねぎ、しょうが、紫蘇、香菜(パクチー)、ニンジン、たまねぎ、大根、やま芋、はちみつ、鶏肉、卵、豆腐、白身魚、ほうれん草、じゃがいも、ニンニク、黒豆、黒きくらげ、なつめ、竜眼、枸杞の実、蓮の実など。温熱性の食材がおすすめで、サラダやフルーツも含めて生の物や冷たい物、寒涼性の食べ物などカラダを冷やす食べ物は控えめにしましょう。

金柑はちみつ

材料:金柑:200~300g、はちみつ:適量(約200~300ml、金柑が浸かる程度)、レモン汁(オプション):小さじ1(風味を引き立てるため)柑:200~300g
作り方
金柑をよく洗い、ヘタを取り除く。熱湯をかけてさっと湯通しし、表面のワックスや汚れを落とす(自然栽培のものなら省略可)。水気をしっかり拭き取る。
金柑を半分に切るか、十字の切り込みを入れる(中の種が気になる場合は取り除く)。瓶を熱湯消毒して乾燥させる。瓶に金柑を詰め、はちみつを金柑が完全に浸るまで注ぐ。レモン汁を加える場合はここで加える。
保存
蓋をしっかり閉めて、冷蔵庫で保存する。3~7日間置くと金柑とはちみつがなじんで美味しくなります。
飲み方・使い方:温かいお湯や紅茶に加えて金柑はちみつドリンクやヨーグルトやパンケーキのトッピング、また金柑をそのまま食べてもOK(喉に良い)。
金柑とはちみつは1か月程度保存可能ですが、カビが生えないように清潔なスプーンで取り出してください!

風熱咳嗽:れんこん、だいこん、きゅうり、ごぼう、セロリ、たけのこ、ちんげん菜、冬瓜、もやし、レタス、アスパラガス、小豆、梨、カキ(柿)、キンカン、バナナ、キウイ、スイカ、メロン、ハチミツ、あさり、かに、昆布、ひじき、もずく、豆腐、緑茶、菊花、桑の実はと麦、緑豆、百合根、葛根、ミント(薄荷)など。体内に溜まった余分な熱邪を清熱する、寒涼性の食べ物がおすすめです。揚げ物や甘いもの、刺激の強いスパイスや香辛料、お酒は咳嗽が収まるまでは控えましょう。

大根はちみつ、蓮根はちみつ

材料:大根:1/2本(約300g)、はちみつ:適量(大根が浸る程度)、レモン汁(オプション):小さじ1(風味を足したい場合)
作り方
大根をよく洗い、皮をむく(農薬が気にならない場合は皮付きでもOK)。大根を1cm程度の角切り、または薄い輪切りやいちょう切りにする。タッパーみたいな薄い保存容器でもOK。熱湯消毒して乾燥させた容器に大根を入れ、はちみつを注ぐ(大根が浸る程度)。レモン汁を加える場合はここで加える。
保存
容器の蓋をして常温に置く。数時間で大根から水分が出て、はちみつと混ざり合いシロップ状になります。半日~1日置けば完成。冷蔵庫で保存する。冷蔵庫で2~3日を目安に消費してください。保存中は大根からさらに水分が出るので、混ぜると均一になります。
飲み方・使い方
大根から取り出したシロップをスプーン1杯そのまま飲む。お湯や紅茶で割って飲む(のどが温まりやすい)。漬けた大根をそのまま食べてもOK。
簡単に作れてのどに優しいので、風熱咳嗽におすすめ!

風燥咳嗽:ハチミツ、かりん、アスパラガス、オクラ、きゅうり、ズッキーニ、冬瓜、トマト、れんこん、やま芋、梨、梅、レモン、牛乳、ヨーグルト、柿、甘酒、紅茶、緑茶など生津(津液を生む)食材や、やま芋、黒豆、アスパラガス、エリンギ、ニンジン、ほうれん草、モロヘイヤ、イカ、牡蠣、ホタテ、クラゲ、スッポン、アワビ、貝類、イカ、エビ、カニ、ブリ、豚肉、鴨肉、ココナッツ、鶏卵、くるみ、栗、豆乳、豆腐、湯葉、昆布、のり、てんぐさ、もずく、黒豆、黒ゴマ、黒砂糖、黒きくらげ、白きくらげ、枸杞の実、桑の実、松の実など陰液を補う食材がおすすめです。

梨と白きくらげとはちみつのスィーツ、レモンはちみつ

 梨と白きくらげのスィーツは中華料理の高級デザート「銀耳雪梨糖水」と呼ばれ、のどに潤いを与えま空咳を鎮め、またプルンプルン肌など美容にも良いのでとても人気があります。
レモンはちみつ
材料
レモン:2~3個(無農薬またはワックスなしのものがおすすめ)はちみつ:適量(レモンが浸る程度)保存容器:密閉できる瓶
作り方
レモンをよく洗い、熱湯をかけてワックスや汚れを落とす。輪切りまたは半月切りにスライスする(種は取り除く)。瓶や保存容器を熱湯消毒して乾燥させる。容器にレモンを並べ入れ、はちみつを注ぐ(レモンが浸るまで)。上から軽く押してレモンとはちみつを密着させる。
保存
容器の蓋を閉めて、冷蔵庫で保存する。1~2日置くと、レモンから水分が出てシロップ状になります。冷蔵庫で約2週間程度保存可能です。清潔なスプーンを使って取り出すことで長持ちします。
飲み方・使い方
レモンはちみつをスプーン1~2杯お湯や炭酸水で割って飲む。ヨーグルトやパンケーキのトッピングに。漬けたレモンをそのまま食べてもOK。
レモンとはちみつの香りや甘酸っぱさが、癒しのひとときを提供してくれます。ぜひお試しください!

 どんなに良いと言われる食べ物でも、そればかり食べ過ぎるのは良くありません。「過ぎたるは及ばざるが如し」です。適度な量を食べましょう。また、食べ物には寒涼性や温熱性の性質があります。自分の今の体質が寒熱虚実のどの体質に偏っているかを知り、その偏りを調整してくれる食べ物を選んで食べることが薬膳です。

自分のカラダの寒熱虚実に合わせて選びましょう

大寒の京の風物詩

 今年は2/2が節分です。1日早いのでお間違いないように!スーパーなどで巻きずしや豆などが売り出されるので大丈夫ですね。今年の恵方は西南西ですね。丑寅(鬼門)の方角から邪気が侵入しますので、牛の角を生やして虎の模様のパンツを履いた鬼に、魔目(豆)を巻いて退散させます。京都では吉田神社や壬生寺をはじめアチコチの神社で節分祭が行われます。
「光る君へ」の紫式部にゆかりの深い蘆山寺も「鬼おどり」で人気の高いお寺です。
 皆さんの地域でも節分祭が行われるでしょうね。ぜひお出掛けになっていっぱい福を授かって来てくださいね!

蘆山寺の追儺式鬼法楽

京都伝統中医学研究所の"大寒”におすすめの薬膳茶&薬膳食材"

1.「温補腎陽」の薬膳茶&食材

温陽を補い気血を巡らせるオススメの薬膳茶&薬膳食材は、
 薬膳茶では、からだを温める黒のお茶、なつめと生姜のチャイ、黒薔薇茶、気血巡茶など。
 薬膳食材では、新彊なつめ、枸杞の実、竜眼、蓮の実、松の実、マイカイ花、桂花、茉莉花、紅花など。 
 薬膳火鍋紅白スープセット手足冰凍鍋セット、冬の美薬膳鍋セット、四物鍋スープセットは、薬膳食材もセットになっているのでオススメです。

腎陽を補うオススメの薬膳茶&薬膳食材は、
 薬膳茶では、肝腎かなめ茶、なつめ薬膳茶、なつめ竜眼茶、からだを温める黒のお茶など。
 薬膳食材では、黒きくらげ、新彊なつめ、枸杞の実、竜眼、金針菜、紅花、マイカイ花など。

2.咳嗽におすすめの薬膳茶&薬膳食材

風寒咳嗽…
薬膳火鍋紅白スープ、手足冰凍改善鍋、からだを温める黒のお茶、肝腎かなめ茶、黒薔薇茶、黒きくらげ、なつめ、竜眼、枸杞の実、蓮の実
など。

風熱咳嗽…
理気明目茶、五望茶、菊花、桑の実
はと麦、緑豆、百合根など

風燥咳嗽…
カラダ潤し茶、増血美肌茶、黒きくらげ、白きくらげ、枸杞の実、桑の実、松の実など。

3.漢方入浴剤 ヨモギがたっぷり入った「ポカポカあたため乃湯」

 まだまだ寒い大寒の季節にオススメの漢方入浴剤。ヨモギの香りが浴室いっぱいに広がり、香りに癒され芳香浴の効果も抜群です。ヨモギは昔から「婦人科の要薬」として血の道証改善に使われてきました。

中医学や薬膳の知恵を毎日のくらしに活かして、体質改善や病気の予防に役立てて下さい。

薬膳茶や薬膳食材などの商品は下記各ショップでお買い求めいただけます。

■薬膳茶&薬膳食材専門店 京都 楽楽堂  本店公式オンラインショップ
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2025年の運勢先読み通信

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その他のオンラインショップ
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■京都伝統中医学研究所 ヤフー店 https://store.shopping.yahoo.co.jp/iktcm/

次回は、次回は、2月3日「立春」ですね。2月2日が節分です。太陽黄経が315度になるのが2月3日の23:10だからです。あと50分遅いといつもと同じ2月4日が立春なのですが…。これから寒暖差が激しくなっていきますので、体温調節に気をつけてお過ごしください。

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