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【私小説53】人生の七不思議
私は中一の時、英語の塾に通っていた。その塾と学校のクラスでも同じクラスだった、山下、という男の子がいた。いたのだが私はほぼ、と言うかおそらく全く接する機会がなく、たぶん一度も会話をした事はなかった。だが、何故か、それなのに山下氏は私の事が嫌いなようだった。横を通る時にうざそうに舌打ちしてきたり、プリントを配る時私にだけうざそうに渡してきたり。本当なんなん?一回も話した事ないのに嫌われるって顔が嫌いって事?ひどない?私も気分悪いので、私だってあんたとなんか関わりたくねーんだよ!!という態度でいた。キモイんだよクソ!!!
そしてある日の事、私は担任の田端氏に呼ばれた。
何かと思えば、個室に山下氏がいた。そして田端氏が言った。
「山下君にちょっとひどい事しちゃった?」
(はぁぁ嗚呼ああぁぁあああああん!!???!!!!!!)
山下氏はやはりダルそうな顔をしていた。
私は全く納得していないが、キモイんだよクソ!!という気持ちで、接してしまった事は事実なので、田端氏に言われるがままその事については謝った。
田端氏は
「矢澤さんもこう言ってるし、これからもよろしくね」
みたいな事を言った(末代まで呪うぞ)
山下氏はダルそうに
「うん」
とうなずいた。
だがその後も状況は変わらなかったように思う。っていうか学校行かなくなったからよく解らない。覚えてない。
私はまた変な言いがかりつけられないようにだけ、気をつけなければならなかった。
この出来事は私の人生七不思議のうちの1つであり、私はこの事で田端氏を全く信用しなくなった。元々大して信用してないけどさ。上っ面の対応すんな。私に先生はいない。
声を大にして叫べない人間が損する世の中だわ。
結構傷ついたんだぞ私だって。