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日本の教育、こんなに厳しかったっけ? 2007年以降の教育とそれ以前の教育が大きく違う理由

全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」に対しての見直し議論が出てきています。

 文部科学省が、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)結果の公表方法の見直しに向けた検討を始めることが18日、関係者への取材で判明した。全国知事会が各都道府県にアンケートした結果、都道府県・政令市ごとの正答率を公表している現行の方法に反対する意見が多かった。早ければ2025年度のテストから公表方法を変更する。

 会長の村井嘉浩・宮城県知事は10月の記者会見で、各自治体の費用や教員の労力の負担を念頭に「毎年やる意味がどれだけあるのか」と疑問を呈した。

本稿では、昨今の日本の教育を見ていて、あれ? 私たちの時代って教育ってこんなに厳しく、息苦しかったっけ? と何度か書いてきました。

「詰め込み教育世代」の私ですら、そう思うのです。

教育が大きく変わった一つの原因が、2000年に始まったOECDが始めたPISA、そして、2007年に始まった学校や自治体ごとの「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」です。

つまり、「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」、そもそも今の大人の半数くらい(つまりは1966年から2007年までに教育を受けた世代 )は、知らないと思うのですよね。

私の子供の頃の学校もまた、詰め込み教育と批判されています。

しかし当時はこの「学力テスト」がなかったので、先生の教え方も、教室もかなり自由でした。

つまり、66年から2007年までに教育を受けた世代
2007年以降に教育を受けている世代

で、かなり違う世界をみてるんではないかな??

そもそもこの学力テストは、私が生まれる前にはありましたが、その後廃止されたものです。

1956年度に始まったが「自治体間の競争を助長する」との批判を受け66年度を最後に廃止。

https://news.yahoo.co.jp/articles/44d4cc8e54f2e38200e746be83c624f196af024e

ところが、その後復活したのです。

しかし、国際学力調査で日本の子どもの学力低下が指摘されるようになり、07年度に復活した。自治体別の結果は小数第1位まで示していたが、文科省は「わずかな差で競争をあおるのを避ける」として17年度から整数で公表するようになった経緯がある。

https://news.yahoo.co.jp/articles/44d4cc8e54f2e38200e746be83c624f196af024e

この「国際学力調査」って、2000年に始まったOECDのPISAのことですよね?

「PISA」については負の側面がもっと知られていい



PISAについての批判はもう散々書いてきたので繰り返しませんが、こうした「標準テスト」の負の側面については、もう少し知られてもいいのかなぁ、と。

有志の学者からPISAをやめるように書簡が出ているとお話ししました。スタンフォードのマーチン・カノーイ教授の批判は以前も取り上げましたが、繰り返しておきます。

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