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中学受験の親たちから批判殺到した(らしい)ACジャパンのCMを見て考えたこと

最近、ACジャパンとNHKが共同制作した広告が話題になっています。

中学受験に対する批判的な内容の広告が、受験シーズンに流れたことに対して、親からの批判が殺到しているそうなのです。フジテレビの一連の騒動を受けて、スポンサーが広告を差し止めたために、結果としてそうなってしまったようです。

以下はアエラの記事です。

フジテレビ「ACジャパン」のCMに「中学受験」親から批判殺到! 「追い込みの時期にわざわざ流す必要ある?」

テレビがない人は、ここで見ることができます。
NHK広報局がACジャパンと共同制作したキャンペーンの一環のCMなんですね。

アエラの記事だと以下のような内容です。

野球場のそばを小学生くらいの少年が歩くシーンで、そのCMは始まる。立ち止まって、練習する子供たちをまぶしそうに見つめる少年。だが、指導者の男性が少年に気付き、「野球やってくか」と声をかけると走って逃げ出してしまう。

 続いて映像は少年の自宅のシーンに切り替わる。90点を取った算数のテストの答案用紙が机に置かれている。少年の隣には母親の姿がある。

 母親は「私たち頑張ったよね。今は勉強だけしていればいいの」と語りかける。少年の両肩に手を置き「全部あなたのためだからね」と言い聞かせる。少年に笑顔はなく、「これはぼくのためなんだ」と心の中でつぶやく……。

 その後、画面は暗転し、次のようなテロップが表れる。

《子どもの精神的幸福度37位(先進国38か国中)》

 2020年のユニセフの調査による、日本の実際の順位だ。

 後日、再び少年がグラウンドのそばを歩いていると、ボールが転がってきた。
「思いっきり投げてこい」
 先日の指導者の男性は少年にそう言って、こう続ける。
「野球やりたいんだろう。おいで」
 少年は満面の笑みでグラウンドに走っていく……そして最後に、こんな問いかけが映し出される。
《子どもの心を尊重していますか?》

https://dot.asahi.com/articles/-/248651?page=1

「教育虐待」と中学受験の関連性

なかなか攻めた広告です。
初めてみたときは驚きました。

しかし一見すると、「中学受験は子どもを不幸にする」というメッセージにも受け取れますが、実はそんな単純なものではなく、NHKが昨年度に取り上げた「教育虐待」というテーマの一環として制作された広告でした。

https://www.nhk.or.jp/minplus/0121/topic070.html

ACジャパンとNHKはこのキャンペーンの中で、以下のように説明しています。

親は子どもの教育について、ついつい厳しくなりがちです。子どもの心や身体が耐えられる限度を超えて教育を強制することを「教育虐待」といいます。教育なのか虐待なのか?その線引きは非常に難しいですが、子どもは親に「褒めてもらいたい」「認めてもらいたい」と、自分の本当の思いを抑えてしまうこともあります。だからこそ、子どもとコミュニケーションをよくとり、‟心の行間”を読み取ることが大切です。行き過ぎた教育になっていないか?子どもの心を尊重しているか?を問いかけます。

引用元: ACジャパン「教育虐待」キャンペーン

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