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「コンピューターが普及する前の50年前、教科書に頼りきっていた学校がどのようなものだったかと思うとぞっとする」ーー今、海外の小学校ではどう数学を教えているのか
長文です。7000文字以上あります。
「日本の教育と海外の教育はどう違うか」をよく聞かれますが、正直言って、「プレイしているゲームそのものが違うんでは」と感じることが多いです。ただ、私は日本の教育を取材していないので単純比較ができません。
目に付く大きな違いは、そもそも小学校低学年から「テクノロジーの活用」が授業の目標に入っていることです。
今回、大学院で学んだのがまさに「学校でのテクノロジーの活用方法」です。ディスカッションではほとんどの教師が自分のクラスでどんなアプリを使って、どのように「ゲーミフィケーション」しているかを教えてくれました。
私と同じクラスの、アメリカのある小学校の先生はこう言いました。
「コンピューターが普及する前の50年前、教科書に頼りきっていた学校がどのようなものだったかと思うとぞっとする」
マレーシアのインターナショナル・スクールの取材を始めて驚いたのは、低学年からテクノロジーを使うこと。例えば、小学校2年生がパワーポイントでプレゼンテーションを作ったり、中学校3年生が、授業でゲームアプリを作ったりします。関数電卓も小学生で使っていました。
しかし、標準的な教え方がどんなものかは、よくわかっていませんでした。
今回大学院で学んだのが、Morrison, V., Novak, S., & Vanderwerff, Tが書いた「6-12歳の教室にテクノロジーを導入する:今日の学力基準を満たすためのガイド(A Guide to Meeting Today’s Academic Standards, International Society for Technology in Education)」(国際教育技術学会)です。
教師向けのガイドです。DeepLの翻訳でご紹介します。
四つのCをどうテクノロジーと結びつけるか?
この本は、生徒のためのISTE(The International Society for Technology in Education)基準、つまり国際教育テクノロジーの標準を紹介しています。
「21世紀型学習の枠組み」で「4C」として知られる重要なスキルがあるのはご存知の通り。
クリティカルシンキング(批判的思考)、コラボレーション(協力)、コミュニケーション(コミュニケーショ ン)、クリエイティビティ(創造性)です。
本書はこれらのスキルをどうテクノロジーと結びつけるのかを、詳細に書いています。
例えば、あなたが中学3年生の教師で、授業に「コラボレーション」を使いたいと考えている場合、6つのデジタル教材のどれかを使って授業を計画することができます: Popplet、GarageBand、Edmodo、Google Classroom、Google ocs、Google Sitesです。Popplet、GarageBand、Edodo、Google Classroom、Google Doc、Google Sitesです。これらは提案ですが、もっとたくさんのアプリやサイトがあります。
第8章では、小学校6年生向けのテクノロジーの基準を教えています。
子供たちが幼稚園から高校まで過ごした12年間に、テクノロジーには多くの変化があった。幼少期にインターネットを使って多くの授業で調べ物をすることから始まり、学校から支給されたiPadを課題に使ったり、教科書の代わりに使ったりするようになった。
例えば、小学校6年生に期待されているスキルはこうです。
・「ライブ」ビデオを使って比較対照する
・デジタルテキストやマルチメディアを使って読解力を高める
・インターネットを使って情報源を探し、パブリッシャーを使って教室内外で作品を発表する
・優れたタイピング技能。
・必要な情報を迅速かつ効率的に探し出す こと
・メモを取り、情報源を文書化すること、マルチメディアを使ったプレゼンテー ションで発表することに重点を置くこと
・デジタル辞書や類語辞典、 読み物などのツールの活用
・数学のスキルを練 習するために、生徒はソフトウェアプログラム、アプリ、また はウェブサイトを通して利用できるデジタル数学ツールを使用する必要があ る 。
また、小学6年生時点の「数学」では生徒が「ツールを選ぶこと」が重要だと言っています。
数学的に熟達した生徒は、 数学的な問題を解くときに利用可能な手段を考慮する。ツールには、電卓、表計算ソフト、コンピュータ代数システム、統計パッケージ、動的幾何学ソフトウェアなどが含まれる。
熟達した生徒は、自分の学年またはコースに適したツールに十分精通しており、これらのツールがそれぞれどのような場合 に役立つかを適切に判断し、得 ら れ る 洞察力とその限界の両方を認識している。
そして驚くのが数学関連のツールの豊富さです。
★がついているのは長男がマレーシアの学校で使ったことがあるツールです。
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