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書評感想『夢をかなえるゾウ ガネーシャと死神』

著者:水野 敬也
出版:文響社
2020.7/9
353P程

カテゴリ:物語+自己啓発本、人生教訓本
おすすめ度:10点中9点

内容

今作で4作目の『夢をかなえるゾウ』シリーズの最新作。2020年7/9発売。
毎回ガネーシャをはじめとした神が、悩みを抱える人間の下に現れて、偉人のエピソードなどをまじえてアドバイスをしながら主人公の人生にきっかけを与えていくというもの。

今回は、「死」を間近に意識したある家族の話。
主人公格は保育園児の娘がいる夫婦の旦那さんです。死神も登場。
他にも親子の葛藤の話題だったり、夢を手放すという話題だったり、大切な物は何なのかという話題だったり。

感想

すっと読ませる文章力はさすが水野先生!
今作も流石の出来で、親子の葛藤の話や、夫婦の愛情の話などベタな展開ながら胸にグッとくるシーンも多かったです。王道で勝負してくるなと。私も子どもが生まれて、子どもを持つ親の気持ちがわかるようになってきたので共感できる部分がありました。
『夢をかなえるゾウ』シリーズは全部読んでいますが、ドル箱作品のシリーズ物で、著者のプレッシャーも大きいのではないかと勝手に想像してしまいますが、全精力を注ぎ込まれた名シリーズに恥じない作品だと思いました。
毎回、特別才気溢れる人が主人公ではない点も、読者に共感を覚えさせ、主人公と自分を重ね合わせて自分にもできる!という効果を狙っているのだと思います。

『夢をかなえるゾウ』シリーズで常に言われていることは「行動しよう」ということ。
今の世の中、「当たりくじ」(こうすればもっと良くなるというようなこと)の情報は溢れている気がしますが、本書にあるように「大きな夢に向かう小さな一歩を、今日踏み出す」ということは本当に大事なことであり、また難しいことでもあるのだと思います。

また、他者の欠点を受け入れる姿勢を持つ心構えとして本書で書かれている
・見る場所を変える
・相手の背景を想像する
・他人に完璧さを求めている自分に気づく
というのは、その通りだと感じます。

何が自分にとって価値のあることなのか、何が幸せなのか
それを実現するにはどう行動していけば良いのか
いろいろと考えるきっかけにもなるエンターテイメント作品だと思います。



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