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まつうらすみれ
2019年11月1日 15:14
前回の「秋日、湖国の酒旅。―1.青に浮かぶ町― 」より、ずいぶんと時間が経ってしまいました。続編を綴る――。さて、旅の続きは道中の車窓より。高島のマキノを後にして、近江今津の「西友」さんで鰻ランチなどを楽しみ、近所の「琵琶の長寿」醸造元・池本酒造さんへ立ち寄ったのだった。先の車窓に写る、おもちゃの酒レプリカは、そのお蔵さんで購入したもの。店頭では、親切な女将さんが試飲を進めてくださり、
2019年4月17日 18:47
早くも、桜吹雪に包まれた京都を離れ、JR琵琶湖線で湖北へと向かう。車窓の景色は湖北にだんだんと近づくにつれ、まるで季節が逆戻りしていくよう。京都に比べて、湖北はおよそ1週間程桜の開花が遅いとのこと。季節を行ったり来たりする生活も、桜を2倍楽しめると思うと、悪くないものです。伊吹山の山頂付近には、今朝もうっすらと雪。近所の日吉神社の桜も満開を迎えていた。ふと思い立って、隣町へ“観音の里”
2018年6月1日 14:13
あの白銀の景色から、季節は巡って、窓から、溢れんばかりの眩しい緑が迫っている。日々、刻々と移り変わる季節の色を、この山の装いに眺めている。中でも愛する山色は、桜の咲くころ。もくもくと湧き立つような山の色を、脳裏に焼き付けようと必死。自然の織りなす色々を、絵の具にのせていくことが何よりの喜びです。今年も描いた、唐招提寺のうちわまきへの奉納画二対も、萌えいづる春の色。神々の宿る〝山笑
2018年2月12日 19:35
ほぅ――と、言葉を無くして、今朝も、我が家の窓から雪景色を見つめていました。木之本は、今が一番美しい季節かもしれない。この街のどこにいても、清廉な白のベールをまとった山並みが見える。新年早々から、京都や神戸へ、仕事で泊りがけで往復する日々が続いていた。せわしない出張から帰る度に、白銀の山々に迎えられ、心が静かに震えた。雪がすべてを覆い隠した街道の景色は、歴史の武将たちが眺めていたものと
2017年11月6日 18:57
今年の紅葉シーズンの到来は早いらしいけれど、湖北の紅葉はそれよりももっと早いようで。街道から眺める山並みも、すっかり秋の装い。夕刻、秋色をまとう、木之本のお地蔵さま。我が家の玄関先に迷い込んでいた銀杏の葉は、どうやら近所の神社からやってきたみたい。お参りがてら行ってみると、眩しい程の黄色が、秋空に映えていました。ちょうど、秋の連休中には、木之本の街道まつりが催されていたので、お昼ど
2017年9月9日 11:42
朝7時―。雲一つない青空が広がっていた。まだ昨夜のお月様が、ぼんやり青空に浮かぶ。今日は、酒蔵の蔵人さんに引率してもらって、無農薬栽培の酒米の農家さんの元を訪ねることに。酒蔵から小さな車ミゼットを借りて、夫婦ふたりでぎゅうぎゅうに座って運転する。ところどころ刈り取られた田んぼと、頭を重たげに実らせた稲穂。黄金色の田んぼ道を、軽やかに疾走する軽トラについていく。木之本から高月を過ぎて、