かいごの基本 ケアの推理手順
今年入職された皆さんは、もうユニットの目の前のお年寄りの介護は問題なくされていることでしょう。
来年度になると後輩が来るかもしれません。今だからこそ、再確認しておきましょう。
介護の基本を教科書や座学で学びました。
介護技術を仲間同士で練習しました。
配属され、先輩にユニット内の利用者のケア方法を習いました。
各時間の勤務を、習いました。
施設のルール、研修、行事を知りました。
入所施設の場合は利用者の入れ替わりがほとんど無いため、担当ユニットの利用者のケアができれば良かったでしょう。
それで、終わりではなく、皆さんに確認してもらいたいのは、どうやって今のケア方法になったのかです。
目の前のAさんのべッドの位置はなぜ?そこなのでしょう。誰が決めたのでしょう、
そう、リーダーや先輩職員さんが情報をもとに決めていった結果であります。
ケア方法を考える上で、私の考える手順があります。何となくするのではなく、本人の行動や動き、思い等を考慮しますが、今後、近い将来どうなるだろうか等考えてみることが大切。
なので、新しく入所された方に対してのアセスメント、情報共有、素早い対応が大切です。
PDCAサイクルを早いサイクルで動かすことが要求されますね。
その後のケアを、新人さんは教えてもらっていたのです。
私のリーダーの時の頭の中で考えていた事
お年寄りの特徴を知っている事。
老化するっていうことを知っておく。
若い人との違いを言える。
前情報として、年齢、手足の動き、歩行状態、食事、トイレ、認知症の有無等ADLを把握。
次に人生歴や趣味、性格等その人の人となりを知る。病気の歴史(既往歴)、飲んでいる薬も知っておく。
本人に尋ねながら、慎重に情報が正しいか確認しながらケアをしていと本人の能力が確認できる。必要な介助の範囲の確認。方法や道具の必要性も情報として、提案として挙げていく。
みんなと、情報を出し合い、精査して現在必要なケアを決めていく。
起こり得る事故などのリスクマネジメントも検討しておく。
場面ごとに必要な事を整理する
トイレ誘導可能かどうか
オムツか、パンツなのか
車椅子が必要かどうか、歩行可能かどうか
食事は自力摂取か、助けが必要か
移乗は自分でできるのか、寝返りは打てるのか
体操はできるのか、会話が可能なのか
どんな話の内容で笑顔が出るのか
どんなことに対して反応が強いのか
どんなことが嫌いなのか、好きなのか
さぁ、新しい入所者さんの生活が始まりました。困りごと、心配事、楽しみ、希望等、注意しながらケアをしていきましょう。
お年寄りの為に考えることを繰り返していると、自分がアセスメントができていることに気がつくでしょう。
そうです。
観察、推理、観察、確認です。