オーバーツーリズムのもう一段下【京都移民日記】
京都に外国人旅行者が多い、それは確かにそう。東京から来た私もそう思う。
でも、東京よりは数倍マシだ。これはマウントではない。
東京の観光客と比べて、京都の観光客は大人しい、ちゃんとしていると思う。
•スマホ歩きをしない。
•道の真ん中でいきなり自撮りしたり写真を撮って歩道の流れを止めたりしない。
•わけのわからないほど大声で話さない(本当に意味がわからないほど全員が大声の集団がたくさんいるんだよ……)。
嵐山は結構こういう感じがあるけど、四条河原町や京都駅ではあまり感じない(祇園はそんなに行かないからわからないけど)。
京都の観光客は「京都」に興味や関心があると感じる。
今東京に来る観光客は、東京という街に興味があるというより、安く買い物に来れる場所と思っているような感じがする。もしくは、「安く海外旅行ができる国の一番アクセスのいい街」。
今東京に来ている観光客はおそらく、初めての外国旅行の人が多い。安いから来た、という人たちだ。
だから街にリスペクトがないのだ。大声で話すし、遠慮はないし、つまり自分がいる場所やその文化についてなんとも思っていない。
つまり何が言いたいかと言うと、京都の皆さん、一段階下がありますよ、ということだ。
京都の皆さん、これから一段下があります。おそらく1、2年でそこに達してしまうと私は思っているけど、どうかわからない。
自分の街に、自分の街に何の思い入れもない、買い物に来ただけ、安いから来ただけの人たちが溢れる。これは自尊心をかなり削がれる、えぐられる経験である。
でもまあ、東京が故郷の私からすれば、これまで日本人からされてきたことを外国人にされているだけで,そんなに大きな変わりはないような気もする。
京都に逃れてきた身とすれば、京都が、京都を愛する、ないしは興味関心を持つ人々の集まる街である期間ができるだけ長く続くといいな、という気持ちでいっぱいである。