毎回多くのことを教えてくれるドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』
韓国ドラマも好きだけど、日本のドラマも久々に楽しむ秋の日。
『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』
主人公は、盲学校に通う、弱視の赤座ユキコ。ひょんなことから、ヤンキーの黒川森生と出会い、紆余曲折を経て恋人に。一言でいえば恋愛ドラマだけど、それだけではない。ユキコの心情だけでなく、彼女を取りまく周りの人々の想いや、盲学校の様子、目の不自由な方が生きる世界も、同時に描いているからだ。
ユキコは、明るさや色が「レジ袋を通して見ている感じ」のようで、ルーペで、やっと大きな字が読める。弱視なので白杖が離せないのだが、同じ弱視でも同級生の友人は、視野が欠けて狭くタイプ。私は、「弱視」にも様々な見え方があるというのを初めて知った。
それに、ユキコの持ち物や使っている物にも初めて見聞きすること多し。例えば、ユキコの財布は長くて、硬貨が混ざらないように、硬貨ごとに縦に入れられるようになっている。なるほど・・・これなら触ればわかりやすいし、取り出すときに、間違えることも少ない。音声でいろいろできる携帯電話も、優れモノ。
また、盲学校の教室には、大きな拡大鏡がある。見たい部分を画面に大きく映し出して読める。弱視の方は黒地に白い字の方が読み取りやすいそうで、この拡大鏡は、白黒反転表示ができる。高校生のユキコもこれで、学びやすい。本当に、弱視や全盲の方々を支えるものは、いろいろあるんだなあ・・と実感する。
一方でユキコは、ゾンビ映画を見るのが好きだ。でも、副音声が入っていないものが多いから、ストーリーがわかりにくい。彼女は映画館に行っても、食べたいポップコーンは食べない。こぼしてしまうかもしれないからだ。そんな葛藤の中で、森生と行った映画館で、久しぶりにポップコーンを食べ、本当に嬉しそうだったユキコ。・・・そうなのか・・・目の不自由な方は、ここまで気を配らなければいけないのか・・・これも初めてわかり、ちょっと愕然としてしまった。
毎回ドラマを見ていて、普通の生活を送っている私たちの考え方や見方も、ちょっと柔らかく、視野を広めなければならないと強く思う。このドラマは、このきっかけを作ってくれていると感じる。目の不自由な方が、どんなことが大変で、ヘルプが必要なのか。これはできるけど、こうしてもらえたらベターということがわかれば、お手伝いもしやすいし、目の不自由な方にも、少しは満足していただけるのではないかなあと思う。
毎回、全盲の案内人・濱田祐太郎さんも登場し、ご自身の体験も語られている。このドラマで教えてくれていることを、私も是非、活かしたい。そしてユキコと森生のこれからはどうなるのか。ストーリーはどんな展開をするのか。楽しみがまた一つ増えた秋だ。
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