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外国人留学生の切り札は「かしこまりました」?
日本語の授業を行っていて、外国人留学生が好きな言葉がある。その一つが、
「かしこまりました」である。
「○○さん、早く宿題のプリント提出してください」「はい、かしこまりました!」
「△△さん、ディクテーションするときには、1行あけてノートに書いた方がいいですよ」「かしこまりました。そうします。」
話すときも作文を書くときも、学生の国籍に関わらず、よく使う。コンビニや居酒屋などの接客バイトをしている学生も多いためだろうか。(今はコロナ禍で、アルバイトしている学生も以前より少ないが)または発音しやすいし(どこの国の、どのレベルの学生も、大体発音がきれい)、何か敬語使っている感があるし、学生達にとってここぞ!という日本語の「切り札」的表現なのかもしれない。
いずれにしても、学生達から「かしこまりました」発言が飛び出すたびに、私はどこかのお店に来ているのか?何か注文しているのか?お店の人に何らかのお願いをしているのか?などと、頭の中が思わず高速度回転している。
「かしこまりました」は、ビジネスの場面で使われることが多い。よって、お客さんやクライアントなどに対しては言うけど、少なくとも学校で先生たちには使わない旨を、折々で話す。その時は「ふ~ん、そうなのか」という顔をしているが、忘れたころにまた、「かしこまりました」が飛び出してくる。
適切な場面で、適切な表現を使い、適切に相手と日本語でコミュニケーションすることは、学生達のみならず私たち日本語母語話者でも難しい時がある。
いろいろ失敗して、その中で1つずつ学んでいくのは、立場を問わず、皆に与えられた平等な機会なのかもしれない。
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