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暴言を言ってしまう気持ちを文字にしてメロディをつけてみたら歌手デビューできた(適応機制3昇華)

タイトルにあるような状況を「昇華」といいます。
「昇華」については、これだけでもなるほどと思うことができそうですが、教員採用試験の問題として出題されたときに「合理化」と間違えやすいので、その違いについてお話したいと思います。


ボクサーの例


「昇華」については、ボクサーの例でよく説明されます。
とにかくエネルギーが有り余って、暴力的になってしまうという人が、そのエネルギーをボクシングに向けたら、ボクサーとして大成功した。
という例ですね。
これは、本当にわかりやすいと思います。

「昇華」は、反社会的な行動をスポーツや学問、芸術など社会的な行動に変えることです。

イライラして暴言を言っていたが、暴言として口に出さずに作詞し、メロディもつけたら心情が表現されて共感を得た結果、歌手としてデビューできたという場合も「昇華」といいます。

また、親に将来の職業を決めつけられ、それに背いて自分の夢を成し遂げるという場合も「昇華」ということができます。

合理化との違い


一方、イライラして暴言を言ってしまうとき、それを「暴言をいってしまうのは、相手がひどいことを言ったから」「暴言を言わせるようなことをされたから」と考え、暴言を言っている自分を正当化している場合は「合理化」といいます。

暴言に理由をつけて言い続ける合理化
暴言を言わず心情を歌にして歌手デビューの昇華
有り余る力を暴力にせずスポーツにする昇華
どれも自分を守るために働かせる適応機制ですが、どれを選ぶかによって、その後が大きく変わってきそうです。

この記事のまとめ


人は誰でも自分を守ろうとして、無意識にさまざまな反応をしています。

教員になってからも、子どもたちの行動の中には、さまざまな適応機制がみられることでしょう。

子どもたちの反応が、自分を守るためと気づいたら、「そっか、そっか。大丈夫だよ」と対応してあげられることも増えるかもしれません。

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