記野式:サクッと!ゲーム業界講座 10月後半号
こんにちは。金曜日の夜にアメリカから帰国しました。今回の出張ではあらためてアメリカのインフレと円安のすごさを感じました。モノの値段(特にガソリン)の上がりっぷりに急激な円安(私が出張している10日間の間に5円以上安くなっていました)が加えられ、買い物に躊躇する私の姿がありました…。
151円の声を聞いたところで日銀の為替介入があった模様ですが、それはあくまでも一時的なお話で、銀行に持っていれば金利が3%以上つくドルと、ほとんど金利がつかない日本円では勝負にならないのです。
1ドル150円で日本の経済は世界に対抗できるのでしょうか?日本人が海外に出稼ぎに行かないといけない時代がやってくるのでは?と冗談で言っていたことが現実になりはしないかとドキドキしています。
さて、後半号ですので9月のアメリカ市場NPDデータを中心にお送りしますが、これに加えて9月の欧米PSNにおけるダウンロードランキング、欧州の9月ランキングデータ、イギリスの9月のランキングデータを。世界の9月モバイルゲームランキングデータは間に合いませんでした。発表されたら記野式Blogでお知らせします。
その前にまえがき!アメリカの巨大Tech企業で続くレイオフ状況をまとめてみましたのでご覧ください。
今回の為替レートは1ドル= 149円で計算しています。
<記野式まえがき:アメリカ巨大Tech企業で続くレイオフ(解雇)>
ポストコロナで景気後退が懸念されるアメリカですが、Bloombergのエコノミストの分析はアメリカ経済が1年以内にリセッション(景気後退)に入る可能性は「100%」と明言しています。
2023年10月までに持続的で深刻な景気後退がアメリカを襲うことはほぼ確実とのこと。過去40年になかった高水準のインフレ、大幅な利上げ、国際的緊張(ウクライナの戦争など)が同時に起こっており、アメリカの経済が急激に圧迫されているのです。
そんな中、数々のアメリカ企業がレイオフを発表していますのでまとめてみます。
1.Microsoft
Microsoftは7月の段階で総従業員の約1%未満のレイオフをすると予告していましたが、始まったようです。1%かぁ、と思ってはいけません。総従業員が18万人ですから1%は1,800人です。10月25日に予定されている同社の四半期決算報告の1週間前に行われました。
アメリカの各メディアもこのMicrosoftのレイオフに関しては、景気後退の流れは止められない兆候は確かで、今までは採用を見送ることでしのいでいた大企業がいよいよ人員削減に踏み切った結果と分析しています。同社はAzureクラウドグループとセキュリティグループの求人情報もホームページから削除しています。
The Vergeによると、今回の人員削減の対象には同社のプロダクト関係者やXboxチームも含まれており、法務グループの人々まで及んでいるとのこと。その中には、同社で働く20年越えのベテランもいたようです。
一方で Activision Blizzardの巨大買収を控える同社ですが、新しい会社を買おうとしているのに社内の人間を切るのか?と考えれらるかもしれません。確かに日本ならば「配置換え」を選択するかもしれませんね。
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