社会的なものの発明
Donzelot, Jacques, 1984, L'invention du social: Essai sur le declin des passions politiques, Librairie Artheme Fayard(=20020, 真島一郎訳『社会的なものの発明』インスクリプト)
フランスの社会学者の著作.フーコーの影響は色濃くあるが,フーコーに対する批判意意識も持って書かれたものである.題名の通り,社会的なるもの,特に福祉国家がいかに形成され,機能してきたかについて論じられる.1984年の著作であり,それ以降,世界はますますネオリベラリズム化が進行した中で,社会的なるものの現在について考える必要がある.
目次
社会の動員(1982)
Ⅰ 福祉国家とは,何に対する解決策なのか
Ⅱ 福祉国家はどの程度まで危機にあるのか
Ⅲ 今日の国家には,いかなる役割があるのか
社会的なものの発明(1984)
第1章 社会問題
Ⅰ 主権の隘路
Ⅱ 権利の断裂
Ⅲ 社会の空隙
第2章 連隊の発明
Ⅰ エミール・デュルケム
Ⅱ レオン・デュギーとモーリス・オーリウ
Ⅲ レオン・ブルジョワ
第3章 社会的なものの向上
Ⅰ 社会法
Ⅱ 社会的なものと経済的なものの分離
Ⅲ 福祉国家にむけて
第4章 社会の動員
Ⅰ 生を変える
Ⅱ 社会を変える
Ⅲ 社会的なものの自律化
Ⅳ 政治における危機状況
原註
訳註
ドンズロの問いを開くためにー訳者解説に代えて