肌再生医療 幹細胞治療とは?特徴・美容効果・改善できる症状・副作用について解説
こんにちは。共立美容外科の磯野です^^
共立美容外科では、PRPによる皮膚再生療法という肌の再生医療と一緒に、「不死化ヒト乳歯歯髄幹細胞培養上精液」を利用した幹細胞による肌再生療法も行なっています。
さらに、肌の再生を促す幹細胞コスメをドクターズコスメとして販売していますので、幹細胞は私にとって身近に感じるものです。
最近では、ドラッグストアなどでも「ヒト幹細胞」と表記がされているスキンケア商品が販売されていますので、皆さんにとっても身近に感じかもしれませんね。
ということで今回は「肌再生医療の幹細胞治療とはどのようなものなのか」についてお話したいと思います!
幹細胞治療とは?
幹細胞治療というのは、私たちの体内にある幹細胞を一度抽出し、増やしてから体内に戻して行う再生医療です。
幹細胞が持つ「修復する力」により、変形性質関節症や脳梗塞といったさまざまな疾患の有効な治療方法として医療分野で活用されています。
そして、その幹細胞の「修復する力」を美容に活かしたものが、幹細胞の肌再生療法です。
美容医療業界における幹細胞治療の効果は修復作用を活かした「エイジングケア効果」に焦点をあて、当院のようにPRP療法と幹細胞治療の療法を取り扱っているクリニックが年々増えています。
幹細胞の働きとは?
幹細胞には、失われた細胞を再び生み出したり、傷ついた組織を修復したりする働きがあります。
ちなみに、同じ再生医療に使われるPRPは、修復する力がない代わりに幹細胞などの修復ができる細胞に指令を出したり修復が必要な場所にその細胞を運んだりする働きがあります。
このようにPRPと比較すると、幹細胞は直接傷口の修復ができますので、全く働きが異なる再生療法だということがわかっていただけるのではないでしょうか。
幹細胞には、血管や臓器といった自分とは全く異なる細胞を生み出す「分化能」と、自分と全く同じ細胞に分裂する「自己複製能」という能力を併せ持っており、幹細胞治療はその中の「分化能」を駆使した治療となっています。
幹細胞治療による美容効果について
幹細胞の分化能は美容医療に貢献しているとお伝えしましたが、どのような美容効果が期待できるのでしょうか。
主な美容効果として、以下5つの効果が期待できます。
バリア機能の改善
皮脂分泌量のコントロール
毛穴の引き締め
線維芽細胞の活性化
ターンオーバーの正常化
バリア機能の改善
幹細胞は*バリア機能を再生することができますので、幹細胞治療を受けることにより、バリア機能の低下を改善させることが可能です。
バリア機能は油分性と水分性の潤い成分で構成されるのですが、肌が乾燥することで潤い成分のバランスが崩れると、バリア機能が低下します。
幹細胞を肌に注入することで、潤い成分を生成する角化細胞や線維芽細胞を作る「表皮幹細胞」や「真皮幹細胞」を分化能によって新たに作り出すことができますので、バリア機能の低下が改善されます。
*バリア機能とは:肌に含まれている水分・潤い成分の蒸発や大気汚染物やダニ、ハウスダストなどからの侵入を防いだり、外部の刺激から肌を守ったりする役割のこと
以下の解説は、長くなるので興味がある方だけご覧ください(笑)
バリア機能が低下と潤い成分の関係性
肌がバリア機能低下を起こす主な原因は「肌の乾燥」です。実は潤いがなければ肌にバリアを張るができません。
仕組みを解説しますと、バリア機能は、角層細胞内にあるNMFと角質細胞の隙間を埋める細胞間脂質、そして角層表面の皮脂膜の3つで構成されています。これら3つは、水分性の潤いと油分性の潤い成分であり、その中の皮脂は肌表面をコーティングして蒸発しないようにしているのです。
しかし、何らかの理由で皮脂膜がなくなると細胞間脂質だけでは蒸発を止めることができず、潤い成分がどんどん蒸発します。
すると、バリア機能を果たしている肌内部の潤い成分のバランスが崩れますので、バリア機能がしっかりと果たせなくなる、これがバリア機能低下と潤い成分と関係性です。
皮脂分泌量のコントロール
幹細胞治療により肌のバリア機能低下を改善されることで、皮脂の分泌量をうまくコントロールできるようになり、美肌を目指す効果が期待できます。
先ほどお話ししたように、皮脂はバリア機能を果たすために必要なものですが、分泌量が少ないとバリア機能が低下し、逆に多すぎるとニキビなどの肌トラブルを起こすため、分泌量のコントロールは美肌づくりにはとても重要です。
毛穴の引き締め
毛穴が開く原因は皮脂の過剰分泌ですので、幹細胞治療により皮脂の分泌量がコントロールされることにより毛穴が引き締まる効果が期待できます。
脂質を摂りすぎない、睡眠をしっかり取る、スキンケアを怠らないなど、生活習慣にも気をつけていただくことで、より効果が期待できます。
線維芽細胞の活性化
幹細胞は線維芽細胞を修復したり生み出したりする働きがあるため、線維芽細胞の活性化に役立ちます。
線維芽細胞が活性化することにより、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった、美肌に必要な成分をたくさん生成できるようになるということになりますので、ハリや弾力、そして潤いのある肌を目指すことができます。
ターンオーバーの正常化
幹細胞治療は表皮幹細胞にダイレクトにアプローチできますので、ターンオーバーの乱れを正常化する効果が期待できます。
ターンオーバーが正常化することにより、徐々にではありますが、ニキビができにくい肌やくすんだ肌を明るい肌に目指せます。
幹細胞治療で改善される症状について
お肌全体の若返り
たるみ
ほうれい線
毛穴改善
ニキビ跡のクレーター
フェイスアップ
目元のくぼみ、たるみ、クマ、小ジワ
幹細胞治療の副作用について
幹細胞治療は、副作用としてまれに、発熱や頭痛、腰痛、内出血などが起こる場合があります。
軽い症状であることがほとんどですので、一時的なもので次第におさまっていきます。
幹細胞治療はこんな人におすすめです!
幹細胞治療には「バリア機能の改善」「皮脂分泌量のコントロール」「毛穴の引き締め」「線維芽細胞の活性化」「ターンオーバーの正常化」といった美容効果があります。
ですので、肌のハリの低下、肌のたるみ、開いた毛穴や黒ずんだ毛穴、くすみ、ニキビが気になる、ニキビ跡が気になるといった方におすすめです。
ただし、副作用としてまれに、発熱や頭痛、腰痛、内出血などが起こる場合がありますので、それをご理解いただいた上で検討してくださいね。