【エッセイ】長崎は……
長崎旅行３日目。
トリプル台風が近づく最中、やはり長崎は……雨！！！
昨日一瞬だけ晴れ間があったけれど、
今日はびっくりするくらい雨。
私が一人旅するときは大抵晴れ。むしろ、ぴーかん。
けれど、彼と行くときは雨。
今回の旅の雨も、多分彼のせいだろう。
雨の中なんて観光したくない。本来なら私もしたくない……けど、どうしても大浦天主堂とグラバー園には行きたかった。高校の修学旅行以来はじめての長崎だから、絶対に行きたかった。なので強行突破！
雨の中、大浦天主堂とグラバー園を2時間かけて歩き回った。ワンピースはぐっちょぐちょ。
私は大満足。彼は隣でぐったり。早く帰りたかったと思うけど、私が行きたいのを知っていたから我慢して付き合ってくれた。死にそうな顔をしていたけど。
雨の旅は辛い。足元悪いし湿気がすごいし服は濡れるし、旅行中はなぜか持ち物が多いし。
けれど、今日頑張れたのは、ずっと行きたかった場所に行けたのもあるが、彼がだるくても付き合ってくれたから。
そしてもう一つ。
大浦天主堂に向かうタクシーの中で、運転手さんが「今日は久しぶりの恵みの雨」と言ってくれたのと、長崎市の花は紫陽花と聞いたからだ。
私は紫陽花が大好き。そして雨の日は紫陽花を思い出す。こんな悪天候の中、恵みの雨で好きな紫陽花のことを言われたら、気持ちが上がる。
適当な理由を言われれば人は大抵頑張れる。人間は自分の都合のいい言葉を聞けば気分が良くなって、逆境も越えられたりする。
それに、こんな歌もあるじゃないか。
「長崎は今日も雨だった」
名曲で描かれる長崎を堪能できた良い旅だった。