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【卒論】札幌のお笑い市場の現状と課題【令和2年度】

【卒論】札幌のお笑い市場の現状と課題【令和2年度】

 自分が2020年に頑張ったことと言えば、就活と卒論の一言に尽きます。いや、むしろほとんど卒論の記憶しかありません。

 私は人生の半分をお笑いに浸って生きてきたので、大学生活最後の一大プロジェクトである卒業論文に関しても「そうだ!お笑いについて書こう!」と軽率な判断を下しました。

その名も

「札幌のお笑い市場の現状と課題」

です。

 中学生の頃から(勝手に)お世話になってきた地元のお笑い

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①札幌のお笑い市場の現状と課題【第1章 はじめに】

第1章   はじめに
 日本には芸能の分野の一部に「お笑い」という文化が存在する。一般的にお笑いを含めた「芸能活動」というものは東京や大阪などの首都圏や関西圏が主な活動の場となっている。しかし、中にはこれらのような大都市圏以外、つまり「地方地域」といった場所でもお笑い活動を行っている芸人やそれらの芸人が所属する地方事務所などが存在している。
 市場規模の大きさや市場の発展具合からして前者のほうが活

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②札幌のお笑い市場の現状と課題【第2章 日本におけるお笑い/2.1 お笑いとは/2.2 日本のお笑いの歴史/2.2.1~2.2.7 お笑い第1~7世代】

第2章   日本におけるお笑い
2.1 お笑いとは 本稿では「お笑い」について論じていくが、本稿で取り扱う「お笑い」とは、人間の感情表現としての「笑い」とは異なり、観客や視聴者を笑わせることを目的とした漫才やコントなどの演芸のことを指す。さらに、本稿では地方地域のお笑い市場について分析を行うため、この「お笑い」をお笑いがもたらす世間への効果という「文化」やビジネスとして成り立つかという「市場性」な

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③札幌のお笑い市場の現状と課題【第3章 札幌におけるお笑い/3.1 札幌お笑い界の経歴/3.1.1 札幌吉本】

第3章   札幌におけるお笑い
 ここでは先行文献をもとに、札幌という地でのお笑いの経歴を述べていく。情報が限られるため、後述するインタビューでの証言も交えて述べていく。ここではまず年代ごとの出来事を掲載してから、事務所ごとの経歴を深掘りして述べていき、最後に札幌お笑い界の賞レースの成績について述べるとする。

3.1 札幌お笑い界の経歴
 1)  1994年
 吉本興業株式会社(以下、吉本興業)

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④札幌のお笑い市場の現状と課題【3.1.2 太田プロダクション札幌/3.1.3 その他/3.2 札幌お笑い界の成績】

3.1.2 太田プロダクション札幌 吉本興業に続いて、札幌に進出したお笑い事務所は「太田プロダクション(以下、太田プロ)」である。2016年4月に「太田プロエンタテイメントカレッジ札幌校」として養成所が開校されたことにより、所属芸人が誕生した(31)。これによって、北海道で初めてのお笑い養成所ができたことになる。2020年現在、3期生までが存在している(4期生は在学中)。なお、開校に合わせて201

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⑤札幌のお笑い市場の現状と課題【第4章 大学生のお笑いに対する意識分析-消費者側の意識-/4.1 お笑いへの興味/4.2 お笑いライブへの興味】

第4章   大学生のお笑いに対する意識分析-消費者側の意識- お笑いが文化として広く浸透されていくためには、若者の支持を得ることは避けては通れない。それでは、実際に現代の若者、中でも札幌で大学生活を行っている学生たちはどれほどお笑いというものに触れているのだろうか。そして、札幌で展開されているお笑いは大学生にどれほど周知されているのだろうか。
 そこで、今回はアンケート調査を通じてこれらの内容を明

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⑥札幌のお笑い市場の現状と課題【4.3 札幌お笑い界の知名度】

4.3 札幌お笑い界の知名度 では、大学生の中で「札幌で活動している芸人」の知名度はどの程度のものなのだろうか。まずは、そもそも“札幌にはローカルの芸人が存在している”という事実を認知しているのかについて調査した結果を述べていく(図13)。

図 13 札幌にローカルのお笑い芸人が存在することを知っていましたか?

 図13を見ると、「はい(知っている)」と回答した者は37人(32%)と、3割程度

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⑦札幌のお笑い市場の現状と課題【第5章 札幌お笑い界の現状と課題調査-提供者側の意識-/5.1 道内出身の札幌芸人の視点による札幌お笑い界の評価とその歴史/5.1.1~5.1.6】

第5章   札幌お笑い界の現状と課題調査-提供者側の意識- このように文献調査を整理し、ならびに大学生へのアンケートによって日本のお笑いや札幌のお笑いの現状について理解するための調査を行ってきた。しかし、前述した既存資料は非常に限定された情報であり、自力で情報収集できる範囲は限られている。そこで、本論を執筆するにあたり現在札幌で活動している現役の芸人2名と構成作家1名にご協力いただき、インタビュー

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⑧札幌のお笑い市場の現状と課題【5.1 道外出身の構成作家の視点による札幌お笑い界の評価/5.2.1~5.2.4】

5.2 道外出身の構成作家の視点による札幌お笑い界の評価 日時:2020年10月26日 15:30-17:30
 場所:ドトールコーヒーショップ 札幌狸小路店
 対象者:構成作家 田井信太朗

5.2.1 経歴 1989年10月6日出生。神奈川県横浜市出身。幼少期から芸人に憧れていたが、高校生のとき、部活動の後輩とともに先輩に対して芸を披露したのが始まり。その後、2008年に高校生の大会であるM-

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⑨札幌のお笑い市場の現状と課題【5.2.5 札幌で文化を創ることの難しさと新時代の「売れ方」について】

5.2.5 札幌で文化を創ることの難しさと新時代の「売れ方」について 田井氏は原宿にお笑いの文化を作った経験から、札幌にも“お笑いの文化ごと”作りたいと考えている。ラスタ原宿の発起人として尽力した結果、検索窓口に「原宿」と入力すると、予測変換に「原宿 お笑い」というキーワードが出るようになった。つまり、原宿にお笑いという“文化”を確立させたのである。田井氏はそれを目にした瞬間、得も言われぬ喜びを感

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⑩札幌のお笑い市場の現状と課題【5.2.6 今後の展望と活動について】

5.2.6 今後の展望と活動について 田井氏はこの現状を改善することで、札幌からM-1グランプリの2回戦や3回戦まで進出できるような芸人を1人でも増やすことと、最終的に札幌の芸人全員に冠番組を持ってほしいという願いがあるという。そのためには芸人活動の追い風となるような要素が必要になる。“お笑いが発達した環境”のモデルケースとして田井氏は「博多」を挙げた。芸人にとって良い環境が用意されており、地元芸

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⑪札幌のお笑い市場の現状と課題【5.3 道外出身の札幌芸人の視点による札幌お笑い界の評価と他地域との差/5.3.1~5.3.4】

5.3 道外出身の札幌芸人の視点による札幌お笑い界の評価と他地域との差 日時:2020年10月27日 午前10:00-12:00
 場所:ドトールコーヒーショップ 札幌狸小路店
 対象者:お笑いコンビ・センチメンタル 今里拓登

5.3.1 経歴 1992年4月15日出生。福岡県宮若市出身。お笑いの世界には小学生の頃から憧れを抱いていたが、幼馴染の転校を機に一緒にネタを披露したのが原体験。高校卒業

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⑫札幌のお笑い市場の現状と課題【5.3.5 今後の札幌と自身の活動について】

5.3.5 今後の札幌と自身の活動について 最後に札幌お笑い界の今後や自身の活動について尋ねた。
 札幌も自身の出身地でありお笑い文化が発展している福岡のようになって欲しいかは微妙であるという。理由を尋ねると、札幌と福岡では「種類が違う」のだという。当時福岡が博多華丸・大吉の力によってお笑いブームという名の“爆発”が起きたような時代とは違い、今はそのような爆発が起きにくくなっているのである。現代は

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⑬札幌のお笑い市場の現状と課題【第6章他の地方との比較/6.1 福岡の特徴/6.2 福岡のお笑い】

第6章   他の地方との比較
 ここまでの研究からわかるように、札幌ではお笑い活動が盛んではないようだ。しかし、「地方地域」という環境下であってもお笑い活動が盛んに行われている場所は存在している。中でも条件的に札幌と類似しているにもかかわらず、お笑い産業が発展している地域がある。本節ではそのような他の地方地域と札幌の比較を行い、分析していくことによって、その地域で行われているお笑い環境の現状やお笑

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