『私という病』中村うさぎ
ジェーン・スーさんのインスタに出てきて、すごいタイトルだし、読むことにした。あの、整形や買い物をたくさんするすごい人の本、読んだことなかったな。
本を読み始めたら彼女が47歳で初めてデリヘルをする、という話だった。やってみてどうだったのか、何を感じるのか、お客さんはどんな人か、個室で2人っきりになって、どうなるのか。デリヘルをしたことを知人に話すとどういう反応をするのか。男の場合、女の場合でリアクションは異なるとおう。自分はなぜ体を売ろうと思ったか。日本で求められる女性の役割、痴漢、セクハラ、蔑視、社会の構造。
まさに「体を張った」内容だが、彼女の勇気や行動力というより、秀逸なのは彼女の知性。社会はもとより、こんなに自分自身を見つめて問い詰めていくのはかなりしんどいはず。自己憐憫なんてことは決してせずに、目を背けたいことすらも、ひたすら見つめて考えていく。
へぇ、デリヘル?どんなもんだろ〜?と興味本位で読み始めたら、中村うさぎさんという半端ない人間を知ることになった。
『私という病』中村うさぎ