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跡見花蹊先生の言葉を思い出す日

柳は緑、花は紅

中国の酒仙遇賢(しゅせんぐうけん)という
お坊さんの言葉だそうです

はじめて耳にしたのは中学校の書道の時間です
墨汁を一切使わず硯に水を垂らし
ひたすら墨をすり墨液を作るのが跡見流

この墨をする長い静かな時間に
書道の先生が本校創設者の跡見花蹊先生の本を読んでくださり
その中で、跡見塾で花蹊先生が生徒たちによく話していた言葉だそうです

柳が緑の芽を吹き
木々が赤い花を咲かせるのは
自然の本来の姿だという意味なのですが
当時の書道の先生の解説では
「自分は自分らしく」というニュアンスも
込められていたようにうっすら記憶しています

エネルギッシュに活動している人がいる中で
何もできない私がいる

そんなふうに無力感罪悪感に押しつぶされそうな時
花蹊先生が生徒に伝えた言葉
「柳は緑、花は紅」をふと思い出しました

私は私にしかできないことをやればいい

今般の災害支援で
文字通り命がけで
最前線で活動している方々に
感謝と尊敬の気持ちを持ちつつ
私は私にしかできないことを
粛々とやっていこうと思います


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