観光地に暮らして生かされている人の話#2
本日、5月16日。なんだか一気に時間が動き出す予感。自粛生活後の今からのスピードが加速し過ぎなければいいのですが。
私が9.11を経験した観光地ではビジネスを再開し、再びお客様を迎え入れるようになるまでさほど時間は掛からなかったように記憶をしています。では、9.11前と同じように元通りになったのでしょうか?私が知りうる限りそんな事にはなりませんでした。
まず1番に、訪れる人数はすぐに以前のような数字には戻りませんでした。流石にそれは当然で、飛行機がWorld Trade Centerへ突っ込んでいったあの光景を何度もテレビで流していた訳ですから、国内外、皆んな警戒して当たり前です。飛行機に乗らないと訪れられない場所にある観光地への客足が減るのは当たり前のことでした。
では人数が少ないから経済が落ち込むか?と言われればそれも違いました。人数が少なくても一人当たりの使う金額が多ければ、さほど経済に影響はないはずです。そして、ホテルの客室単価や、物価は決して安いところでもありませんでしたし、ホテル等は例外としても、小売等がお客様を呼び込む為に特別価格に値段を設定したと言う動きも特にありませんでした。
では何故、9.11が落ち着き、観光客が徐々に戻った後も9.11以前のようにはならなかったか。
訪れるお客様が9.11前と違うこと。そしてそのお客様の行動パターンがそれまでと違うものになったからだと考えられます。
9.11前、その観光地にあるホテル、メインストリート、ショッピングセンターは日本人観光客ばかりでした。日本語が通じるお店、日本語が話せる店員。ラーメン屋、たこ焼き、居酒屋、カラオケ屋等等、日本人が快適に過ごせるように作られた環境でした。事実、私の知り合いには私より何年も前にそこへ移り住み、学校へ通っていたのに英語が話せず、ずるずると滞在していた人がいました。それでも生活ができる土地です。では日本人にとって変わったのはどこの国だったのか?