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新規事業として入国後講習を始めた理由
今年の11月から新規事業として技能実習生向けの入国後講習を始めました。
技能実習生が失踪してしまったり、職場で問題が起こってしまうのをなくしたい。
技能実習生が日本に来てよかったと思える社会を実現したいと思い起業して2年半ほどが経ちました。
オンライン日本語教育事業を事業として行ってきたのですが、これだけでは実現したい未来は全然近づかないことがわかりました。
まだまだ会社として余裕のないことも多いですが、ソーシャルインパクト拡大のためにどんどん挑戦し、毎年のように新しく事業を立ち上げていくことに決めました。
その第一歩として、技能実習生は入国時に約1ヶ月は日本語や生活などについて勉強することが義務で決まっています。(これを入国後講習と言います)
技能実習制度も過渡期でどんな制度になっていくかはまだ見通しが立たない状況ですし、入国後講習という存在がなくなる可能性も0ではありません。
ただ、制度が変わるまでには早くて2025年4月から遅ければ2026年以降になるので、今のむすびばとしての強みとソーシャルインパクトを考えて開始しました。
技能実習生向けのオンライン日本語教育事業で実現できたこと
私たちは、これまでに100社、500名以上の技能実習生にオンライン日本語教育を提供してきました。
オンライン教育の目的は、技能実習生の日本語力が向上することで仕事現場でのトラブルを防ぎ、上手に働けるようになることです。
実際に、技能実習生の日本語力が向上することで仕事でのミスが減り、日本人社員と良い関係を築く様子を見てきました。日本語の上達と仕事の上達は間違いなく比例します。
オンライン教育をやってきたこの3年間で、日本語教育の可能性を改めて感じることができました。
オンライン教育では未然に現場でのトラブルを防げない
一方で、すでに働き始めている技能実習生向けのオンライン教育ではどうしても防げない課題がありました。
私たちにお問い合わせをいただく企業様は、仕事現場で問題が起こってからご連絡いただく場合がほとんどです。
つまり、これまでのオンライン日本語教育では、トラブルを未然に防ぐことができていませんでした。
問題を起こさないためには何が必要なのか?配属のタイミングからスムーズに働くことができ、日本人社員とも良い関係性を築くためにどんなことができるのかを考えてきました。
その結論が、入国後講習を始めることでした。
オンライン日本語教育で技能実習生と一緒に勉強できるのは週に2時間、1ヶ月で8時間です。これを4〜6ヶ月、時間にして30〜50時間勉強するだけで、技能実習生が日本語を上手に話せるようになるのを見てきました。
1カ月で176時間勉強できる入国後講習なら、配属する頃には技能実習生たちの日本語での会話力をさらに上達させられるのではないか。
これまでオンライン日本語教育で積み重ねてきた経験を生かすことで現状を変えられると考え、入国後講習を始めることにしました。
入国後講習には大きな可能性がある
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私たちは、1ヶ月間の入国後講習に大きな可能性があると考えています。
どんな送り出し機関で、どんな教育を受けてきた技能実習生でも、むすびばの入国後講習を通して配属時から1人前の技能実習生として働けるよう、入国後講習を行っていきます。
「少人数クラス」「現場に特化したオリジナルの教材」「会話力特化」の3つのポイントをおさえることで、1ヶ月で日本人との会話が十分にできるようになります。
2023年12月時点で15名ほどの技能実習生に日本語教育を提供してきましたが、配属時の日本語レベルに満足してもらえることが多く、スムーズな仕事につながっています。
監理団体のインタビュー記事
配属後の実習がうまくいくかどうかは、技能実習生の日本語レベルによって大きく左右されます。1ヶ月間の入国後講習は、日本語をしっかり勉強できる最後の機会です。
私たちは、入国後講習を通して、技能実習生が「日本に来てよかった」
企業が「技能実習生を受け入れてよかった」と思える社会を実現していきます。
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余談ですが、これまでオンラインでしか技能実習生と接点を持てなかったのですが、リアルな場で接する機会を持てるのはとても楽しいです!