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花と戯れる2匹の蛇〜石鹸アート作業工程〜


今年の"おとな美術部文化祭 2024"に展示していた作品の中から
オーダーを頂きました。

作りながら写真に収めていくので
完成をお楽しみに。

まず半透明のブルー石鹸を
オーバル型カボッションスタイルにカットしていきます。

宝石をイメージして

カケラがまた綺麗。
透き通るカケラを摘んで透かして見る。

遠い遠い昔のお仕事。
私が持っている資格のひとつ。
20年以上前の話ですが
宝石の鑑別をしていました。あとダイアモンドの鑑定も。

顕微鏡で見る石の中はまるで宇宙。
彼らが地上に出て来るまでの長い長い歴史がそこに隠されているのです。
鑑別は消去法で、幾つかの検査器具を使って鉱物の種類を絞っていき、顕微鏡で内部を観察し、小さな石の中に決め手となる手掛かりを見つけて断定付けていくのです。

まさに地球の宝の石なんです。
ほんの少し光の当たる角度を変えると、原子配列と同じように結晶が見えることがあり、それはそれは美しくて幻想的でいつも仕事を忘れて見入ってました。


懐かしい話。

創作に戻ります。
次は土台作り。

少しデザインを変えてみます

これに宝石に見立てた石鹸を埋め込んでいきます。

半透明の石鹸を使って

サイズを合わせて両サイドにも小さなドロップ型の石鹸を埋め込むことにしました。

土台の完成

因みに
道具はこのナイフがメインです。

次に花を作っていきます。

濃いブルーの石鹸です

大体のアタリを考えて
まずは大きな塊で切り分けます。
この一塊の中に花をイメージ。
荒削りしていきます。
なるべく歩留まりよく、ロスが少ないように。

次は
蛇を彫っていきます。
来年の干支ですね。
1つの石鹸から2匹取れないかな、と頭の中で計算。
とりあえずバラバラのパーツを。

角を取って丸みをつけて、先ずは顔から。
目は後から入れます。
龍と違って滑らかで優しい顔つきに作れるから蛇は好き。

体の模様も彫っては抜き、彫っては抜き。
ちょっと組み合わせてみると、、、

良い感じ。

目も入れて、9つのパーツが出来ました

花も数種類彫り揃えたので、組み合わせていきます。

A4サイズの縦型です。
台紙に深緑のシートを貼りました。
底に固定してパーツを組んでいきます。

足の長い花瓶に生けた花と
戯れるヘビを表現していきます
蛇は中央で顔を見合わせています


完成しました。


25日納品で今年のオーダーは終了です。

【来年のやること宣言】

石鹸アートのカレンダーを作ろうと思います。果物彫刻も混ぜて表紙を含め13作品。

完成は2025年の12月を目標に。
がんばれ自分!
とりあえず彫り彫り。
ただがむしゃらに。


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kyo☆ko
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