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聖闘士星矢 The Beginning
(Vtuber配信用の台本)
字幕:「聖闘士星矢 The Beginning」の感想
字幕:ネタバレ無し
良い映画を褒めます。
詰まらない映画も褒めます。
信じる・信じないは、あなた次第。
「今日も優しく、うそを語ろう」
U-NEXT で「聖闘士星矢 The Beginning」を見ました。
字幕で観たのですが、まず戸惑ったのは、
「聖闘士」を「ナイト」と呼び、
「聖衣」を「アーマー」と呼んでいた所です。
日本語から英語へのローカライズとして、必要な最小限の変更だ……と理解は出来ますが、慣れるまでに少し時間が掛かりました。
(日本語字幕は、ちゃんと「セイント」「クロス」になっています)
良い点を挙げます。
1にも、2にも、とにかく新田真剣佑が良かったです。
美形で、スタイルが良くて、運動神経も良い。
幼少期から空手を学んでいたらしいのですが、さすがハイキックはピンッと真っ直ぐ上に伸びていて綺麗です。
このまま精進を続ければ、ハリウッドでも一流の俳優、アクション・スターになれると思いました。
今後の活躍が楽しみです。
他の俳優たちも総じて良かったです。
ヒロインのアテナ役の女優さんは、僕のイメージとは少し違っていましたが、あくまで僕の主観なので、これに関しては人それぞれだと思います。
次に、ちょっと残念だった点を挙げます。
ストーリーや演出を含めた全体の評価は……
うーん……もう少し頑張って欲しかったかな。
良く言えば王道の貴種流離譚ですが、それにしても王道過ぎます。
「小宇宙」を「フォース」に変えれば、まんまスターウォーズです。
王道それ自体は、悪い事ではない。
しかし、「王道のストーリーで行く」という決定は、出発点に過ぎない。
そこに何を追加していくのか、何をプラスアルファ出来るか、というのが勝負どころのはずです。
そこが弱いように感じました。
ハリウッドで聖闘士星矢をリメイクする意義とは、何だったのでしょうか?
この映画は、東映アニメーションの出資100%で作られたと聞きます。
東映は、本気で、この映画を足掛かりに世界へ打って出るつもりだったのでしょうか?
その割には、詰めが甘いように感じます。
それとも、単に「メイド・イン・ハリウッド」というブランドで箔を付けたかっただけで、あくまで日本国内向けの映画だったのでしょうか?
だとしたら、ちょっと残念です。
エンターテイメントの世界で仕事をしている多くの人々にとって、ハリウッドが「憧れの地」であるというのは分かります。
しかし、2024年現在、もはや「ハリウッド帰り」というだけで皆んなが喜んでくれる時代ではないと思います。
時代は次の段階に進んでいる。
野球選手がメジャー・リーグに進出したというだけで大喜びされた時代は、とうに過ぎています。
「で、あなたはアメリカでホームランを何本打ち、何勝したんですか?」と厳しく問われる時代に入っている。
サッカー代表が、ワールドカップ予選を突破しただけで大喜びされた時代も、とうに過ぎています。
ワールドカップ出場は当たり前で、その本大会でどれだけの実績を収めたか、それが厳しく問われる時代になっている。
早晩、日本のエンターテイメント業界もそうなっていくと思います。
「ハリウッド進出は分かりました。で、あなたの映画は、今週末どれだけ多くのアメリカの映画館で上映され、幾らの売り上げを稼いで、ボックスオフィスは何位でしたか?」
と厳しく問われる時代が来ると思います。
「旦那さん」という言葉があります。
それは時として、
「個人的な夢の実現や、個人的な趣味、あるいは箔付けのためだけに、採算を度外視して新規事業に手を出す経営者」
という、あまり良くない意味で使われます。
本業で儲かっている会社の経営者が、しばしば陥る罠です。
バブル全盛期には、「旦那さんプロジェクト」に大金をつぎ込んで、本業まで危うくした経営者が何人も居たと聞きます。
この映画は、東映アニメーションにとっての「旦那さんプロジェクト」だったのでしょうか?
少し心配です。
(少し、間を空ける)
「僕の言うことは全て、うそだ」
と、クレタ人が言った。
「今日も優しく、うそを語ろう」