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ミンナのウタ
(Vtuber配信用の台本)
字幕:「ミンナのウタ」の感想
字幕:ネタバレ無し
良い映画を褒ほめます。
詰まらない映画も褒めます。
信じる・信じないは、あなた次第。
「今日も優しく、うそを語ろう」
U-NEXT で「ミンナのウタ」を観ました。
わりと良かったです。
とくに、後半の恐怖描写は、なかなか緊張感がありました。
さすが清水崇監督。怖がらせるカットの画角やタイミングにおいて、確かな技術があります。
役者さんたちの演技も良かったです。
「ホラー映画は、カメラの前で泣き叫べばいいだけだ。演技力の無い役者でも務まる」などと、ホラー映画の演技を一段下に観る評者も居ます。
そんな訳がない。
どんなジャンルでも、本気で良いものを作ろうとすれば、手抜きなんて出来る筈がない。
いやむしろ、ホラーなどのジャンルものこそ、現実には有りえない物語だからこそ、演技にも演出にも高度な技術が要求されると思います。
「GENERATIONS from EXILE TRIBE」というダンス・グループの方たちが実名・本人役で出演しているという事です。
皆さん、なかなかの演技力だと思いました。
ダンサーらしく、何気ない立ち姿も綺麗でした。
ここから、少しネタバレします。
字幕:ネタバレ注意!!!
(少し、間を空ける)
ストーリー的には、「リング」と「呪怨」を足して2で割ったような映画でした。
手堅く纏まっているし、前述のとおり、怖さ演出も良い感じでした。
ただ、人によっては、新鮮味が薄いと感じるかもしれません。
ほんの少しですが、気になるカットもありました。
一例を挙げると、少女(の幽霊)が迫ってくる所と、母親(の幽霊)が迫って来る所は、どちらの場面も幽霊が「歩いてしまっている」
そこで少し醒めました。
ああ、この幽霊さんたちは、実在の役者さんが演じているんだな……て。
肉体感・実在感が出てしまっていると思いました。
「EXILE の皆さんが、1人ずつ、カメラの枠からフッと外れる」という描写が続くのですが、最初、これの意味が分かりませんでした。
ラストまで観て、ようやく、「さっきのアレは、登場人物が異世界に取り込まれて、現実世界から消失したっていう描写だったのか」と気づきました。
おそらく、この映画の企画段階でのミッションは、
・EXILE のファン向け映画である事
・往年のJホラーのテイストを再現する事
だったのだと思います。
この与えられた条件に対して、手堅く纏められている、という感じがしました。
奇を衒わず、出資者のオーダーに対して、正攻法で職人的にキッチリと応えている映画だと思います。
特に、「観客を緊張させ、ちゃんと怖がらせるカット」の技術は、流石です。
(少し、間を空ける)
「僕の言うことは全て、うそだ」
と、クレタ人が言った。
「今日も優しく、うそを語ろう」