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現代短歌

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自作の現代短歌
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#短歌

現代短歌 日常

働くとは信用されることだよ、と 今日も私は淡々と淡々と シンプルな窓の額縁 空の青 流れる…

京
1か月前
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現代短歌 永遠

カフェラテの一面に浮く泡数え途方もなくなりぐびりと飲み干す 少しだけ小さいダッフルコート…

京
1か月前
15

現代短歌 夜空

オリオンにユーフォニアムの音色映ゆ アンサンブルと十七の冬 伸びる影闇夜がそっと隠すから…

京
2か月前
15

現代短歌 回顧

憧れの第一志望の高校と紺のスカートと合格通知と 妥協して第二志望の大学へ 残った悔いが「…

京
2か月前
8

現代短歌 冬

学校を休んだ朝にほくそ笑む ヒーターの前に手をかざしたら クリスマスツリーの星は知らせて…

京
2か月前
8

また中日歌壇に掲載されました

 自作の短歌が、中日新聞の中日歌壇に掲載されました。ありがとうございます。 【評】 現在…

京
2か月前
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現代短歌 秋

赤から黄 グラデーションの真ん中は季節の変わり目 もみじの表情 散りばめて秋の葉一つ、また一つ 青空に映ゆ赤もみじたち 空気澄み冬の手前で立ち止まりイチョウ並木と立ち尽くしてみる 秋空と水面に映る赤もみじ 夢か現か風に揺られる 鳥居より大きなイチョウ鎮座して 咲き誇る葉と幹と根っこと

現代短歌 夏

熱されて温度と温度の境い目に水はかつての氷を想う ひまわりの黄色は元気の色だから 麦わら…

京
2か月前
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現代短歌 鳥

カワセミのコバルトブルーのその背中 私の宝物だよ、きらきら にぎやかなスズメのおしゃべり…

京
7か月前
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現代短歌 神社

この風は過去と未来の通過点 熱田の杜で木漏れ日揺れる 目が覚めて自分の本音を知ったから 鳥…

京
7か月前
15

現代短歌 ものづくり

手先から伝わる感覚確かめて 「これが私の天職だから」と プライドを心に秘めて黙々と 作り上…

京
8か月前
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現代短歌 雨

今日だけは雨と一緒に泣きたくて 傘を差さずに空を見上げる 止みかけの雨粒ぽつぽつぽつぽつ…

京
8か月前
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中日歌壇に掲載されました

中日新聞の歌壇に、私の詠んだ短歌が掲載されました。ありがとうございます。 【評】 植物園…

京
8か月前
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現代短歌 最後の日

手紙書いたのはいいけど照れくさく やっぱり渡すのやめるか、なんてね 最後の日「お礼の手紙を書きました」 黄色い封筒に纏う思い出 驚いた顔がほころび瞳が潤み 「泣いちゃうじゃん」と手紙見つめる 「また来いよ!」そう言い私の肩叩き 去る先輩のいつもの背中 先日、退職前の最後の出勤日を迎え、帰り際、お世話になった大先輩にお礼の手紙を渡しました。とても驚いた顔をしていたのが印象的でした。男性ばかりの職場なので、大切な節目に手紙を渡す習慣がないのでしょうか……。今このタイミング