連ちゃんパパを読んだ【2020/05/15】
【ネタバレ有り】まだ読んでない方はこちらから↓
https://www.mangaz.com/book/detail/202371
今話題の「連ちゃんパパ」という作品を通読した。
あらすじを軽く紹介すると、主人公は高校教師で仕事熱心であり生徒の信頼も厚い。しかし家庭よりも仕事を優先しているので夫婦仲はあまりいいものとは言えない。
ある日、仕事から帰宅すると妻の残したと思われる「探さないでください」と書いてある置き手紙を発見。
呆然としているところに、妻に金を貸していたと主張する借金取りが家に押し掛ける。
そこで初めて妻が重度のパチンコ依存症であり、300万もの借金をしていたことを知る。
そこから主人公の数奇な人生な幕を開ける...
といった感じだ。
この作品の一番の見どころは登場人物のクズっぷりだろう。
まず妻がクズだ!というところから始まり、クズというウィルスは主人公、旧友、勤務先の上司...とどんどん広がっていく。
もう最悪のオンパレード。
最悪のゴールドラッシュ。
最悪盆と最悪正月が一度に来たような。
最悪のバブル景気。
個人的に印象に残っているクズエピソードを二つ紹介しよう。
一つ目は妻とよりを戻すことができなくなったことで、息子の面倒を見る人が誰もいなくなってしまったときに、そのことを心配した息子の担任の先生が自分が引き取ると申し出てくれたのだが、なんやかんや勢いで先生を妊娠させてしまったシーンだ。
もう絶句。
人の好意をここまで盛大に踏みにじることが果たして人間にできるのか?
こいつは人間なのか?
そう思わざるを得ないエピソードだった。
二つ目はいろいろあって冒頭の借金取りのところで働き始め、なかなか借金を返済しないいわゆる「不良債務者」から取りたてをするシーンだ。
頑なに金を返さない債務者に対し主人公がとった行動は、債務者の子供の同級生に父親が借金していることを言いふらし、まず子供のほうから精神的に追い込むといった方法だった。
このころにはだいぶ主人公の鬼畜の所業には慣れてきていたが、これは流石に言葉が出なかった。
最終的には父親と子供は自殺未遂を図ってしまう。
ちなみにこの方法は主人公の息子が学校でされたこと、そのままなのだ。
母親は借金を作って夜逃げ、父親は職を失いパチスロ三昧という状況は学校中に知れ渡るところであったのである。
自分の息子が経験した不幸を嬉々として他人の家庭に振りまく姿は、とても見れたものではなかった。
まだまだクズエピはいくらでもあるが自分の目で確かめてほしい。
面白い作品であることには違いない。
(表現の都合上、実際のストーリーと少しだけ違う紹介になっていますが、原作を読んでいただけばその意図は理解していただけると思います。)