部下のやる気が出ない? そんな時こそコーチングスキル
「最近、うちの部下のやる気が感じられないんだよね...」
こんな悩みを抱えているマネージャーは少なくありません。部下のモチベーションが下がると、チーム全体のパフォーマンスにも影響します。でも、どうすればいいのでしょうか?そんな時こそ、コーチングスキルが使えます。
よくある対応とその問題点
多くのマネージャーは、部下のやる気が下がっていると感じた時、こんな対応をしがちです。
叱咤激励する
具体的な指示を増やす
インセンティブを提供する
しかし、これらの方法は一時的な効果しかなく、根本的な解決にはならないことが多いのです。なぜなら、これらは全て「外からの動機付け」に過ぎないからです。デシの外発的動機づけ・内発的動機づけ理論のやつですね。
↓デシの理論についても
コーチングスキルの活用
ここで、コーチングスキルの出番です。コーチングアプローチは、部下自身の「内なる動機」を引き出すことにフォーカスします。具体的なステップを見ていきましょう。
1. 積極的傾聴
まず、部下の話をじっくり聞きます。この時、単に黙って聞くだけでなく、相手の言葉や感情を反射するように返します。
例:「プロジェクトの進め方に不満を感じているんですね。」
2. 強力な質問
次に、部下自身に考えさせる質問をします。
例:「このプロジェクトで、あなたが最も達成したいことは何ですか?」 「理想的な仕事の進め方とは、あなたにとってどんなものですか?」
3. 可能性の探索
部下自身のアイデアを引き出し、それを発展させていきます。
例:「その方法で進めると、どんな良い結果が期待できそうですか?」 「他にどんなアプローチが考えられますか?」
4. 行動計画の策定
最後に、具体的な行動計画を立てます。ここでも、答えを与えるのではなく、部下自身に考えさせることが重要です。
例:「では、明日からどんなことから始められそうですか?」
コーチングアプローチの効果
この方法の素晴らしい点は、部下自身が解決策を見つけ出すことです。自分で考えた方法なので、やる気も自然と湧いてきます。また、問題解決能力も向上し、次回からは自分でモチベーションを保つことができるようになっていきます。
さらに、このプロセスを通じて、マネージャーと部下の信頼関係も深まります。部下は「自分の話を真剣に聞いてくれている」「自分を信頼してくれている」と感じ、よりオープンにコミュニケーションを取るようになるでしょう。
まとめ
コーチングスキルは、単に「部下のやる気を出す」だけでなく、長期的に組織の生産性と雰囲気を向上させる強力なツールです。最初は慣れないかもしれませんが、練習を重ねるうちに自然とできるようになります。
次に部下のやる気が感じられないと思ったら、ぜひコーチングアプローチを試してみてください。きっと、新しい可能性が開けるはずです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?