1on1での6つの心がけ。
私の会社では数年前から会社施策として1on1を導入しており、新任の管理職はその研修を受けることになっています。
本日、外部講師の方をお迎えした研修を受講してきました。
1on1については個人的に興味があってセミナー動画を見たり本を読んだりしていましたが、あらためて気づきがあったので記しておきます。
1.部下に関心を持つことが大前提。
1on1は傾聴が大事というのは聞いたことがありました。私も研修を受ける前からチームで1on1をしていますが、できる限り傾聴しようと努力しています。
ただ、本日講師の方に言われたのが、「部下に動いてもらうのが上司の仕事、ならば部下がどうやったら動くか知らねばいけない、そのためには部下に関心を持たねばいけない」ということ。極めてシンプルなロジックです。でも、上司である我々が主体的に部下に関心を持つ、というところまで思っている人はどのくらいいるか。
そしてもっとグサッと来たのが、「部下は、上司が自分に関心がないということを敏感に感じ取る」ということです。身が引き締まる思い。
2.できなかった理由は聞かない。
部下が困りごとを相談してくれる場合、おそらく何か負い目があったりすることが多いと思います。そこに追い打ちをかけるように「なんでできなかったのか」と聞くと、自責の念が出てしまいます。そうすると足が止まる。
ここでも出てくるのは「部下に動いてもらうのが上司の仕事」ということ。ならば、できなかったことではなく、ゴールまでの距離を認識してもらうのが大事。
今どこにいて、ゴールまでどのくらいあるのか。そして、ゴールに行く嬉しさは何か。そこを聴くことで自ら足を動かすきっかけになります。
3.指導したことではなく、部下の行動による成果こそが上司の成果。
上司は指導することが自分の仕事と持っている人が少なからずいます。でも冷静に考えたらいくら指導したって結果が出なければ上司の存在価値ありません。
一番大事なのは成果を出すこと。そしてその成果を出すのは部下の行動。チームリーダーたる上司は自分ではなく部下に動いてもらうのが仕事。毎回同じことが出ますね。
そうすると、部下の行動にこだわる必要が出ます。これは、指導して終わりの状況に比べてかなりハードです。ハードですが、部下が動いてくれるようになれば、結果的に一番効率よく成果を出すことができるはずで、それを信じて頑張るしかありません。
4.部下のタイプに応じてコミュニケーションする。
これもよく言うことですね。現実型、社交型、友好型、理論型といったものですね。もちろんカッチリ分かれるわけではありませんし、性格は簡単に判断付きませんが、大事なのはコミュニケーションを使い分ける必要性を理解することと、自分がどのようなタイプで、どのような行動を取りがちか知ること、です。コミュニケーションタイプを使い分けれれば、うまくいかなくても打つ手はあります。
5.質問は、短く、広く。
傾聴と同時に、その手段の一つとして質問も大変大事です。
Yes/Noのクローズドクエスチョンではなく、オープンクエスチョンをすること、というのもよく知られたものだと思います。
オープンクエスチョンをすることはわかるのですが、気を付けなければいけないのが「短く質問すること」です。質問が長くなると、無意識に回答の範囲を狭くしてしまいます。とにかく短く質問し、相手が広げられるようにして、内省するチャンスを確保すること。これは難易度高いですね。
6.何より、上司がこの機会を活かす意気込みを持つこと。
これは講師の方に言われたのではなく、自分で感じたことです。
どうしても会社の施策というのは斜めに見がちです。「そんなことしても意味はないよ」「会社は何で忙しい時にこんなものを導入したんだ」「外部講師の言ってることだって正論なだけじゃないか」など。
でも、それを思ったとして何になるのでしょうか?少なくとも、やらないほうがいい理由はあるのでしょうか?
1on1のやり方だって正解はありません。自分も相手も人間なのですから当たり前です。でも、そこでどうするか、他人に教えてもらうものではありません。自分でどうにかするしかありません。
今回の1on1施策はそのきっかけにすぎません。それを勝手に無駄と評価するのは、部下の成長チャンスを奪っていることになるし、部下が成長しないということは上司自身も成長しないということです。
それは会社にとって、自分にとってマイナスです。少しでもプラスになるようにアクションすることが今、求められていることだと思っています。
日々、部下ができるだけ成長してくれるように、行動してくれるように試行錯誤しています。また実体験を共有していきます。