裸の王様と間違えた大臣
私の名はきゃらを
この王国で大臣をしている
大臣として執政をしており
同時に馬鹿な王様が道を踏み外さないよに
嗜める仕事が殆どかな
それなりに領地もあるけども
先祖代々良くしていただいているので
王様にたてつくなんてことは考えない
けども、何不自由なく育ち
狂乱がすぎる馬鹿な王様だから世話は焼く。
出仕とか本当は止めてもらって
自分の領地でのんびりしたいのだけど
そうもいかず、城で執政をしている
そんなある日
不思議な洋服の仕立て屋がいて
その衣服は素晴らしいと物凄い評判が立った
だけど、だから何?って話だ
そんな事いちいち私の耳に入れるな
それより朝の挨拶を王様にしてこよう
『おはようございます』
「おっきゃらをか聞いたか?」
『何をです?』
「すんごい洋服屋がいるらしい
わしの服をつくってもらいたい」
すんごいではなく、すごいね。言い方。
言葉がいちいち馬鹿に聞こえるんだよな
でも誰が王の耳にいれたんだ。
めんどくさいなぁ~
王様がミーハーだと冷めるわ~~
民から頂いた年貢を
富国強兵にこそ使わないと
隣国に攻め込まれてしまう
遊興によくふけれるよなぁ
だが命じられれば仕方ない
そこは大臣の哀しさ
その仕立て屋は兄弟で
二人を呼びつけ、つくらせることにした。
なんか、最新の機材も必要らしい
まぁいいよ。庶民にしたら高いものだが
その程度のものは用意してやろう
出来たら見せてくれればいいが
こいつらがきちんと仕事をするか
部下には監視はさせておこう。
いつもの日常は変らない
それは当分の間はそうだろう
早く隠居がしたいな
1つ変った事は夕方に監視させている部下から
仕立て屋の進捗状況が届く
ずいぶん色鮮やかものが出来ているらしい
だが興味はない、自分の服ではないし
そもそも私はお洒落にはまるで関心がない。
私は大臣だが庶民レベルの服を好む
街に出て庶民にまぎれて
買い物をすることが好きなんだ
下着などは
ファッションセンタームラムラで
エロティックなピンクの下着を買っている
そんな報告が何日か続いて
いよいよ完成間近ということなので
直々に見に行く事にしたんだ
流石に王様が着るものだ
恥ずかしいものであっては
隣国に嘗められて付け込まれる
仕立て屋に与えた部屋を覗くと
どうも何もない
だが仕立て屋は主張する。
「どうですか?この鮮やか衣装
こんな素敵な服を着た王様は見たことが無い」
何言ってんだ?こいつ
何もないじゃないか
だからそのまま言った
『何もないじゃないか?』
ギョっとした顔をする2人
直ぐにわかった。こいつら詐欺師だと
「大臣、非常に言いにくいのですが
この服は愚か者には見えない色合いです」
『おい、衛兵、この二人を処刑しろ』
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