マガジンのカバー画像

きゃらをの世界

44
過去に書いたショートショートです。当時は1500円とか 結構イイ値段でだしました。 全部まとめました。
シュールな笑が欲しい人には向いているかと思います。
¥1,000
運営しているクリエイター

#シュール

木こり生活

ショートショートで、無料部分でも成立するように1000文字でまず書いてみました。無料部分だけでも楽しんで頂ければ幸いです。 俺の名はきゃらを 木こりをしている 若いころは必死だったが 年齢を重ねる事で熟練したというのか 木も力いっぱいに切り倒せば 切れるというものではない 木には木の呼吸もあるから そこをうまくつついてやれば 上手に切り倒すことができる ただその日はなんとなく感覚がつかめず 勢いに任せて切っていたら 手をすべらせてしまった ちゃぽーん♪ あぁー湖まで飛

¥200

マーの一族

小学生の時、俺はサッカー少年だった 結構ハードなクラブチームで そこへ新人の子が入ってきた 言葉は悪いのだけど 見るからに鈍くさそうな 油ぎってる感じの同級生 やっていけるのかな? と思ったら案の定、すぐに水を飲みたい マラソン中にジュースを買いたいと 自販機にお金を入れようとする コーチは当然激怒するし 仲間も彼を見かねている。 だけどほっとくことも出来ず・・・ 「水はなかなか飲めないんだよ~  のどが渇くよね~」 とそれとなく喚起したり パス回しの練習の時も 誰

¥200

桃から産まれたはずなのに

ショートショートです。ショートショートだけども今回はめっちゃ俺の世界観を出しています。こういう謎の物を書く事があります。 昔々あるところに おじいさんとおばあさんが住んでいました おじいさんは山にしばかれに SMクラブがあったんですね 婆には内緒です。 おばあさんは川に洗濯にいきました おばあさんが川で洗濯をしていると 上流から大きな桃が どんぶらこどんぶらこと流れてきました 食い意地のはる婆は その大きさに警戒することはなく かといって桃を救い上げるのが 無理だと判

¥200

窓際族の哀愁

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

映画どんぐりころころ

少年時代はサッカー部だった 大学で急に演劇部に入ったことと 男女比が9対1だったこととは 無関係ではない。 そしてそのまま 大学は没落して役者になると 嘯いて就職もせず 親の脛を齧りながらフリーターを続けていた そんなある日 映画を撮るとのことで 主役級の話が急に舞い込んできたんだ。 なんでも映画のタイトルは 「どんぐりころころ」と言う話だ。 どんぐりころころは童謡だ そんな事は知っている 水戸黄門のテーマ曲に 合わせて歌っても様になる音調 それを題材にした話で面白

¥200

ただの藁しべ

真面目に働いていても 全然暮しが良くなることもない そこで、こうなれば神頼みだと 観音様にお願いすることにした。 そうしたら声が聞こえてきたんだ 「きゃらをよ、明日起きて  最初に触ったものを手放さずに  大事に持ち続けなさい」 いや寝ぼけていたから どうかなぁとは思ったのだけど その声がずっと残っているんだ だからなんか信じてしまう。 ところで起きたけど 何を触ればいいんだろう? 住んでいるところは ぼろ屋だけど扉もあるからな 扉を開けてまず外にでよう 「ガラガラ」

¥100

ワイルド推し

俺の名はきゃらを 流行り病を機にSNSに参加した それはブログ形式で 少しだけ読んでくれる人がいたから 図に乗ったんだ。 そして公言してしまった 「作家になる!!」ってね そうしたら、そのサイトは応援してくれて お小遣いをサポートしてくれるサイトでもあり 少しはお小遣い貰えたから 引くに引けなくなってしまったんだ。 本当は本業の方の仕事が 上手くいけばそっちでのんびり暮らしたい だけども・・・ 「作家頑張ってくださいね!」 その言葉をサポートしてもらえた コメントで貰うた

¥100

婆さんシステムズ

例えばドラえもんを見て のび太に同調した少年時代はあった だがしかし、大人になった今 変わらずドラえもんを見れば やはりのび太にシンパシーする そんな自分がいる 自分もよい歳にも関わらず のび太が祖母を回顧する話を観れば いい歳をした大人なのに 何故か自分も同調して泣けてくる そんな時にふと目に入ったチラシがあった それは、おばあさんを派遣するサービスだった 40を過ぎれば早い人では 孫ができる状態ではある 36歳でじいじと言われている仕事仲間に 戸惑ったこともある。

¥100

美女と野獣ときゃらを

それまでは俺はお城の世話係として城より3キロ離れた場所で普通に暮らしていたんだ。小さな小屋があって、そこでベッドメイキングの仕事をしてたのだけど、結構奇麗にすると評判でお城の室内のベッドメイクも任されるようになってからは定期的にお城に通っていた。 まぁお抱えとまでは言えないまでも、王族のベッドメイクをするということで、そこそこ商売は上手くいっていた。その日もベッドメイクにでかけた王様の寝室を奇麗にした後に、客室のベッドメイクもした。 色んな人が泊まるのだけど、王に呼ばれて

¥200

カバ雄ファミリー

俺は根無し草 旅に旅を続けてさすらっている 楽器こそ弾けないものの どこか吟遊詩人な自分酔いしれていた ここがどこかなんて気にしたことはないが なんだか距離感気にしなそうな カバに急に話しかけられた 「君はこの辺ではみない顔だねー  名前はなんていうんだい?」 『俺はきゃらをっていうんだよ  なんか腹減ったなぁ~  この辺で飯を食えるところないかな』 「いつもはお腹が空いた頃に頭を  ちぎって分けてくれる人がいるのだけど」 それは何?怖いことを言い出したか? 俺が迷い

¥200

粘土屋師匠

俺は師匠に弟子入りした 師匠とは、粘土で看板をつくる どちらかというとモニュメントかな 例えばパン屋だったらパンを粘土でつくり パン屋の店の前に配置する。 もちろん色塗りまであわせの仕事だ この時代は看板屋とかではなく 粘土でつくっていたから粘土屋と 言われていた。 昔からそういうアートな世界が好きだった 殆ど丁稚に近い状態で給与も雀の涙だが 将来を想えば俺は弟子入りしたんだ 師匠がつくった看板は 良くも悪くも物凄い評判を生むんだ ある日師匠は街一番のケーキ屋から モ

¥200