十字屋敷のピエロ 東野圭吾
久々の東野圭吾。
なんでこの本を読んだかは、前々回の投稿に書いてあるとおり何となく番号順に読もうと思ったから。
そのため、魔球の次にこの作品を読んだ。
話の流れ的には、悲劇を招くと言われるピエロの人形がある屋敷にやってくる。その当日の夜に屋敷の主が自殺。その日から悲劇の事件が起きていくというストーリー。ただ単純な事件ではない、全てが複雑で人間の持つ感情が絡む事件。解決しても果たして解決したといえるのか。
早速だけれど読んだ感想を一言で言うと
十字屋敷のピエロとは人形のことだけではなく
出てくる登場人物全てがピエロ。
演者として操られていたのではないか。
これは、結構ネタバレになるからもし誰かが読んでくれているのなら気をつけてほしい。
正直、読んでいる途中はどういうことか?
謎を解くことに必死になる。
そして、全ての犯行の真犯人や手口が解明され
色々な事情がありつつも事件は解決。
最後の締めは、主人公が屋敷の人物ではないことからよくある思い出として残っていく系...屋敷の人物や自分の将来に思いを馳せる系だと思っていた。
予想は裏切られる。
ある人物に全てが操られていたとしたら?
それが最初から全てを知っていて結末までも
全てを描いた上で進行していたとしたら?
そうなると、物語の所々でその人物の言動
細かく気になる点としてかかれていたのが
腑に落ちる。
そのオチを読んだからこそ、この本では
登場人物、主人公を含めピエロだった?
そのあやつる人物のストーリーのための。
計算され尽くした、人の感情を利用した復讐の
正直殺し方のネタは盲点をついただけで新しいネタなわけではない。よくあるともいえる。
この小説が良かったのは、本当に最後のオチ。
それに気づいた今はなんだか清々しい気持ちもする。合ってるかはわからないけど。
とにかく探偵役の彼はは生きてても良かったな。
解決役の駒だったとしてもね。惜しい
というわけで、前ほど鬱にならず読み終えた。
人間とは恐ろしいもんですな。
ミステリー、架空の話なのにリアル。
また次も楽しみにする。(東野圭吾が嫌いと言っていた自分はどこへ?)