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《分かる理由に出会うまで⁉️》【統制環境とキャリア18】

『まぁ、アレがあって、今がある。
途中は、色々あったけどね』

「過ぎてしまえば、イイ思い出になりました。
イイ、と言えない過去もありますけど、、、」

『どれ?』

「どれ、って、、、
よく考えれば、どれ、も、です。
一つ挙げるとすれば、、、
須神くんは、元気ですか?
執行猶予がようやく、明けたはずですよね。
数字の上で、活躍は見てますけど」

『あぁ、須神ね。
元気ではないよ、そりゃ。
アイツは、元気じゃない方がイイんだよ。
分かるでしょ?』

「まぁ、そうですけど、そういう意味じゃなくて、、、」

「冗談。
凄いよ、奴は、やっぱり。
こっちの想像の斜め上を行くね」

「珍しく褒めますね」

『だって、オレのスタッフだよ。
凄くない奴はいないのよ』

「そうでした。社長のスタッフなんですから、凄いに決まってますね。失礼しました」

『皆、ウチの会社の人間じゃなくても、皆、凄いはずなんだよ。
だって、生き残ってきたんだから。産まれてきたってコトは、そういうコト、、、』

「、、、はい」

『俺より、先生の方が、分かってるか、、、
ごめんね』

「いえ、イイんです。
行動も決断も、須神くんは、やはり斜め上ですか」

『ルール無用だからね、アイツは。
あっ、逆だな。ルールがキチンとしてれば、それを誰よりも重んじる
俺も言えた柄でもないけど、驚かされるよ、いつも。ずっとね』

「だから、雇ったんですね。
正確には、雇うのをやめなかった、ですけど」

『アイツより、面白かった面接はなかったしね。
元々さ、採用面接とか、向いてないじゃない、俺。肩っ苦しいのが無理じゃん?』

「前はもう少し、ちゃんと、されてましたよ。挨拶もしっかりしてますし。姿勢もイイし」

『体育会だからね、根が。
野球部の意地かもね』

「挨拶に始まり、挨拶に終わる、ですか?」

『試合になったら、何でもアリ。だから、キチンと挨拶してるのかもね。
でもさ、須神はさ、挨拶が上手くできないんだよ。そのくせ、曲がったコトが許せない。面倒だよね』

「あの事件も、それが問題だったんですよね」

『実際見てないけど、第三者が見たまんまを警察に言っちゃったんだよ。あと、須神の発言も悪かった。悪い、というレベルでない。
それを否定もしないし、むしろ積極的に肯定してて、何が悪い、と開き直ってたんだから。
裁判官が間違ってる、とか言って、もう仕方ないよね』

「キッカケは分からずじまい、となってましたけど、社長は聞いていたんでしょ?」

『聞いたよ。それに、じっくり聴いたよ、時間をかけて。
理由はあるし、他者には分かんないよ。俺も完全には理解できなかったし、今も、理解してないよ。それは諦めた。
でも、このまま一緒に戦っていけば、いつか分かるかもしれない、なんて考えてるけど、、、』

「戦い、ですか?」

『まぁ、戦いみたいなモンでしょ?
敵も分からないし、終わりもないけど。
だから、面白いんだけどね、数字にしか興味のない先生に分かるかな?』

「、、、」

『そうだった、そうだった。
裁判官を困らせたのは、須神より、先生だったね⁉️』

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