小説 空を見上げれば(上)50

こんばんは。小説家の藪田建治です。

今日は仕事を終えて、さっき行きつけのbarに行ってきました。定期的に飲みに行きたくなるんですよね。それほど会話するわけでもないのですが、なんか心が落ち着く。みなさんもそういう行きつけの店ってありますか?たまにはそういう時間も大事にしたいですね。

昨日の観たドラえもんの映画また観たい。

さて小説をアップします。

孝太は現状と将来のことで思い悩んでいる。これまでのキャリアは順調に進んできた。だがこれからもっと飛躍しなければならない。夢を叶える為にもこんなところで留まる選手じゃない。
 焦ってはいけない。孝太の復帰を待つと約束しているが、あれから1ヶ月表面的には何も変化がない。それどころか悪くなる一方だ。あの日以降孝太は部屋に引きこもった。会話もほとんどない。今孝太が何を考えてどうしていきたいのか自分にも分からない。
 確かに1ヶ月前には美佐と待つ約束をした。しかしそこから何の変化も行動もない。いつも自室に閉じこもっているだけ。それだけで何の変化が起こるのか。起きるはずがない。閉じこもっているだけ何も掴めない。
「また聞いてしまいますが、やはり部長はお子様に何も言わないで、ただじっと待っているだけで不安になりませんか?」
「それはもちろん不安になるよ。これから本当に自立した大人になるんだろうかって不安になる。それはもう親も人間だから仕方ない。でも自分だけが焦っても何も好転しないだろ。だから人生長いんだから、上手くいかない時期もあって当然。それよりもその時にその子自身がどう考え、どう行動するかが大事。それが子供の成長だと思う。だから今は大人になる為の準備期間って思うようにしている。」
「とてもそんな風には思えないです。」
「いやずっとそう思っていたよ。私もそんな風に思えたのもつい最近のこと。でもよくよく考えれば、俺自身がずっと周りに迷惑をかけながら育ってきたからな。だから当時の自分を思い出せば、少しずつ納得出来るようになったというか、子供の心情も理解出来るようになった。」

終わりが見えない不安感って誰にとっても苦しいことではないでしょうか?例えばこの苦しみやこの悩みは1ヶ月後解消されますと分かっていれば、なんとか踏ん張れるかと思います。

それが仮に遠い未来であれば、その長さに挫折したりすることもあるかもしれませんが、終わりが見えないというが、一番堪えると思っています。

このコロナにしてもそうではないでしょうか?これが3ヶ月後にもう全て終わりです、変異型もなくなりますとなれば乗り越えられるでしょう。でも終わりが見えない。だから人々は不安になり、その不安をどこかで紛らわしたいとなる。

子供の問題も同じかもしれませんね。でも家族で同じ温度で頑張ろうねってなれば良いですね。それは信頼感が根底にあるのかな。

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