小説 空を見上げれば(上)39
こんばんは。小説家の藪田建治です。
今日は夜勤から帰ってきました。今日なんだかモヤモヤすることがあって。どうしても上手くいかないなと思いながら、それでも自分が今出来ることを精一杯やろうと無理矢理言い聞かせています。
みなさんもそんな日ってないですか?
さて小説をアップします。
「薦めてあげるのは良いのよ。でもどんな人生を送るとしても、それは孝太自身の責任よ。それに私達が押し付けたのであれば、本人も納得して向き合っていけないでしょ。見守って待つことも孝太のためには必要なことよ。それがどんなに時間がかかってもね。」
「そうかな。」
「これまで勝哉がずっと薦めてきた進路や行動をしてきたと思うの。私達も1度待つことを覚えて、どんな人生を歩んでいくのか見てみましょうよ。」
待つと言ってもいつまで待つのか、待った後に何を得られるのか。時間には限りがある。孝太の高校年代もサッカー選手としても。その時間をどれだけ有効活用出来るのか。後々に後悔しても遅い。
「美佐の言いたいことは分かるけど、どうも納得がいかない。俺もサッカー選手だったから分かるけど、サッカー選手の全盛期って限りがあるんだよ。それに目標が高い分、時間を無駄にしたくないと思うんだよ。」
「でもこれは孝太自身の問題だよ。サッカー選手とかの前に孝太が1人の人間として、自分で悩み、決断して、その道を進んでいく1つの大事な時期だと思うの。それには時間の無駄なんてないよ。サッカー選手としての時間よりも生きていく上で大事なものがある。」
「つまり1人の人間として自分がどう人生を進んでいきたいのか、自分で悩んで時に人には相談しながら、でも最後は自分で決めることを、美佐はここで望んでいるんだな。」
「そうよ。そうすればその後悩んだり、困難なことがあっても、孝太が自分で立ち向かっていけると思うの。」
相手を待ち、その時がくるまでじっと堪える。これは私にとってはかなり苦痛であり、難しいいことです。なかなかじっと堪えて待つことの出来る人って少ないのではないでしょうか?
それこそ、ドラマなどで刑務所から帰って来る夫を妻が何年も待つみたいなこと。そんなシーンそんなにありませんかね。(笑)でもそういう状況があるとしたら、すごいことだと私は素直に思います。
話はかなり脱線しましたが、孝太が自分の意思で進路や方向性を決め、それを進む決断する時点まで待つ。親としては時にそういう状況に出くわすこともあるかもしれませんね。
でも子供には幸せになって欲しいんじゃないですか。それで何が幸せか。過去に何度か書いたように思いますが、それぞれで幸せは変わるので、僕はこうしたい、こうやって幸せになりたいと思える日が来るまで暖かく見守る。その果てに何があるか分かりませんが、そういう生き方があってもいいなと思います。むしろそういう生き方が良いなと思います。
子供だけでなく大人、全ての世代で少し考えることが必要かもしれませんね。
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