見出し画像

『機動戦士ガンダム』をミリしらなオタクが『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』を連続2回観た話。

カエルは激情した。
カエルにはガンダムがわからぬ。
カエルはにわかオタクである。
『Gガンダム』をリアタイし、『水星の魔女』で百合とミームを堪能した。けれども『庵野作品』に対しては、人一倍に敏感であった。


(蛙๑╹ω╹๑ )<てなワケでこんにちは。カエルです。


観ました。
『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』
IMAXと通常シアターで2回ぶっ続けで。


(蛙๑╹ω╹๑ )<上記のメロス構文通り、「ガンダムらしいガンダム」を観て育っていないカエルですが、庵野秀明作品では『エヴァ』を当時小学五年生だったカエルはリアタイで視聴し、考察本を読む。『彼氏彼女の事情』を観て今なお『シン・彼氏彼女の事情』を期待するオタクであります。
『風の谷のナウシカ』の「焼き払え!」のシーンや『王立宇宙軍 オネアミスの翼』のロケット発射シーンを「カッコいい……しゅき……」と感嘆するくらいの感受性は持ち合わせております。


(蛙๑╹ω╹๑ )<そんなカエルですが、話題になった『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』や興収的にも大成功した『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』すら観ていないのにも関わらず、なぜ今回劇場に足を運んだのかと言うと、

庵野秀明率いる『スタジオカラー』と、今作でキャラクターデザインを担当したイラストレーター『竹』の存在が大きかったということを明記しておきます。

庵野秀明、そしてスタジオカラーに関しては言わずもがな。
『エヴァ』シリーズや『シン』シリーズで有名ですね。

そして『竹』は近年では『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』のキャラクターデザインなどを手掛ける有名イラストレーターであり、カエルが愛する小説家 西尾維新作品『戯言シリーズ』『刀語』でキャライラストを担当している、西尾維新作品との結び付きも強い人でもあります。

竹 Wikipedia


(蛙๑╹ω╹๑ )<さて。そんな感じでカエルに深く刺さる布陣で、カエルにとってほぼ未知の『ガンダム』を作ったって事で、それは観ないワケにいかぬ。初日に行くのじゃ!


って事で観てみたら、


(蛙*^ω^*)<何だコレおもしろいお!2回目観たいお!今から観るお!


となった。
連続2回で「今すぐ観たい!」と思ったのは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』以来か。


(蛙๑╹ω╹๑ )<本noteでは、物語のストーリーには基本触れずに、「いやー、良いわぁ。にくい演出だわぁー」と思った所だけ書こうと思う。
一部キャラクターや演出的な考察とネタバレを含むので未視聴の方には、作品を観てから読んでほしい。


❑鶴巻和哉監督

鶴巻 和哉
日本のアニメ監督、アニメーター
株式会社カラー取締役

監督作品
・フリクリ
・トップを狙え2!
・ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序・破・Q

(蛙๑╹ω╹๑ )<長年、庵野秀明の補佐を務めている懐刀。
実際にどのような社会的評価を得ているのかは詳しくないけれど、庵野秀明の作品性や、いわゆる「エヴァっぽい。スタジオカラーらしい」を地でいってるのが、本作『ガンダム』において発揮されていましたね。

これは「逆なのでは?」という指摘もあろうかと思いますが、「この構図やキャラ表情の見せ方、エヴァでも観た!」というシーンが多数です。
弾幕避けとかは「これぞSUNRISE」と感じましたが、キャラクターの見せ方に関してはガンダムよりエヴァ寄りだった感じします。
「いやそれガンダムが先だから」と有識者に指摘されたら「なるほど不勉強でした」と頭を下げるほかないんですけど、『ロボアニメ』としてのエヴァで育ったカエルとしては、こと演出に関してはスタジオカラー感を抱かずにはいられなかった。

つまり好きな演出だったって話。

(蛙๑╹ω╹๑ )<あ、Aパートは別ね?
アレは『機動戦士ガンダム』


❑キャラクターデザインの妙

左:シュウジ 中:マチュ 右:ニャアン
 © 創通・サンライズ

(蛙๑╹ω╹๑ )<今作のメインキャラクターの3人(真ん中2人は同一人物の衣装違い)なのだけれど、とりあえず本作では左の2人のキャラデザに注目した。

© 創通・サンライズ

(蛙๑╹ω╹๑ )<本作ではかの有名な【赤い彗星】ことシャア・アズナブルが登場するパートがあるのだけれど、キャラデザの着想はそこからなんだろうなって感じるし、観ててより強く思った。
マチュは赤髪に青緑ベースの瞳
シュウジは青髪に赤ベースの瞳

ってそれは見たまんまなんだけれど、2人ともガンダムのパイロットとして登場する訳です。ガンダムだからね。
で、赤い彗星のシャアが登場するってことは、その対になる存在ってのは検討がつくのだけれど、後半パートでマチュが活躍する所、まあ隠さず書くとNewtypeとして覚醒するシーンで、歌唱ありの楽曲流れてる。

◼︎星街すいせい


(蛙๑╹ω╹๑ )<まだ劇中で流れる『もうどうなってもいいや』は聴けないのだけれど。
『ガンダム』で「赤い彗星のシャア」に『星街すいせい』で主人公は赤髪に淡いブルーの瞳の女の子、その対のキャラクターが青髪に赤い瞳の男の子……ですか。

キャラクターとキャラクターの見せ方から、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』は新時代のガンダム

『シン・機動戦士ガンダム』

である事が察せられる。

(蛙๑╹ω╹๑ )<まあ、庵野秀明が関わる原作有りの作品は『シン・◯◯』と一般的に呼ばれて浸透しているので、それはみんな観る前から分かってはいたのだけれど、解らされた感じ。



❑米津玄師の贅沢な使い方


(蛙๑╹ω╹๑ )<『シン・ウルトラマン』からスタジオカラー、ひいては庵野秀明作品に起用され始めた米津玄師。

2023年には宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』でも米津玄師が起用されたけど、宮崎駿↔︎庵野秀明、スタジオジブリ↔︎スタジオカラーの師弟構造が垣間見えるよね。

その作品師弟関係に米津玄師が食い込んでるという図がなんとも面白いけれど、それは置いといて。

◼︎米津玄師『Plazma』

(蛙๑╹ω╹๑ )<今回も書き下ろし。『M八七』同様に本作の為の曲らしい。

「もしもあの改札の前で立ち止まらず歩いていれば
君の顔も知らずのまんま幸せに生きていただろうか」

冒頭の歌詞がマチュとニャアンの出会いのシーンになっている。
1メロの一文から読み取る限りマチュ視点でニャアンと共に何らかの事件に巻き込まれた事を示唆している事は分かるが、本編を観終わってみても、マチュ、ニャアン、シュウジの3人の目的や思想や心理を深く読み取る事は難しい。
まさに第1話Beginning

マチュ=ハマーン・カーン説が界隈のオタクの内で囁かれ、事実マチュの母親がコロニー内で大使を務めている事から、マチュの身分や出自がある程度上の存在なのではないかという線が濃くなっている。

(蛙๑╹ω╹๑ )<正史ではザビ家再興を掲げているとの事なので、マチュの家が没落したザビ家というのであれば市井の人に紛れて高校生をしていても不思議ではないし、Newtypeとしての高い資質を持っていたとしても設定的矛盾や違和感は無い。

『Plazma』=マチュ≒ハマーン・カーン

であるならば、米津玄師はハマーン・カーンのテーマソングを歌っているという事になる。

ハマーン・カーンの初登場は1985年10月12日『機動戦士Zガンダム』32話『謎のモビルスーツ』であり、約40年の時を経て、ハマーン様のテーマソングが世にお披露目になったのだ。

なおハマーン・カーンの没日はU.C.0089117である。

彼女の命日に新たなガンダムパイロットが目覚めたというのは、いささか偶然が過ぎる……のかもしれない。

(蛙๑╹ω╹๑ )<カエルは『ガンダム』『ハマーン・カーン』には詳しくないが、モビルスーツでは『キュベレイ』が好きだ。あと『ズゴック』

©創通・サンライズ・テレビ東京
©創通・サンライズ・テレビ東京
©創通・サンライズ・テレビ東京
© BANDAI SPIRITS


❑中の人情報と、オタクがついついしがちな妄想

(蛙๑╹ω╹๑ )<良い声優を起用してるんだよ……。

© 創通・サンライズ

マチュ:CV 黒沢ともよ

© 2023 TOHO ENTERTAINMENT CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

近年を代表する声優の一人。

有名作に『響け!ユーフォニアム』黄前久美子 役『宝石の国』フォスフォフィライト 役など。

©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会2024
© 2017 市川春子・講談社/「宝石の国」製作委員会


© 創通・サンライズ

ニャアン:CV 石川由依

©mitt management All Rights Reserved.

こちらも有名声優の一人。

(蛙๑╹ω╹๑ )<カエルのnoteでは散々『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』について書いているのでご存知の方もいるかも。
『進撃の巨人』ミカサ・アッカーマン 役なども。

©暁佳奈・京都アニメーション/ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会


© 創通・サンライズ

◼︎シュウジ:CV 土屋神葉しんば

公式Twitter

近年の『青のオーケストラ』佐伯直 役、『響け!ユーフォニアム3』月永求 役など。
若手でまさにコレから旬、という声優。
姉に土屋太鳳たおを持つ。

© 阿久井真/小学館/NHK・NEP・日本アニメーション
©武田綾乃・宝島社/『響け!』製作委員会2024


◼︎この3人のキャラクターって……

© 創通・サンライズ

マチュ→if綾波レイ

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

シュウジ→渚カヲル

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

ニャアン→碇シンジ

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

(蛙๑╹ω╹๑ )<なのでは?
って思ったりして。(ニャアンはマリなのでは?とも思ったけど)

「ニャ〜」とか言うしな……。

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

(蛙๑╹ω╹๑ )<ニャアンが登場するシーンだけBGMが変わるし。それもエヴァ新劇場版『Q』ぽく。

ニャアンは特異点みたいな存在なんだろうなって自然と感じる演出になってるよね。
それがミスリードなのかはまだ分かんないけどさ。

「すーぐ庵野オタクは庵野秀明作品をエヴァに当て嵌めたがるんだから……」

って言われそうなのだけれど、「if」や「別時間軸」的な捉え方は今回はけっこう的を射ているんじゃないかと思っていて。

そもそもこれまでの『ガンダム』ってどちらかと言うとディテール細か目の作画スタイルだったのに対して、今回はデフォルメ感強めの竹絵調。

© 創通・サンライズ
© 創通・サンライズ

身バレ防止のための変身スーツは完全にプラグスーツだし。

© 創通・サンライズ

サンライズ×カラー
って時点で「へえ〜。すごい組み合わせ」と思ったものだけれど、キャラ見た時に「は!? 竹!? ガンダムなのに!?」と驚嘆したもんです。

キャラクター見た時にガンダムファンの人たちもビックリしたんじゃないかな。
シンプルに「こんな絵ガンダムじゃない!合わない!」とか思っててもおかしくない。
ガンダム知らないカエル自身がそう感じたくらいなので。
ま、実際ガンダムに合わないかどうかは観た人にゆだねるとして。
カエルとしては、「(蛙๑╹ω╹๑ )<妙にしっくり来るな……ガンダムらしさがありそうで無いからか?」

など、ハッキリしない肯定感を抱いた。
モビルスーツのデザインもガンダムよりはやはり新劇場版のエヴァに近いように思うし。

『GQuuuuuuX』

© 創通・サンライズ
『エヴァンゲリオン 仮設伍号機』

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

劇中で『GQuuuuuuXジークアクス』を調べていたクランのメンバーが「歯があるな」とか「本当の名前が別にある」とか言ってたのも気になる。
ビーストモードとかあるのだろうか。

『エヴァンゲリオン弐号機』

©カラー/Project Eva. ©カラー/EVA製作委員会 ©カラー

(蛙๑╹ω╹๑ )<とまあ、「ガンダムのようでガンダムではない」と言ってしまうのは、あながち間違いじゃないんだろうな、とガンダムにわかであるカエルは思うワケですよ。
設定的なものや、色んな真相が明らかになるのはまだまだ先のように思いますし。

「新作エヴァンゲリオンはさすがにもう作れないから、庵野次はガンダムで新作エヴァ作る気だな?」とか勘繰られて揶揄されても仕方ないまである。

が、それはそれとして、

『機動戦士Gundam GQuuuuuuX Beginning』

すっごい面白かったんだよな。

新たなガンダム史の幕開けって感じがした。(Gガンダムとガンダム・エアリアルしか知らないんだけど)

(蛙๑╹ω╹๑ )<SDガンダム、BB戦士のプラモならめっちゃ作ったんだけどなぁ……

©BANDAI SPIRITS 2009 / Supported by BNEI

当時は¥500〜3,000でガンダムのプラモが買えたんだよな。サイズは小さいけど。逆にカスタムしやすかったりして。


昔話は置いといて、懐古ファンのガンダムオタクにもけっこう刺さるガンダムだったんじゃないかって思う。
Aパートのifとか、Bパートの歴史がどうなってるのかの謎、とか。
「一度は見てみたかったガンダム」だったんじゃないかって。

ファンサービスとはまた違う切り口で、『機動戦士ガンダム』の良さと豪華さを演出したんじゃないかって。

劇場にはやはり男性客が多かったけど、終わった後に「面白かったなぁ」って話してる人いたし、若い女の子もちらほらいた。
竹ファンなのかガンダムファンなのかはちょっと判別できなかったけど、
新しい制作陣営、
新しいキャラデザイン、
新しい音楽と若手声優、
新しい切り口と『ファンの観てみたかった』
そんな『シン』が詰まったガンダムだったんじゃないかな。

だからカエルはほとんど『機動戦士ガンダム』を知らないのに、ぶっ続けで2回観賞しちゃったんじゃないかって思う。

しかも、2回目の方が面白く感じたしね。
セリフ以外のものを拾う余裕が生まれた事で。

初日観に行って「面白かったー」で帰った人は、もう一度観に行ってみても良いんじゃないかな。


(蛙๑╹ω╹๑ )<そんな感想と「イイねぇ」なポイントでした。

他にも見所さんあったらコメントで教えてくださいね。オリジナル『ガンダム』の◯話観てからもう一回観に行って!
とかあると助かります。


それはそれとして、面白かったからまた観に行こ。


いいなと思ったら応援しよう!