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『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン追加考察(ネタバレ度:強)』

 こんにちは(o・ω・o)オタクです。

 前回の考察noteの後に追加で観に行きまして、新しく気付いてしまった内容に、「京都アニメーション完璧すぎて怖い」と戦慄してしまったので、前のnoteに追記という形ではなく、別枠という形で載せます。

 また、今回のnoteは『考察的結論』ではなく、
 情報を整理するための『考察過程』ですので、それでも良いという方は続きを読んでください。

「主観はフヨウラ!!」という方はブラバしてください。

 それではお願いいたします。

 
 
 


 
 


▪️ヴァイオレットへの『ザイオンス効果』
 

 前回、ユリスが亡くなるシーンがとてつもなく泣けてしまうのは、『ザイオンス効果』と『メラビアンの法則』によるものだ。
 という内容を載せました。

詳しくはコチラ⇒【1回以上映画を観た人に読んでほしい『劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンの感想や考察』(超絶ネタバレ有り)|虫圭
 
 今一度ざっくり説明すると、

ザイオンス効果

第一印象が【好意的】な場合、その後の会う回数に応じて【好印象は右肩上がりになる】
 その効果は3回の『認知』から効果が高くなり、10回目をピークに変化しなくなる

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※マーケティングにてよく用いられる為、7回が購買になってますが、気にしないでください


メラビアンの法則

『見た目の印象』と『発言』のギャップにより生じる印象の変化。
ユリスの『重い病気を感じる見た目』と『家族や友人やヴァイオレットを思い遣る言葉』のギャップにより、観衆はユリスに強い好印象を抱く

 
 というもの。
 

 前回は、「我々視聴者は、ユリスが登場する3つのシーンを目撃することで、ユリスに強く感情移入している。その為、ユリスの死に激しく涙するのだ」

 という、心理学的側面から触れました。

 今回は、

ヴァイオレットも、3回(最低でも)、ユリスと接触していた

 という考察から、『ヴァイオレットがエカルテ島からユリスの元へ戻ろうとした』ことの理由としていきます。

「いや待て、ヴァイオレットは2回しかユリスと会ってないじゃないか、少なくともシーン上は2回だったじゃないか」

 と、思われることは承知してますので、もう一度シーンの確認と、私がそう確信している理由を書いていきます。

シーン①
ユリス登場。ヴァイオレットはベッドの下に隠れる。
手紙を依頼される
 
シーン②
ヴァイオレットが手紙を書く。二人は指切りをする。
ユリスの状態の悪化
 
シーン③
ユリスの死。リュカと電話で最期の会話をする

 ユリスが登場する場面は以上の3つです。
 これは間違いありません。

 では、ユリスとヴァイオレットの接触回数が3回である証拠ですが、

 私は12回目の観賞時、【部屋に飾られた花】を観察していました。
 観察していた理由は実は別の観点だったのですが、花を観察していたところ、発見したのです。

シーン①
ベッド横の薔薇 ⇒オレンジ色
窓際の花 ⇒(左から)黄色の花、サボテン、紫の花

シーン②
ベッド横の薔薇 ⇒白色
窓際の花 ⇒(左から)黄色の花、サボテン、紫の花
夕暮れ以降⇒(左から)ピンクの花、サボテン、紫の花

シーン③
ベッド横の薔薇 ⇒白色(枯れかけ)
窓際の花 ⇒(左から)ピンクの花、サボテン、紫の花

 はい。

 シーン②の、手紙を書く場面です。

 シオン(弟)への手紙を書き終え、ユリスと指切りをする時に映る左の花の色が、黄色からピンクに変化しています
 そして、これは決して夕暮れのせいではありません。
 黄色の花は高さのある花ですが、ピンクの花は低い花だからです。
 つまり、別物の花が、同じ場面で登場している訳です。

 これはまだ未確認ですが、恐らく、

シーン②の手紙を書くシーンは、
 
両親への手紙を書く
⇒ヴァイオレット2回目の接触
※外は明るい
 
シオンへの手紙を書く(その後指切り)
⇒ヴァイオレット3回目の接触
※外は夕暮れ

 このようになっていると私は考えています。
 
 つまり、日の光を昼から夕方に変えることで、別の日を同じ日であるかのように演出したのだと思います。

 私はこれに気付いた時に、すごく腑に落ちました。 
 

①ユリスが、ヴァイオレットに『リュカへの気持ち』を告白したこと
 
②ヴァイオレットが、ユリスとの約束を守るために、『世界の中心であるはずのギルベルトとの再会』を放棄して、ライデンに戻ろうとしたこと

 この2つがしっくり納得できたからです。

 物語ですから、お話は進むし、キャラクターは感情を通わせ合います。それが普通です。
 ですが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンを制作しているのは、『京都アニメーション』です。

 感情の変化には、必ず要因があるはず。
 そしてその要因は、観衆に開示されているはず。


 私はそう思っているので、花の色の変化に気付いた時に、

「だからヴァイオレットとユリスはこんなにお互いを気遣いあっていたのか!! 秘密を打ち明けあって、心を通わせ会うだけの時間を共有していたんだ!!」

 と思った訳です。

 京都アニメーションのことですから、シーンを間違えて花の色指定や作画ミスをした
 なんて理由はほぼ考えられません。(外伝では1ヶ所明らかな作画ミスは見付けましたが笑)

 つまり、ユリスがヴァイオレットとギルベルトの再会を喜び、ヴァイオレットがユリスとの約束をその手で果たせなかったことを悔やんでいたのは、それだけお互いが感情移入する機会を有していたから。

 そしてその情報は、我々視聴者にも開示されていた。
 
 
 というのが私の考察です。
 
 考察の中身(理由)は制作陣の意図と多少違うかもしれませんが、2人が3回以上の単純接触ーザイオンス効果ーを共有していたのは、間違いないと思う訳です。
 
 
 



▪️ヴァイオレットが『手紙の最後の一文』を書けた理由

 であれば、ヴァイオレットが最後の手紙に『わたしは、小佐を愛しています』と書けた理由もより納得できます。

 なぜなら、ユリスとヴァイオレットはこのような会話をしていました。

ユ「その人に、何を伝えたかったの」
 
ヴァ「愛してるの意味も、少しは解るのです。と」
 
ユ「わかるだけ?」
 
ヴァ「……」

 この後、ヴァイオレットはエカルテ島へ向かう道中に手紙を何枚も書いたでしょう。
 そしてギルベルトから拒絶された後、ユリスの死を離れた地で見送った後に、最後の手紙を書き、最後の一文を書いた訳です。
 
 
 ヴァイオレットはユリスとの出会いを経て、劇場版の物語の中でもまた成長し、最愛の存在に自分の気持ちを伝えることが出来た。
 
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、一貫して彼女の成長の物語。
 劇場版におけるキーパーソンはユリスだった、という訳です(それは誰もが理解していることですが)
 
 

 

追記
ヴァイオレットが最後の手紙に
『わたしは、小佐を愛しています』
と書いたことで、ギルベルトはヴァイオレットの元へ駆けていった。
 
というのはとても納得できます。
 
と、言うことは、浜辺のシーン。
ギルベルトの「君を愛してる」は、プロポーズの言葉ではなく、ヴァイオレットへの返答という形に置き換わります。
 
この視点であのシーンを観てみると、非常に面白く、二人の言葉と感情の揺れが、1回目の観賞時と違って見えるハズです。
 
特に面白いのは、
ヴァイオレットがあのシーンでは、「愛しています」とは言わないことです。
 
手紙の中では言えたのに、直接伝えることはまだ出来ないでいる。
 
成長途中の、一人の女の子として、あのシーンのヴァイオレットは描かれていて、あの、一見すると『やけに長いシーン』が、『どれだけ"普通に"、つまり、現実と違わぬリアリティで描かれているか』が解ります。
 
劇場版アニメーション作品の、シリーズ完結編のなかで、あれだけ『特別な普通のシーン』を描ききる、というのは、現代日本では京都アニメーションにしか「これを作ろう」とは決めきれないんじゃないかなぁ、と私は思います。
 
京都アニメーションを好きになって良かった……。

 
 




▪️白い薔薇

 これは私の気付きではなく、別の方のご意見の引用になりますが、ユリスの部屋に飾られた薔薇。
 花言葉に意味がある、ユリスの内面や環境の変化を表しているというのは前回も触れました。
 
 今回はその薔薇の『本数』のお話です。
 
 薔薇は本数によって花言葉の意味を変える花で、ユリスの部屋に飾られいる白い薔薇は全部で13本です。

 そして13本の白薔薇の花言葉は、
 

『永遠の友情』

 
 はい。こんなん泣くわ。
 目ェくしゃくしゃなるわ。
 
 
 薔薇の本数に関しては、コチラの動画のコメント欄に視聴者様からコメントがありましたので、そちらを引用しました。
 超、超、聞き応えのある考察動画ですので、オススメです。
 ヴァイオレット・エヴァーガーデンを今よりさらに100倍楽しめます。
⇒【もう一回観たくなる解説動画『劇場版ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』

 
 
 


▪️3回目のユリスのシーンに登場するヴァイオレット

 最後のはちょっとこじつけと言うか、「そういう意図だったら良いなぁ」という内容です。

 ユリスが亡くなるシーンに、ヴァイオレットはいません。エカルテ島にいますからね。
 ですが、窓際の花が変化しています。
 これを確認するために花を観察していたワケですね笑

 そして私が冒頭の項で載せた内容ですが、

シーン③
ベッド横の薔薇 ⇒白色(枯れかけ)
窓際の花 ⇒(左から)ピンクの花、サボテン、紫の花

 このピンクの花と、紫の花です。
 

ヴァイオレット

花言葉「誠実」「謙虚」「小さな幸せ」

画像2

ブーゲンビリア
 
花言葉「情熱」「あなたは魅力に満ちている」「あなたしか見えない」

画像3

コチラのブログから引用

⇒【ヴァイオレット・エヴァーガーデンに登場する花と花言葉
 

 紫の花、ピンクの花です。そして、間にはサボテン。

サボテンの花言葉
 
「枯れない愛」「燃える心」「偉大」「あたたかい心」

 

 もう一度書きますね?

シーン③
13本の白薔薇 ⇒花言葉「永遠の友情
窓際の花 ⇒(左から)ピンクの花、サボテン、紫の花
 

ブーゲンビリアの花言葉
「あなたしか見えない」
 
サボテンの花言葉
「枯れない愛」「あたたかい心」
 
ヴァイオレットの花言葉
「小さな幸せ」

 
 
 
 
 
完 璧 す ぎ る だ ろ 京 ア ニ

 
 

 怖いわ!!

 
 
 
 紫の花とピンクの花がヴァイオレットとブーゲンビリアであるとハッキリ確認はできませんが、そうであったなら、あの場にヴァイオレットはいると言っても良いんじゃないかなぁ。

 などと思ったのです。
 
 まあ、より考察らしい物言いに言い換えるなら、

『ユリスの死のシーン(悲しいシーン)』の中で、それでもこの後に待つ、『ヴァイオレットとブーゲンビリアが結ばれるという幸せなシーン』を暗示している。
 

 ということになります。

 この言い方にすると、説得力を持ちますね。

 
追記
 
白薔薇の花言葉に関してさらに追記します。
 
薔薇はなんと『部位』や『状態』でも花言葉が変わるそうで、
『枯れた白薔薇』
の花言葉は、
 
【生涯を誓う】
 
でした。

これはもう、完全にユリスが亡くなるシーンで、

とても悲しいけれど、でも、この後あの二人は結ばれるよ。ユリスが心配していたヴァイオレットは、『あいしてる』を教えてくれた大事な人と生涯を誓い合うよ

という結末の示唆と言い切って良いのではないでしょうか。 

 
 
 
 
 
 今回の考察はここまでです(o・ω・o)
 
 ユリスとヴァイオレットの接触回数に関しては、要検証ですので、次回13回目の観賞で注意深く観てきます。
 
 
 

 ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。
 
 最後に、このnoteや、紹介したつうさんの解説動画を是非とも『ヴァイオレット・エヴァーガーデン仲間』に紹介してください。

 あと3回は観たくなること間違いなしですので!!

 
 
 
 
 それではまた(o・ω・o)ノシ
 
 
2020/10/14
YouTubeでも考察(音声のみ)始めました(o・ω・o)良かったら。
【考察】劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン【ユリスと家族愛を考えてみた】 @YouTubeから

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